この記事の対象:特定技能人材の賃金水準を確認したい受入れ企業の担当者、登録支援機関、監理支援機関

厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」の第9表から、特定技能・技能実習・専門的技術的分野などの在留資格区分別の賃金、平均年齢、平均勤続年数を並べ、数字の読み方と使うときの注意点を整理します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

この賃金は何か:令和7年6月分の所定内給与額の平均

厚生労働省の概況で「賃金」とは、令和7年6月分として支払われた所定内給与額の平均です。

所定内給与額は、労働契約などで事前に決まっている支給条件で6月分として支給された現金給与額から、時間外・深夜・休日出勤・宿日直・交替の各手当を差し引いた額です。所得税などを控除する前の額です。

集計の対象は、10人以上の常用労働者を雇う民営事業所の常用労働者です。調査は79,321事業所を対象とし、有効回答は59,836事業所、うち10人以上の民営事業所52,242事業所が集計されました。概況は令和8年3月24日に公表されています。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(確認日:2026年8月21日)

在留資格区分別の賃金・平均年齢・平均勤続年数(第9表)

特定技能の賃金は221.4千円で、技能実習の190.3千円より31.1千円高く、専門的・技術的分野(特定技能を除く)の313.2千円より91.8千円低い値です。

下の表は、概況の第9表を転記したものです。在留資格区分は調査上の区分で、特定技能の行には特定技能1号と2号が含まれます。専門的・技術的分野の行には、技術・人文知識・国際業務や介護などの在留資格が含まれ、特定技能は含まれません。

表の最後の2列を見ると、区分ごとに平均年齢と平均勤続年数が大きく違います。特定技能の平均は29.5歳・2.4年、技能実習は26.2歳・1.7年、身分に基づくものは45.0歳・6.5年です。賃金の差には、年齢や勤続年数の違いも含まれます。

外国人労働者の在留資格区分別賃金(令和7年6月分の所定内給与額の平均)
在留資格区分賃金対前年増減率平均年齢平均勤続年数
外国人労働者計254.3千円4.8%32.5歳3.3年
専門的・技術的分野(特定技能を除く)313.2千円7.3%32.4歳3.2年
特定技能221.4千円4.8%29.5歳2.4年
身分に基づくもの311.1千円3.6%45.0歳6.5年
技能実習190.3千円4.2%26.2歳1.7年
その他(特定活動及び留学以外の資格外活動)228.3千円0.8%30.1歳2.0年

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(確認日:2026年8月21日)

特定技能は前年比4.8%増:外国人労働者計と同じ伸び

特定技能の賃金の対前年増減率は4.8%で、外国人労働者計の4.8%と同じ値です。

対前年増減率は、専門的・技術的分野(特定技能を除く)が7.3%で最も高く、技能実習が4.2%、身分に基づくものが3.6%、その他が0.8%でした。特定技能の221.4千円は、技能実習の190.3千円より高く、その他の228.3千円より低い値です。

概況は在留資格区分別の平均だけを示しており、特定技能の分野別(介護・外食業・建設など)や都道府県別の賃金は、この概況の第9表からは分かりません。自社の分野の水準を知りたいときは、同じ調査の詳細な統計表や、求人票・雇用契約書の実際の条件と照らして確認してください。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(確認日:2026年8月21日)

この平均を使うときの注意:払うべき額や基準ではない

表の値は調査に回答した事業所の平均で、特定技能外国人に支払うべき額や、日本人と同等以上の報酬の基準を示すものではありません。

出入国在留管理庁の運用要領は、特定技能外国人の報酬の額が日本人が従事する場合の報酬の額と同等以上であることを求めています。この確認は、同等の業務に就く日本人労働者の報酬との比較で行うもので、本ページの平均値は代わりになりません。報酬の決め方は、受入れ機関の賃金規程と雇用契約の確認項目で整理してください。

本サイトは賃金の決め方の助言をしません。月の総支給額や手取りは、所定内給与額に残業代や各種手当、控除が加わって変わります。試算ツールの給与欄に入れる金額は、自社の雇用条件の金額を使ってください。

  • 引用するときは「令和7年6月分の所定内給与額の平均」であることを添える
  • 平均年齢・平均勤続年数が区分ごとに違うことを確認する
  • 自社の報酬は、同じ業務に就く日本人の賃金と比べて確認する
  • 分野別・地域別の水準は、この表では分からないと理解する
  • 翌年の調査結果が公表されたら値を差し替える

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(確認日:2026年8月21日)、出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(確認日:2026年8月11日)、出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(確認日:2026年7月26日)、出入国在留管理庁「雇用における注意点」(確認日:2026年8月2日)

よくある質問

特定技能外国人の平均賃金はいくらですか?

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、特定技能(1号・2号)の賃金は221.4千円(令和7年6月分の所定内給与額の平均、対前年増減率4.8%、平均年齢29.5歳、平均勤続年数2.4年)です。

技能実習の賃金と比べるとどれくらい違いますか?

同じ調査で技能実習は190.3千円です。特定技能の221.4千円との差は31.1千円です。平均年齢(特定技能29.5歳、技能実習26.2歳)と平均勤続年数(2.4年、1.7年)も違います。

この賃金には残業代やボーナスは含まれますか?

含まれません。概況の「賃金」は、時間外・深夜・休日出勤・宿日直・交替の各手当を差し引いた所定内給与額で、所得税などの控除前の額です。

この平均を給与の基準にしてよいですか?

平均は調査回答の集計値で、支払うべき額の基準ではありません。報酬が日本人と同等以上かどうかは、同じ業務に就く日本人の賃金と比べて確認します。

参照した公的一次資料

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次に確認すること

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