この記事の対象:工場・加工場に特定技能外国人を配置する企業の安全衛生担当者・現場責任者

回転部の覆い:原動機・回転軸・歯車・ベルトに覆いや囲いを設ける

機械の動く部分のうち、労働者に危険を及ぼすおそれのある部分には、覆いや囲いが必要です。

労働安全衛生規則第101条第1項は、事業者に、機械の原動機、回転軸、歯車、プーリー、ベルト等の労働者に危険を及ぼすおそれのある部分に、覆い、囲い、スリーブ、踏切橋等を設けることを求めています。

同条第2項は、回転軸、歯車、プーリー、フライホイール等に附属する止め具を、埋頭型のものにするか、覆いを設けることを求めています。第3項は、ベルトの継目に突出した止め具を使うことを禁じています。

第4項は、踏切橋に高さ90センチメートル以上の手すりを設けることを定め、第5項は、踏切橋のある作業場の作業従事者に踏切橋を使うことを求めています。第102条は、通路や作業箇所の上にあるベルトで、プーリー間の距離が3メートル以上、幅が15センチメートル以上、速度が毎秒10メートル以上のものの下方に囲いを設けることを定めています。

回転部の危険防止に関する条文(労働安全衛生規則)
条対象内容
第101条第1項原動機、回転軸、歯車、プーリー、ベルト等覆い、囲い、スリーブ、踏切橋等を設ける
第101条第2項回転軸等に附属する止め具埋頭型にするか、覆いを設ける
第101条第3項ベルトの継目突出した止め具を使わない
第101条第4項踏切橋高さ90センチメートル以上の手すり
第102条通路や作業箇所の上にあるベルトプーリー間3メートル以上、幅15センチメートル以上、毎秒10メートル以上の速度のものは、下方に囲い

掃除・給油・検査・修理・調整:危険のおそれがあれば運転を停止する

機械の掃除や調整は、動いたままでは巻き込まれる事故につながるため、原則として止めてから行います。

第107条第1項は、機械(刃部を除く)の掃除、給油、検査、修理または調整の作業で、労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、機械の運転を停止することを求めています。

ただし書きは、運転中に作業をしなければならない場合に、危険な箇所に覆いを設ける等の措置を講じたときは、停止しなくてよいと定めています。

第2項は、運転を停止したときに、その機械の起動装置に錠を掛け、起動装置に表示板を取り付ける等、作業に従事する労働者以外の者が機械を運転することを防ぐ措置を求めています。

刃部の作業:運転を停止し、切粉払いはブラシなどの用具で行う

機械の刃部は、第107条とは別に第108条で定められています。

第108条第1項は、機械の刃部の掃除、検査、修理、取替えまたは調整の作業を行うときに、機械の運転を停止することを求めています。ただし、機械の構造上労働者に危険を及ぼすおそれのないときは、この限りではありません。

第2項は、第107条第2項と同じく、起動装置に錠を掛け、表示板を取り付ける等の措置を求めています。第3項は、運転中の機械の刃部で切粉払いをする、または切削剤を使うときに、ブラシその他の適当な用具を使わせることを定め、第4項は、用具の使用を命じられた労働者に使用を義務づけています。

手袋の使用禁止:回転する刃物に手が巻き込まれるおそれのあるとき

保護のための手袋が、回転する刃物では巻き込まれの原因になることがあります。

第111条第1項は、ボール盤、面取り盤等の回転する刃物に作業中の労働者の手が巻き込まれるおそれのあるときに、その労働者に手袋を使用させてはならないと定めています。

第2項は、手袋の使用を禁止された労働者が、手袋を使用してはならないと定めています。手袋を一律に禁止する規定ではなく、巻き込まれるおそれのある作業に限った規定です。どの作業が当たるかは、機械と作業の内容ごとに確認します。

  • 原動機、回転軸、歯車、プーリー、ベルトの危険な部分に覆いや囲いがある
  • 掃除・給油・検査・修理・調整の前に機械を停止する手順がある
  • 停止した機械の起動装置に錠を掛け、表示板を付ける手順がある
  • 刃部の切粉払いにブラシ等の用具を使わせている
  • 回転する刃物の作業で手袋を使わせていない

よくある質問

機械の掃除は、動かしたまま行ってよいですか?

労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、機械の運転を停止することが定められています(労働安全衛生規則第107条第1項)。運転中に行う必要がある場合に、危険な箇所に覆いを設ける等の措置を講じたときは、ただし書きで除かれます。

停止した機械の誤作動を防ぐために、何が必要ですか?

機械の起動装置に錠を掛け、表示板を取り付ける等、作業に従事する労働者以外の者が運転することを防ぐ措置が必要です(第107条第2項)。刃部の作業でも同様です(第108条第2項)。

作業中は手袋を着けない方がよいですか?

ボール盤、面取り盤等の回転する刃物に手が巻き込まれるおそれのあるときは、手袋を使用させてはならないと定められています(第111条)。それ以外の作業まで一律に禁止する規定ではありません。

参照した公的一次資料

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