この記事の対象:育成就労制度の監理型で、監理支援機関との契約を検討する受入れ企業の担当者
選ぶ側が確認する3つのこと
受入れ企業が確認するのは、許可を受けているか、監理支援費の中身が明示されているか、約束された監理業務が実施されるか、の3つです。
監理型育成就労では、受入れ企業(育成就労実施者)は、許可を受けた監理支援機関から監理支援を受けます。監理支援機関の許可の要件は別ページ「育成就労の監理支援機関とは」で整理しています。このページは、許可を受ける側ではなく選ぶ側の確認項目を扱います。
外国人技能実習機構の運用要領は、監理支援機関に、許可証の備付けと提示、監理支援費の用途と金額の明示、一定頻度の監査を求めています。これらは企業が契約前に確認できる材料です。
出典:外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日)
許可を受けているかの確認方法(許可証の提示請求)
監理支援機関は、事業所ごとに許可証を備え付け、関係者から請求があれば提示しなければなりません。
運用要領は、監理支援機関の許可を受けたときに許可証が交付されること、監理支援機関は監理支援事業を行う事業所ごとに許可証を備え付け、関係者から請求があった場合には許可証を提示しなければならないことを定めています(法第29条)。受入れ企業は、契約前に、契約する事業所の許可証の提示を求めることができます。
出入国在留管理庁の「育成就労制度運用要領のポイント」は、技能実習制度で監理団体の許可を受けていた団体が育成就労制度で監理支援事業を行う場合にも、監理支援事業の許可を受ける必要があるとしています。技能実習の監理団体であることは、育成就労の許可を受けている証拠にはなりません。
許可を受けた名義を他人に貸して監理支援事業を行わせることは禁止されています(法第38条)。契約書の相手方と許可証の名義が一致するかを見てください。
許可の有効期間は原則3年、更新時の条件を満たす場合は5年です。満了日は機関に確認します。
許可を受けた機関の一覧を公開する公式ページは、今回確認した運用要領第5章の範囲では確認できませんでした。一覧の有無は外国人技能実習機構の最新の案内で確認してください。
許可の要件と有効期間は監理支援機関の許可要件のページで確認できます。
出典:外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日)、出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領のポイント」(確認日:2026年9月7日)
監理支援費について運用要領が定めていること
監理支援機関は監理支援費を用途と金額を明示して徴収でき、それ以外の手数料・報酬は受けられません。
運用要領は、監理支援機関は、監理支援事業に通常必要となる経費等を勘案した適正な種類及び額の監理支援費を、育成就労実施者等へその用途及び金額を明示した上で徴収することができるとしています。この監理支援費を除き、育成就労実施者、育成就労外国人、送出機関等の関係者から、手数料又は報酬を受けることはできません(法第28条)。
出入国在留管理庁の関係省令等の解説資料は、監理型では、監理支援費として徴収される費用を育成就労外国人に直接又は間接に負担させないことを待遇の要件としています。同資料の図には「監理支援費(金額はHPで公表)」とあります。どのホームページで公表するかは図に明記されていません。
監理支援費として徴収できる費用の種類や上限額の定めは、確認した資料の範囲では確認できていません。相場を推測せず、公表された金額と見積書で確認してください。
| 項目 | 確認できた内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 徴収の条件 | 用途及び金額を明示した上で徴収できる | 運用要領第5章 |
| 監理支援費以外の請求 | 手数料又は報酬を受けることはできない(法第28条) | 運用要領第5章 |
| 外国人本人への負担 | 直接又は間接に負担させないことが待遇の要件 | 関係省令等の解説資料 |
| 金額の公表 | 図に「金額はHPで公表」とある(公表先は明記なし) | 関係省令等の解説資料 |
| 種類・上限額 | 確認できていない | ― |
出典:外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日)、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度の関係省令等について」(確認日:2026年10月3日)
見積書・契約書で見る点
見積書では、監理支援費の用途と金額が分かれているか、監理支援費以外の名目の請求がないかを見ます。
運用要領は、監理支援機関が許可申請時に、監理支援費の徴収を含む業務運営の規程の写しを提出することを求めています(規則第43条第5号)。見積書の内訳が、機関の規程と食い違っていないかを機関に確認できます。
運用要領は、監理支援機関の業務として、育成就労実施者に対する監査・訪問指導、外国の送出機関との契約等、入国後講習の実施、育成就労計画の作成指導、育成就労外国人の保護及び支援を挙げています。どの業務が監理支援費に含まれ、どの業務が別途の実費になるかは、見積書で機関に確認します。
