この記事の対象:特定技能1号や育成就労の受入れ費用を見積もる企業の担当者、登録支援機関、監理団体の担当者

特定技能1号の義務的支援・送迎・帰国旅費・食費居住費・保証人手数料と、育成就労の送出機関費用・日本語講習・一時帰国旅費を、誰が負担するかで3つに分けて並べます。出入国在留管理庁のQ&Aと運用要領で確認できた行だけを載せています。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

特定技能1号の費用負担者の早見表

特定技能1号では、義務的支援の実施にかかる費用は受入れ機関が負担し、本人に負担させることはできません。食費や居住費のように、合意と実費を条件に本人から徴収できる費用もあります。

出入国在留管理庁のQ&A(Q76)は、義務的支援を実施するためにかかった費用を本人に負担させることは認められないとしています。Q80は、支援の実施に要する費用を受入れ機関が負担しなければならないと答えています。

下の表は、確認できた費用だけを負担者で分けています。表に載っていない費用は、負担者が決まっているとは限りません。根拠のガイドと公式の記載で確認してください。

送迎と帰国旅費の詳細は空港送迎と帰国旅費のガイドで確認できます。

特定技能1号の費用の負担者(出入国在留管理庁のQ&Aと運用要領の記載)
費用負担者根拠詳しく読む
義務的支援の実施にかかる費用受入れ機関(本人に負担させられない)Q&A Q76・Q80支援計画の10項目を確認する
通訳人の確保の費用受入れ機関Q&A Q81支援計画の10項目を確認する
出入国の空港・港への送迎の交通費受入れ機関Q&A Q83、運用要領空港送迎と帰国旅費のガイド
賃貸保証会社に払う手数料受入れ機関Q&A Q89食費・居住費の徴収のガイド
食費・居住費・水道光熱費本人(実費相当の額、本人の合意、明細書が条件)運用要領食費・居住費の徴収のガイド
本人が滞納し、受入れ機関が立て替えた家賃本人へ請求しても差し支えないQ&A Q91食費・居住費の徴収のガイド
契約終了後の帰国旅費本人が原則。負担できないときは受入れ機関Q&A Q82、運用要領空港送迎と帰国旅費のガイド

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(確認日:2026年7月26日)、出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(確認日:2026年8月11日)、法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)

「本人負担」の行の条件:合意と実費、保証金の禁止

本人から徴収できる費用にも条件があります。名目は何であれ、本人が定期に負担する費用は、合意・実費相当の額・書面が求められます。

運用要領は、食費や居住費など本人が定期に負担する費用について、本人が内容を十分に理解して合意していること、額が実費に相当する額などの適正な額であること、明細書などの書面が示されることを求めています。額の上限の考え方は、食費・居住費・水道光熱費の別に運用要領が示しています。

保証金の徴収や違約金を定める契約は、費用の負担者を決める以前に禁止されています。認識して雇用契約を結ぶと欠格事由に当たり、5年間受入れができなくなるとされています。往路の航空券代の貸付は差し支えないとされていますが、返済の方法が労働法令に違反しないことが前提です。

上限の計算と書面は食費・居住費・水道光熱費の徴収のガイドで確認できます。

出典:出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(確認日:2026年8月11日)、法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)

育成就労の費用負担者の早見表

育成就労では、送出機関に支払う費用のうち月給の2か月分を超える部分は、受入れ側が負担します。日本語講習の費用や一時帰国の旅費も、受入れ側の負担とされています。

出入国在留管理庁の育成就労制度Q&A(Q74)は、送出機関が外国人から徴収できる費用の上限を月給の2か月分までとし、超える費用は育成就労実施者又は監理支援機関が負担するとしています。Q66は、日本語講習の費用の負担を含めて必要な措置を取るのは、育成就労実施者又は監理支援機関だとしています。

Q18は、農業分野と漁業分野で認められる閑散期の一時帰国について、旅費を単独型は育成就労実施者が、監理型は監理支援機関が負担することが必要だとしています。育成就労の義務的な支援の費用や、食費・居住費の扱いは、この早見表には載せていません。公式のQ&Aと関係省令で確認できた範囲に限ったためです。

育成就労の費用の詳細は育成就労の送出機関手数料のガイドで確認できます。

育成就労の費用の負担者(出入国在留管理庁の育成就労制度Q&Aの記載)
費用負担者根拠詳しく読む
送出機関の費用のうち月給2か月分までの部分外国人本人が徴収される上限の範囲Q&A Q74送出機関手数料のガイド
送出機関の費用のうち月給2か月分を超える部分育成就労実施者又は監理支援機関Q&A Q74送出機関手数料のガイド
日本語講習の費用育成就労実施者又は監理支援機関が、費用の負担を含め必要な措置を取るQ&A Q66送出機関手数料のガイド
閑散期の一時帰国の旅費(農業・漁業分野)単独型は育成就労実施者、監理型は監理支援機関Q&A Q18送出機関手数料のガイド

出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(確認日:2026年9月22日)

見積書で使うとき:費目ごとに負担者を確かめる

見積書の費目を、この早見表の負担者と突き合わせます。本人に負担させられない費目が本人負担になっていないかを確認します。

登録支援機関に支援を委託する場合も、義務的支援の費用を本人に負担させられないことは変わりません。委託費に含まれる費目と、実費として別に請求される費目を、見積書で分けて確認します。

早見表にない費目や、個別の契約の適否は、このページでは判断できません。管轄の出入国在留管理局や、育成就労では外国人技能実習機構に確認してください。

  • 義務的支援の費用が、本人の給与からの控除や請求に入っていないか確認する
  • 食費・居住費を本人から徴収する場合は、合意・実費相当の額・明細書がそろっているか確認する
  • 育成就労では、送出機関の費用が月給2か月分の上限を超えていないか確認する
  • 早見表にない費目は、公式の記載を確認してから負担者を決める

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(確認日:2026年7月26日)、出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(確認日:2026年9月22日)

よくある質問

特定技能1号の支援にかかる費用を、本人に負担させてよいですか?

出入国在留管理庁のQ&A(Q76)は、義務的な支援を実施するためにかかった費用を本人に負担させることは認められないとしています。

空港への送迎の交通費は、誰が負担しますか?

Q&A(Q83)は、送迎の交通費は受入れ機関に負担してもらうことになると答えています。

食費や居住費は、本人から徴収できますか?

運用要領は、本人が内容を理解して合意していること、実費に相当する額などの適正な額であること、明細書などの書面が示されることを条件に、定期に負担する費用を認めています。

育成就労で、送出機関への費用が上限を超えたら誰が払いますか?

Q&A(Q74)は、月給の2か月分を超える部分を、育成就労実施者又は監理支援機関が負担するとしています。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する

関連ページ:初年度費用の内訳を確認する

関連ページ:見積書の費用内訳の確認表を見る

関連ページ:保証金・違約金の禁止範囲を確認する

関連ページ:空港送迎と帰国旅費を確認する

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