この記事の対象:建設分野で型枠施工などに特定技能外国人を配置する企業の人事・労務・安全衛生担当者
支柱の沈下・滑動の防止と、支柱の種類別の措置
型枠支保工とは、コンクリートの打設に用いる型枠を支える仮設の設備です。第242条が、支柱などの措置を定めています。
労働安全衛生法施行令第6条第14号は、型枠支保工を、支柱、はり、つなぎ、筋かいなどの部材で構成され、建設物のスラブや桁などのコンクリートの打設に用いる型枠を支持する仮設の設備と定めています。
労働安全衛生規則第242条は、敷角の使用などで支柱の沈下を防ぐこと、脚部の固定や根がらみの取付けなどで滑動を防ぐこと、支柱の継手を突合せ継手か差込み継手にすること、鋼材の接続部と交差部をボルトやクランプなどで緊結することを、事業者に求めています。
支柱の種類ごとの措置も、同じ条に定められています。たとえば鋼管を支柱とするものは、高さ2メートル以内ごとに水平つなぎを2方向に設け、その変位を防止します。
パイプサポートは3本以上継いで用いず、継ぐときは4本以上のボルトか専用の金具を使います。組立て鋼柱は、高さが4メートルを超えるときに、4メートル以内ごとに水平つなぎを2方向に設けます。
段状の支保工とコンクリート打設の作業
敷板や敷角をはさんで段状に組む支保工には追加の措置があり、打設の日は作業の開始前に点検が必要です。
第243条は、敷板や敷角などをはさんで段状に組み立てる支保工について、第242条のほかに、型枠の形状によりやむを得ない場合を除き敷板や敷角を2段以上はさまないこと、継いで用いるときは緊結すること、支柱を敷板や敷角に固定することを求めています。
第244条は、コンクリートの打設の作業を行うときに、その日の作業を始める前に型枠支保工を点検して異状があれば補修すること、作業中に異状が認められたときに作業を中止するための措置をあらかじめ講じておくことを求めています。
組立て・解体の作業での立入禁止と悪天候時の中止
組立てと解体の作業では、立入禁止の表示、悪天候時に作業をさせないこと、材料の上げ下ろしにつり綱などを使わせることが定められています。
第245条は、型枠支保工の組立てまたは解体の作業で、三つの措置を求めています。第一号は、作業区域に関係する作業従事者以外の人が立ち入ることを、禁止する旨の表示などの方法で禁止することです。
第二号は、強風、大雨、大雪などの悪天候のため作業の実施について危険が予想されるときは、作業をさせないことです。第三号は、材料、器具、工具を上げ下ろしするときに、つり綱やつり袋などを使わせることです。
型枠支保工の組立て等作業主任者
型枠支保工の組立てまたは解体の作業には、技能講習を修了した作業主任者の選任が必要です。
第246条は、施行令第6条第14号の作業(型枠支保工の組立てまたは解体)について、型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習を修了した者の中から、作業主任者を選任することを求めています。
第247条は、作業主任者に行わせる事項として、作業の方法の決定と直接の指揮、材料の欠点の有無と器具、工具の点検と不良品の除去、作業中の要求性能墜落制止用器具等と保護帽の使用状況の監視を挙げています。
| 場面 | 条 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 支柱・継手・緊結 | 第242条 | 沈下と滑動の防止、継手の形、鋼材の緊結、支柱の種類別の措置 |
| 段状の支保工 | 第243条 | 敷板・敷角を2段以上はさまない(やむを得ない場合を除く)、緊結、支柱の固定 |
| コンクリートの打設 | 第244条 | その日の作業前の点検と補修、異状時の中止措置 |
| 組立て・解体 | 第245条 | 立入禁止、悪天候時に作業をさせない、つり綱・つり袋の使用 |
| 作業主任者 | 第246条・第247条 | 技能講習修了者から選任。指揮、点検、墜落制止用器具等と保護帽の監視 |
- 支柱の沈下と滑動を防ぐ措置をとっている
- 支柱の種類ごとに、第242条の措置を確認した
- 打設の日は作業の開始前に型枠支保工を点検している
- 異状時に作業を中止するための措置をあらかじめ決めている
- 組立て・解体の区域への立入禁止を表示している
- 型枠支保工の組立て等作業主任者を選任している
よくある質問
型枠支保工の組立て作業には、作業主任者が必ず必要ですか?
第246条は、施行令第6条第14号の作業、つまり型枠支保工の組立てまたは解体の作業について、作業主任者を選任することを求めています。個別の現場が該当するかは、労働基準監督署などに確認してください。
コンクリートの打設前には、何を確認しますか?
第244条は、その日の作業を開始する前に型枠支保工を点検し、異状を認めたときは補修することを求めています。あわせて、作業中に異状が認められたときの作業中止のための措置を、あらかじめ講じておくことも求めています。
強風や大雨のときは、組立て作業をしてよいですか?
第245条第2号は、強風、大雨、大雪などの悪天候のため作業の実施について危険が予想されるときは、組立てまたは解体の作業を行わせないことを求めています。
参照した公的一次資料
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第242条(型枠支保工についての措置)と労働安全衛生法施行令第6条第14号(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年2月8日)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第243条・第244条(段状の型枠支保工・コンクリートの打設の作業)(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年2月9日)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第245条(型枠支保工の組立て等の作業)(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年2月10日)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第246条・第247条(型枠支保工の組立て等作業主任者)(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年2月11日)