この記事の対象:ビルクリーニングや建設、設備保守などでゴンドラを使う現場に特定技能外国人を配置する企業の安全衛生・現場責任者

ゴンドラとは何か:設置届と特別教育

ゴンドラ安全規則は、ゴンドラの設置、操作、点検、検査を定める厚生労働省令です。

ゴンドラ安全規則第1条は、ゴンドラを労働安全衛生法施行令第1条第11号のゴンドラと定めています。施行令は、つり足場と昇降装置などで構成され、つり足場の作業床が専用の昇降装置で上昇し、または下降する設備を指します。

事業者がゴンドラを設置しようとするときは、ゴンドラ設置届に、ゴンドラ明細書、ゴンドラ検査証、組立図、据え付ける箇所の周囲の状況、固定方法を記載した書面を添えて、所轄の労働基準監督署長に提出します(第10条)。作業床、アームなどの構造部分、昇降装置、ブレーキ・制御装置、ワイヤロープ、固定方法を変更するときは、変更届が必要です(第28条)。

ゴンドラの操作の業務に労働者をつかせるときは、事業者は安全のための特別教育を行わなければなりません。科目は、ゴンドラに関する知識、操作のために必要な電気に関する知識、関係法令、ゴンドラの操作と点検、操作のための合図の5つです(第12条)。

作業中の決まり:積載荷重・操作位置・合図・墜落制止用器具

第13条から第20条は、ゴンドラを使って作業をするときの禁止事項と措置を定めています。

積載荷重(構造上、作業床にのせて上昇させることができる最大の荷重)を超える荷重をかけて使ってはなりません(第13条)。作業床の上で脚立やはしごを使って作業させることも禁止されています(第14条)。

事業者は、ゴンドラが使われている間、操作する人を操作位置から離れさせてはならず、操作する人自身も離れてはなりません(第15条)。操作について一定の合図を定め、合図を行う人を指名します。ただし、操作する人に単独で作業させるときは、この限りではありません(第16条)。

作業床で作業する労働者には、要求性能墜落制止用器具などの命綱を使わせます。つり下げのワイヤロープが1本のゴンドラでは、命綱はゴンドラ以外のものに取り付けます(第17条)。作業している箇所の下方に関係者以外がみだりに立ち入ることは、表示などで禁止します(第18条)。

強風、大雨、大雪などの悪天候で危険が予想されるときは、ゴンドラを使う作業を行ってはなりません(第19条)。作業を行う場所には、安全に作業できる照度を保ちます(第20条)。

  • 操作する人が、特別教育(5科目)を受けている
  • 積載荷重を超えていない
  • 作業床で脚立・はしごを使っていない
  • 操作位置を離れていない
  • 合図の方法と合図をする人を決めている(単独作業を除く)
  • 命綱をゴンドラ以外のものに取り付けている(ワイヤロープが1本の場合)
  • 下方に立入禁止の表示をしている
  • 強風・大雨・大雪のときは作業を止める

点検と検査:作業開始前の点検・月次の自主検査・補修

第21条から第23条は、日々の点検と1か月以内ごとの自主検査、異常があったときの補修を定めています。

ゴンドラを使って作業をするときは、その日の作業を開始する前に、6つの事項を点検します。ワイヤロープと緊結金具類の損傷・腐食、手すり等の取りはずしと脱落、突りょうや昇降装置などとワイヤロープの取付け部とライフラインの取付け部、安全装置・ブレーキ・制御装置の機能、昇降装置の歯止めの機能、ワイヤロープが通っている箇所の状態です(第22条第1項)。

強風、大雨、大雪などの悪天候のあとに作業を始めるときは、取付け部の状態、安全装置・ブレーキ・制御装置の機能、ワイヤロープが通っている箇所の状態を、あらためて点検します(同条第2項)。

1か月以内ごとに1回、巻過防止装置などの安全装置・ブレーキ・制御装置、突りょう・アーム・作業床の損傷、昇降装置・配線・配電盤について自主検査を行い、結果を記録して3年間保存します。1か月を超えて使わない期間は、この検査は不要で、使用を再び開始する際に行います(第21条)。点検や検査で異常を認めたときは、直ちに補修します(第23条)。

ゴンドラ検査証の有効期間と性能検査

ゴンドラには検査証があり、有効期間は原則1年です。

ゴンドラ検査証の有効期間は1年です(第9条第1項)。製造検査や使用検査を受けたあと設置されていないゴンドラは、保管状況が良好と都道府県労働局長が認めたときに限り、有効期間を延長できる場合があります(同条第2項)。

性能検査では、ゴンドラの各部分の構造と機能の点検に加えて、荷重試験を行います(第24条)。合格したゴンドラについて、登録性能検査機関が検査証の有効期間を更新します(第27条)。

ゴンドラの使用を休止し、その期間が検査証の有効期間を過ぎるときは、有効期間中に所轄の労働基準監督署長へ報告します(第32条。認定を受けた事業者は除かれます)。この規則の製造許可、使用検査、変更検査などの詳しい手続きは、このガイドでは扱いません。

ゴンドラ安全規則の主な条文
場面根拠主な内容
設置・変更規則第10条・第28条設置届、変更届を所轄の労働基準監督署長へ
操作の業務規則第12条5科目の特別教育
作業中規則第13条〜第20条積載荷重、操作位置、合図、命綱、立入禁止、悪天候時の作業禁止
点検・自主検査規則第21条〜第23条作業開始前の点検、1か月以内ごとの自主検査(記録3年)
検査証規則第9条・第24条・第27条有効期間1年、性能検査、荷重試験

よくある質問

ゴンドラの操作には資格や教育が必要ですか?

ゴンドラの操作の業務に労働者をつかせるときは、事業者が安全のための特別教育を行います(第12条)。科目は、ゴンドラに関する知識、操作のために必要な電気に関する知識、関係法令、操作と点検、操作のための合図の5つです。

ゴンドラの自主検査は、どのくらいの頻度で必要ですか?

1か月以内ごとに1回です。結果は記録して3年間保存します(第21条)。1か月を超えて使わない期間は検査が不要で、使用を再び開始する際に行います。

強風や大雨のとき、ゴンドラで作業してよいですか?

強風、大雨、大雪などの悪天候で危険が予想されるときは、ゴンドラを使う作業を行ってはなりません(第19条)。悪天候のあとに作業を始めるときは、取付け部、安全装置、ワイヤロープが通っている箇所などを、あらためて点検します(第22条第2項)。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する