- 用途と金額が項目ごとに分かれて明示されているか
- 監理支援費以外の名目(手数料・報酬・紹介料など)の請求が含まれていないか
- 育成就労外国人への請求や、本人が間接的に負担する項目がないか
- 送出管理費(あっせん費用・入国前講習費等)が監理支援費と区別して示されているか
- 監査・訪問指導・入国後講習・計画作成指導が、監理支援費に含まれるか別途請求かが書かれているか
- 機関が公表している金額と、見積書の金額が一致しているか
出典:外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日)、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度の関係省令等について」(確認日:2026年10月3日)
契約後に実施される監理業務の頻度を確認する
監理支援機関は、3か月に1回以上の監査と、対象の外国人がいる場合の月1回以上の訪問指導を行います。
運用要領(令和8年8月版)は、監理支援機関が育成就労実施者に対して3か月に1回以上の頻度で監査を行うこと、育成就労の期間が合計で1年以下となる外国人を対象に、訪問指導を1か月に1回以上行うことを定めています。契約の際は、この頻度が実施できる体制かを、担当者の人数と訪問方法とあわせて機関に確認します。
監理支援機関は、外部監査人による確認も3か月に1回以上受けます。外部監査人の要件は別ページ「育成就労「監理支援機関」の外部監査人の要件とは?」で整理しています。
出典:外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日)、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 ~関係者の皆さまへ~」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日)
確認先と、このページの範囲
個別の機関が許可を受けているか、費用が適正かの判断は、外国人技能実習機構などの公式窓口で確認してください。
このページは運用要領と解説資料に書かれた確認項目の整理であり、特定の監理支援機関の比較や推奨は行っていません。費用の適否や契約の可否の判断も行いません。
運用要領は改定されることがあります。契約の前に、外国人技能実習機構・出入国在留管理庁の最新の案内を確認し、見積もりを機関から取得してください。
出典:外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日)
よくある質問
監理支援機関が許可を受けているかは、どう確認しますか?
運用要領は、監理支援機関に、事業所ごとの許可証の備付けと、関係者から請求があった場合の提示を求めています(法第29条)。契約前に許可証の提示を請求し、契約書の相手方と名義が一致するかを確認します。
監理支援費の上限額はありますか?
確認した資料の範囲では、上限額の定めは確認できていません。運用要領は、通常必要となる経費等を勘案した適正な種類及び額を、用途と金額を明示して徴収するとしています。公表された金額と見積書で確認してください。
監理支援費のほかに、手数料や報酬を請求されることはありますか?
運用要領は、監理支援費を除き、育成就労実施者、育成就労外国人、送出機関等の関係者から手数料又は報酬を受けることはできないとしています(法第28条)。見積書に別名目の請求があれば、内容を機関に確認してください。
監理支援費を外国人本人に負担させてもよいですか?
出入国在留管理庁の関係省令等の解説資料は、監理型では監理支援費として徴収される費用を育成就労外国人に直接又は間接に負担させないことを待遇の要件としています。
参照した公的一次資料
- 外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日、次回確認:2026年12月24日)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領のポイント」(確認日:2026年9月7日、次回確認:2026年12月7日)
- 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 ~関係者の皆さまへ~」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日、次回確認:2027年1月3日)
- 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度の関係省令等について」(確認日:2026年10月3日、次回確認:2027年1月3日)
次に確認すること
この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する(金額は概算で、見積の代わりではありません)
試算ツールは特定技能1号の費用が対象です。育成就労から特定技能1号へ移った後の支援費は「1号特定技能外国人支援の体制」欄に、見積が手元にある費目は「費目別の確認状況」欄に入力します。育成就労の監理支援費や送出し関連の費用は入力欄がありません。