この記事の対象:特定技能1号の支援計画を作る受入れ機関の担当者、登録支援機関の担当者
対象は、人員整理や倒産など受入れ側の都合で契約を解除する場合
この支援は、特定技能1号の義務的支援10項目の一つで、本人の責めに帰すべき事由によらずに雇用契約を解除される場合に行います。
法務省の運用要領別冊は、人員整理や倒産などの受入れ側の都合で、受入れ機関が1号特定技能外国人との雇用契約を解除する場合を対象にしています。本人が他の日本の機関との特定技能雇用契約に基づいて特定技能1号の活動を続けられるよう、次の4つの支援のいずれかを行う必要があるとしています。
基準省令第3条第1項第1号リが根拠で、支援計画には、この場合に行う支援の内容を記載します。本人の自己都合による退職は、この支援の対象として書かれていません。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 所属する業界団体や関連企業などを通じて、次の受入先の情報を入手して提供する |
| 2 | 公共職業安定所などの職業安定機関や、職業紹介事業者などを案内し、必要に応じて本人に同行して、次の受入先を探す補助をする |
| 3 | 本人の希望条件、技能水準、日本語能力などを踏まえ、適切に職業相談・職業紹介を受けられるよう、または就職活動が円滑に進むよう、推薦状を作成する |
| 4 | 受入れ機関等が職業紹介事業の許可または届出を受けて職業紹介事業を行える場合に、就職先の紹介あっせんを行う |
出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)
4つのうち1つに加えて、必ず行う2つの支援
4つの方法のいずれかを行うだけでは足りず、次の2つは、いずれも行う必要があります。
1つ目は、本人が求職活動を行うための有給休暇を付与することです。2つ目は、離職時に必要な行政手続(国民健康保険や国民年金に関する手続など)について情報を提供することです。
有給休暇の日数や、情報提供の方法は、運用要領別冊には定められていません。日数は個別に決めることになるため、このページでは目安を示しません。労務上の扱いの相談は、このページの範囲外です。
- 4つの方法のうち、どれを行うかを支援計画に書いた
- 求職活動のための有給休暇を付与する手順を決めた
- 国民健康保険・国民年金など離職時の手続の案内資料を、本人が理解できる言語で用意した
- 次の受入先が決まるまで支援を続ける担当者を決めた
出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)
自社で支援を全部行う場合は、倒産に備えて代わる者を確保する
受入れ機関が自ら支援の全部を行うこととしている場合には、特別な備えが求められます。
運用要領別冊は、受入れ機関が自ら1号特定技能外国人支援の全部を行う場合で、倒産などにより転職のための支援を適切に行えなくなる見込みがあるときは、それに備えて、当該機関に代わって支援を行う者を確保する必要があるとしています。例として、登録支援機関や関連企業などが挙げられています。
留意事項として、転職に係る支援は、可能な限り次の受入先が決まるまで継続するよう求められています。期限は、運用要領別冊には書かれていません。
出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)
実施したら、届出書か特異事案報告書に転職支援の内容を書く
この支援を行った場合は、書類への記載が必要です。
運用要領別冊は、責めに帰すべき事由によらない契約解除に伴う転職支援を行った場合、1号特定技能外国人支援計画の実施困難に係る届出書(参考様式第3-7号)または、支援計画の実施における特異事案報告書(参考様式第4-3号)に、転職支援の内容を記載して提出する必要があるとしています。
契約の終了そのものに関する届出(契約の終了日から14日以内の雇用契約終了の届出や、あらかじめ出す受入れ困難に係る届出)は、別のガイドで整理しています。どちらの届出が必要かは、管轄の出入国在留管理局に確認してください。
出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)、出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(確認日:2026年8月11日)
費用の負担:支援に要する費用を本人に負担させない
運用要領別冊は、支援に要する費用の負担について、次のように書いています。
1号特定技能外国人支援に要する費用は、直接または間接に本人に負担させることはできないとされています。この転職支援の個々の行為ごとに誰が負担するかは、原文に項目別の記載がなく、求職活動の有給休暇の付与、次の受入先の探索の補助、同行、推薦状の作成には、この一般の考え方が当てはまります。
職業安定機関の窓口への同行に伴う交通費や、職業紹介事業者に支払う手数料の負担者は、この項目の原文には書かれていません。このページでは負担者を断定せず、金額の目安も示しません。支援計画や、委託する場合は委託契約で確かめてください。
出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)
よくある質問
本人が自分から退職を申し出た場合も、転職支援は必要ですか?
運用要領別冊が転職支援の対象として書いているのは、本人の責めに帰すべき事由によらずに契約を解除される場合です。人員整理や倒産などの受入れ側の都合が例に挙げられています。個別の事案が当たるかは、管轄の出入国在留管理局に確認してください。
4つの方法は、全部行う必要がありますか?
4つのうち、いずれか1つを行う必要があります。ただし、求職活動のための有給休暇の付与と、離職時の行政手続の情報提供は、いずれも行う必要があります。
登録支援機関に全部を委託している場合も、受入れ機関が行うべきことはありますか?
運用要領別冊は、委託する場合は支援計画に委託の範囲を明示することを求めています。委託契約で、転職支援がどこまで含まれるかを確かめてください。
いつまで支援を続ければよいですか?
運用要領別冊は、可能な限り次の受入先が決まるまで支援を継続するよう求めています。期間の定めは書かれていません。
参照した公的一次資料
- 法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日、次回確認:2026年11月22日)
- 出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(確認日:2026年8月11日、次回確認:2026年11月11日)
- 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」(確認日:2026年7月26日、次回確認:2026年10月26日)
- 出入国在留管理庁「特定技能所属機関・登録支援機関による届出」(確認日:2026年8月3日、次回確認:2026年11月3日)
次に確認すること
この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する(金額は概算で、見積の代わりではありません)