この記事の対象:特定技能外国人の離職に対応する人事・総務担当者、登録支援機関の担当者、離職後の医療保険の手続を知りたい特定技能外国人を支援する人

在職中の資格は退職日まで、退職後は3つから選ぶ

協会けんぽの案内では、退職後も保険診療を受けるには、新たに健康保険へ加入しなければなりません。

在職中の健康保険の資格は退職日までです。協会けんぽは、退職後の選択肢として、協会けんぽの任意継続、国民健康保険、家族の健康保険(被扶養者)の3つを示し、保険料などを比べて本人が選ぶよう案内しています。

外国人も例外ではありません。東京労働局の外国人向け案内は、適用事業所に常用雇用される限り外国人にも健康保険が適用され、常用雇用関係にない外国人も、日本での在留期間が3か月を超える人は国民健康保険の適用になると説明しています。なお、この3つは協会けんぽに加入していた人向けの案内で、健康保険組合などに加入していた人は、その保険者に問い合わせます。

雇用保険の失業給付は離職後の失業給付で別に確認できます。

退職後の健康保険の3つの選択肢(協会けんぽ)
加入先手続先加入条件保険料
協会けんぽの任意継続お住まいの都道府県の協会けんぽ支部退職日までの被保険者期間が継続して2か月以上。退職日の翌日から20日以内に手続退職前に控除されていた保険料の2倍(上限あり)
国民健康保険お住まいの市区町村の国民健康保険担当課市区町村に問い合わせ世帯の人数や前年の所得などで決まり、減免制度がある
家族の健康保険(被扶養者)家族の勤務先家族が加入する健康保険の扶養条件を満たすこと被扶養者の保険料負担は原則なし

任意継続は2年間、保険料は退職時の2倍になる

任意継続は、退職前の健康保険を最長2年間続ける仕組みです。

加入条件は2つで、資格喪失日の前日までに健康保険の被保険者期間が継続して2か月以上あることと、資格喪失日から20日以内に申出書を出すことです。20日目が土日・祝日なら翌営業日になり、郵送は20日以内に必着させます。2か月は退職した事業所だけでなく、間を空けずに通算した協会けんぽ・健康保険組合の期間でも足ります。

保険料は、退職後は事業主負担分も本人が払うため、退職時の保険料の2倍になります。お住まいの都道府県と退職前に加入していた協会けんぽの都道府県が異なる場合などは、2倍にならないことがあります。協会けんぽの案内では、退職時の標準報酬月額が32万円を超えるときは32万円で計算するため、上限があります。

加入期間は原則2年で、就職して他の健康保険に入ったときや、保険料を期限までに納めなかったときなどは、途中で資格を失います。窓口での負担割合は在職中と同じです。

国民健康保険は14日以内に市区町村で手続する

国民健康保険の被保険者になったとき、脱退するときは、14日以内に市区町村の窓口へ書類を出します。

厚生労働省は、日本国内に住所があり、他の医療保険に加入している人とその被扶養者、生活保護を受けている人、後期高齢者医療制度の加入者、短期滞在在留外国人などを除く人が、国民健康保険の被保険者になると案内しています。必要書類や申請方法は、お住まいの市区町村で異なります。

保険料は、世帯の人数や前年の所得などで決まり、市区町村によって額が違います。協会けんぽの案内では、倒産、解雇、雇止めなどで離職した場合は、保険料が減免されることがあるとされています。任意継続と国民健康保険のどちらが安いかは、本人の収入と家族の状況で変わるため、保険料は両方の窓口で確かめます。

家族の被扶養者になれる場合は保険料の負担がない

家族が加入する健康保険の扶養条件を満たせば、被扶養者として入る方法もあります。

被扶養者の保険料は、原則として本人の負担がありません。扶養条件は家族の加入先で決まるため、家族の勤務先に問い合わせます。任意継続の資格取得と同時に家族を被扶養者にする場合は、収入の有無にかかわらず、生計維持関係を証明する書類が必要になることがあります。

海外にいる家族を扶養に入れる場合の国内居住要件は、別のガイドで確認できます。

海外にいる家族の扶養は海外にいる家族の健康保険の扶養で整理しています。

受入れ機関が離職時に確認しておくこと

離職する外国人は、日本の医療保険の仕組みに不慣れなことがあります。選択肢と期限を事前に伝えておくと、無保険の期間を防げます。

任意継続の手続は退職日の翌日から20日以内で、国民健康保険は14日以内です。期限が短いため、退職日が決まった時点で、3つの選択肢と手続先、必要な書類を本人に伝えます。協会けんぽの案内では、任意継続の申出書に事業主が証明した退職証明書の写しなど、退職日を確認できる書類を添付すると、日本年金機構からの資格喪失データを待たずに審査できるとされています。

どれを選ぶかは本人が保険料などを比べて決めるもので、受入れ機関が指定するものではありません。個別の保険料や加入できるかどうかは、協会けんぽの支部や市区町村の窓口で確認するよう案内します。

退職時に渡す書類は退職証明書で確認できます。

  • 退職日と、加入していた健康保険の種類(協会けんぽか健康保険組合か)を確認した
  • 任意継続(20日以内)と国民健康保険(14日以内)の期限を本人に伝えた
  • 退職証明書など、退職日を確認できる書類を渡す準備をした
  • 家族の被扶養者になれるかを、家族の勤務先に確認するよう伝えた

よくある質問

退職したあと、健康保険はどうなりますか?

在職中の健康保険の資格は退職日までです。協会けんぽは、任意継続、国民健康保険、家族の健康保険(被扶養者)の3つから、保険料などを比べて選ぶよう案内しています。

任意継続はいつまでに手続すればよいですか?

退職日の翌日から20日以内に、お住まいの都道府県の協会けんぽ支部へ申出書を出します。20日目が土日・祝日なら翌営業日で、郵送は20日以内に必着させます。

国民健康保険の手続の期限は?

厚生労働省は、国民健康保険の被保険者になったとき、脱退するときは、14日以内にお住まいの市町村の窓口へ書類を出すよう案内しています。

任意継続の保険料はいくらですか?

協会けんぽの案内では、退職前に控除されていた保険料の2倍で、退職時の標準報酬月額が32万円を超えるときは32万円で計算するため上限があります。国民健康保険の保険料は、世帯の人数や前年の所得などで市区町村ごとに決まります。

参照した公的一次資料

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次に確認すること

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