この記事の対象:ベトナム国籍の候補者の受入れを検討する企業の担当者、登録支援機関、人材紹介会社の担当者

ベトナム国籍の人を特定技能外国人として受け入れる手続を、出入国在留管理庁の国別の解説から整理します。労働者提供契約、推薦者表(様式1・様式2)、新規入国と日本在留の違い、2024年6月27日以降の国内在留者の取扱いが分かります。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

手続の流れ:日本側の手続とベトナム側の手続を分けて見る

ベトナム国籍の人の受入れでは、在留資格の手続などの日本側の手続に加えて、ベトナム側の送出しの手続があります。

出入国在留管理庁の国別の解説は、日本側の手続として在留資格認定証明書交付手続、在留資格変更許可手続、査証発給手続を挙げています。これに加えて、ベトナム側でも送出しに伴う一定の手続が必要とされると案内しています。ベトナム側の手続は日本側の手続ではありません。

ベトナムから新たに受け入れる場合の流れは、労働者提供契約の締結(ベトナム側)、雇用契約の締結、推薦者表の発行申請(ベトナム側)、在留資格認定証明書の交付申請(日本側)、査証発給申請(日本側)、入国と在留の順です。日本に在留する人を受け入れる場合は、雇用契約の締結、推薦者表の発行申請(ベトナム側)、在留資格変更許可申請(日本側)の順で、変更が許可されれば手続は完了と案内されています。

ベトナム国籍の人を受け入れる手続の流れ(出入国在留管理庁の国別の解説の要約)
段階ベトナムから新たに受け入れる場合日本に在留する人を受け入れる場合
労働者提供契約・雇用契約ベトナム内務省海外労働管理局(DOLAB)が認定した送出機関と、募集する業種・人数・労働条件を定めた労働者提供契約を結び、DOLABの承認を得る。そのうえで送出機関から紹介を受けて雇用契約を結ぶ受入機関と本人の間で雇用契約を結ぶ(労働者提供契約の記載はない)
推薦者表の発行申請(ベトナム側)本人が認定送出機関を通じ、DOLABから推薦者表(様式1)の承認を受ける本人、受入機関、職業紹介事業者または登録支援機関が、駐日ベトナム大使館から推薦者表(様式2)の承認・発行を受ける
日本側の在留手続推薦者表を添えて、在留資格認定証明書の交付を申請する(2021年2月15日以降)本人が推薦者表を添えて、在留資格変更許可を申請する(2021年2月15日以降)
査証発給申請交付された認定証明書を在ベトナム日本国大使館に提示して査証を申請する該当なし(解説に記載がない)

出典:出入国在留管理庁「ベトナム国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(確認日:2026年10月10日)

推薦者表:様式1・様式2の違いと提出が要る人

推薦者表は、ベトナム国籍の人が海外での就労についてベトナム側の手続を終えたことをベトナム政府が証明する文書とされています。

新規入国の在留資格認定証明書交付申請では、あらかじめDOLABから承認を受けた様式1を、他の書類とあわせて提出します。日本にいる人の在留資格変更許可申請では、駐日ベトナム大使館の承認を受けた様式2を提出します。どちらも2021年2月15日以降の申請が対象で、同年2月14日までの申請には提出が要らなかったと案内されています。

すでに在留資格「特定技能」で在留している人は、推薦者表を改めて取得して提出する必要はありません。特定技能の中で転職して受入機関や分野を変える変更許可申請や、在留期間の更新許可申請でも、推薦者表の提出は不要と案内されています。

2024年6月27日以降は当面の間、日本に在留するベトナム国籍の人の変更許可申請で、推薦者表の提出が必要なのは、技能実習2号または3号の修了者(修了見込みを含む)と、日本国内で少なくとも2年間の課程を修了した留学生(修了見込みを含む)です。それ以外の人は提出が要りません。ただし「留学」の在留資格で上の2区分に当てはまらない人は、現在の課程を修了または修了見込みであることを示す卒業証明書などの提出が求められます。

技能実習の修了見込みの人や、教育機関の修了(卒業)見込みの人にも推薦者表は発行されますが、その場合は推薦者表に修了(卒業)見込みである旨が記載されるとのことです。元留学生は、記載がある場合に教育課程を修了したことを示す文書を、推薦者表とあわせて提出します。元技能実習生は、技能実習2号を良好に修了したことを示す書類を出すので、別に修了証明を出す必要はないと案内されています。

