この記事の対象:建設現場などで足場の組立てや足場上の作業に特定技能外国人を配置する企業の安全衛生・現場責任者
作業床:幅40センチ以上、隙間3センチ以下で墜落防止設備を付ける
足場の高さ2メートル以上の作業場所には、決められた寸法の作業床を設けます。
労働安全衛生規則第563条第1項は、足場(一側足場を除く)の高さ2メートル以上の作業場所に作業床を設けるよう定めています。つり足場の場合を除き、作業床の幅は40センチメートル以上、床材間の隙間は3センチメートル以下、床材と建地との隙間は12センチメートル未満にします。
墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所には、足場の種類に応じた足場用墜落防止設備(手すり、中桟など)を設けます。作業のために物体が落下するおそれがあるときは、高さ10センチメートル以上の幅木、メッシュシート、防網などを設けます。
作業床に積める荷重は、足場の構造と材料に応じて最大積載荷重を定め、それを超えて積載してはならず、労働者にも周知します(第562条)。
足場ではなくゴンドラで高所の作業をする場合の特別教育・点検・検査証は、ゴンドラの安全:特別教育・点検・検査証で確認できます。
| 項目 | 基準 | 補足 |
|---|---|---|
| 作業床の幅 | 40センチメートル以上 | つり足場の場合を除く |
| 床材間の隙間 | 3センチメートル以下 | つり足場の場合を除く |
| 床材と建地との隙間 | 12センチメートル未満 | つり足場の場合を除く。一定の条件で防網などの措置を講じたときは適用しない例外あり |
| 幅木等の高さ | 10センチメートル以上 | 物体の落下で危険を及ぼすおそれのあるとき。同等以上の機能を持つ設備がある場合などはただし書の例外あり |
組立て・解体・変更:周知・立入禁止・悪天候での中止
足場の組立て、解体、変更の作業には、作業前の周知と立入禁止などの措置が決まっています。
第564条は、つり足場、張出し足場、または高さ2メートル以上の構造の足場の組立て、解体、変更の作業について、次の措置を求めています。まず、時期、範囲、順序を作業する労働者に周知します。次に、その作業に関係する作業従事者以外の者の立入りを、見やすい表示などで禁止します。
強風、大雨、大雪などで作業の実施に危険が予想されるときは、作業を中止します。材料や工具を上げ下ろしするときは、つり綱やつり袋などを使わせます。
足場材の緊結、取外し、受渡しなどの作業では、幅40センチメートル以上の作業床を設けます(設けることが困難なときを除く)。あわせて、要求性能墜落制止用器具を安全に取り付けるための設備を設け、労働者に使用させます。
資格:高さ5メートル以上などは作業主任者、組立て等の作業は特別教育
足場の組立て等には、作業主任者の選任と特別教育の2つの区分があります。
労働安全衛生法施行令第6条第15号は、つり足場(ゴンドラのつり足場を除く)、張出し足場、または高さ5メートル以上の構造の足場の組立て、解体、変更の作業を、作業主任者を選任すべき作業に挙げています。事業者は、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者から選任します(規則第565条)。
主任者の職務には、材料の欠点の有無の点検と不良品の除去、器具や要求性能墜落制止用器具、保護帽の機能の点検、作業方法と労働者の配置の決定と進行状況の監視、墜落制止用器具と保護帽の使用状況の監視があります(第566条。解体の作業では材料の点検の規定は適用されません)。
第36条第39号は、足場の組立て、解体または変更の作業に係る業務を、特別教育が必要な業務に挙げています。地上または堅固な床上における補助作業の業務は除かれます。特別教育は事業者が行います(労働安全衛生法第59条第3項)。
| 区分 | 対象 | 根拠 |
|---|---|---|
| 作業主任者の選任 | つり足場、張出し足場、高さ5メートル以上の足場の組立て・解体・変更 | 施行令第6条第15号、規則第565条 |
| 特別教育 | 足場の組立て・解体・変更の作業(地上または堅固な床上の補助作業を除く) | 規則第36条第39号 |
点検:作業前の確認と、悪天候・地震・変更のあとの点検記録
足場は、その日の作業前と、悪天候や組立ての変更のあとに、点検者を指名して点検します。
第567条第1項は、足場(つり足場を除く)で作業を行うときは、点検者を指名して、その日の作業を開始する前に、作業を行う箇所の足場用墜落防止設備の取外しと脱落の有無を点検させ、異常があれば直ちに補修するよう定めています。
強風、大雨、大雪などの悪天候、中震以上の地震、または足場の組立て、一部解体、変更のあとに作業を行うときは、作業の開始前に、床材の損傷や取付けの状態、緊結部の緩み、緊結材の損傷や腐食、脚部の沈下や滑動、壁つなぎなど補強材の取付状態など9項目を点検します(同条第2項)。
この点検を行ったときは、点検の結果と点検者の氏名、補修などの措置の内容を記録し、足場を使用する作業を行う仕事が終了するまで保存します(同条第3項)。
- 足場の種類と高さを確認し、作業主任者の選任が必要な作業か(高さ5メートル以上など)を判断する
- 作業床の幅40センチメートル以上、隙間3センチメートル以下、墜落防止設備と幅木等を確認する
- 組立て・解体・変更の前に、時期・範囲・順序を周知し、立入禁止を表示する
- 足場の組立て・解体・変更の作業を行う人に特別教育を受けさせ、記録を3年保存する
- 毎日の作業前の点検を行い、悪天候・地震・変更後の点検は結果と点検者の氏名を記録して、仕事が終わるまで保存する
よくある質問
足場の作業床は、どのくらいの幅が必要ですか?
つり足場の場合を除き、幅は40センチメートル以上、床材間の隙間は3センチメートル以下、床材と建地との隙間は12センチメートル未満です(労働安全衛生規則第563条第1項第2号)。
足場の組立て作業には、どんな資格が必要ですか?
つり足場、張出し足場、高さ5メートル以上の足場の組立て等には、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した作業主任者の選任が必要です(施行令第6条第15号、規則第565条)。あわせて、足場の組立て、解体、変更の作業に就く人には特別教育が必要です。地上または堅固な床上の補助作業は除かれます(規則第36条第39号)。
足場の点検は、いつ行いますか?
その日の作業を開始する前に、墜落防止設備の取外しと脱落の有無を点検します。強風、大雨、大雪などの悪天候、中震以上の地震、組立て・一部解体・変更のあとは、作業の開始前に9項目を点検し、記録を残します(規則第567条)。
参照した公的一次資料
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」足場に係る規定(第562条〜第567条)(確認日:2026年10月19日、次回確認:2027年1月19日)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第36条(特別教育を必要とする業務)(確認日:2026年10月13日、次回確認:2027年1月13日)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生法施行令」第6条(作業主任者を選任すべき作業)・第20条(就業制限に係る業務)(確認日:2026年10月18日、次回確認:2027年2月9日)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生法」第59条(安全衛生教育)(確認日:2026年10月13日、次回確認:2027年1月13日)