推薦者表の提出が要るかどうか(出入国在留管理庁の案内の整理)
受入れの場面推薦者表承認する機関
ベトナムから新たに受け入れる(認定証明書交付申請)様式1が必要DOLAB
日本在留の技能実習2号・3号修了者、2年以上の課程を修了した留学生が特定技能へ変更様式2が必要(2024年6月27日以降、当面の間)駐日ベトナム大使館
日本在留のそれ以外の人が特定技能へ変更不要(留学の人は課程の修了見込みを示す証明書を提出)該当なし
すでに特定技能で在留している人の転職・更新不要該当なし
  • 候補者がベトナムにいるか日本にいるかを先に確かめる
  • 新規入国なら様式1、国内在留の対象者なら様式2を本人から受け取る段取りにする
  • 修了見込みの記載がある推薦者表は、修了や卒業を示す書類とあわせて出す

出典:出入国在留管理庁「ベトナム国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(確認日:2026年10月10日)、出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(確認日:2026年8月11日)

受け入れる前の確認順序と問合せ先

ベトナム側の手続は最新の運用を、出入国在留管理庁の案内とベトナム側の窓口で確かめます。

確認の順序は、候補者が日本にいるかベトナムにいるかを確かめる、認定送出機関と労働者提供契約を結ぶ必要があるかを決める、推薦者表を誰が申請するかを決める、の3つです。ベトナム政府から提供のあった認定送出機関のリストと、認定を失った・一時停止された送出機関のリストは、出入国在留管理庁のホームページで案内されています。

ベトナム側の手続の問合せ先として、解説はベトナム内務省海外労働管理局(DOLAB)と駐日ベトナム大使館労働管理部を挙げています。ベトナム側の手続は相手国の説明として案内されたものなので、このページは個別の申請の可否や書類の十分性を判断するものではありません。二国間の覚書を結ぶ17か国の違いは、二国間協力覚書のガイドで整理しています。

受入れ機関の基準としては、保証金の徴収や違約金契約を締結していないことが挙げられています。送出機関に支払う費用の扱いは別のガイドで整理しています。

  1. 候補者の所在を確認する

    ベトナムにいるか日本に在留しているかで、労働者提供契約の要否と推薦者表の様式が変わります。

  2. 認定送出機関を確認する

    入国前の採用では、DOLABが認定した送出機関と労働者提供契約を結びます。リストは入管庁のホームページで確認します。

  3. 推薦者表の取得を依頼する

    本人から推薦者表(様式1または様式2)を受け取り、日本側の申請に添えます。

  4. 費用の負担者を契約で決める

    送出機関に支払う費用などを、契約書と見積書で確認します。

出典:出入国在留管理庁「ベトナム国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(確認日:2026年10月10日)、出入国在留管理庁「特定技能に関する二国間の協力覚書」(確認日:2026年8月11日)、出入国在留管理庁「雇用における注意点」(確認日:2026年8月2日)

この解説で確認できない項目:費用の金額・手数料

出入国在留管理庁の国別の解説は手続の流れを示すもので、送出しにかかる費用の金額は載っていません。

解説に書かれているのは、労働者提供契約と推薦者表の手続の順序と、ベトナム側の問合せ先までです。送出機関への支払いや推薦者表の発行にかかる手数料の有無と金額は書かれていないため、このページでは示しません。金額は、見積書と契約書で受入れごとに確認してください。

個別の認定送出機関の名称も、このページでは挙げません。リストは出入国在留管理庁のホームページで確認できます。

出典:出入国在留管理庁「ベトナム国籍の方々を特定技能外国人として受け入れるまでの手続の流れ」(確認日:2026年10月10日)

よくある質問

ベトナム国籍の人を受け入れるとき、推薦者表は必要ですか?

出入国在留管理庁の国別の解説では、2021年2月15日以降の在留資格認定証明書交付申請(新規入国)と変更許可申請(日本在留)に推薦者表の提出が必要と案内されています。すでに特定技能で在留している人の転職や更新では不要です。

日本にいるベトナム国籍の人を特定技能に変更するとき、推薦者表が要らない場合はありますか?

2024年6月27日以降、当面の間は、技能実習2号・3号の修了者と、日本国内で少なくとも2年間の課程を修了した留学生(いずれも修了見込みを含む)に推薦者表の提出が必要で、それ以外の人は不要と案内されています。

労働者提供契約とは何ですか?

ベトナムの制度上、ベトナムから新たに受け入れるときに、受入機関がDOLABの認定を受けた送出機関と結ぶ、募集する業種・人数・労働条件などを定めた契約とされています。締結後に、送出機関を通じてDOLABの承認を得る必要があるとのことです。

ベトナム側の手続はどこに問い合わせますか?

解説は、ベトナム内務省海外労働管理局(DOLAB)と駐日ベトナム大使館労働管理部を問合せ先としています。最新の運用は出入国在留管理庁の案内ページとあわせて確認してください。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する

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個別の申請可否や審査結果を保証するものではありません。申請時点の最新資料と関係機関の案内を優先してください。