この記事の対象:物流倉庫分野で外国人材の受入れを検討する倉庫業者・貨物自動車運送事業者、監理支援機関、登録支援機関
物流倉庫分野の育成就労と特定技能1号について、従事できる業務、受入れ可能な事業者の4類型、日本語水準、技能評価試験と分野別協議会の公表状況(2026年9月時点)を国土交通省の一次資料から整理します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。
物流倉庫分野の位置づけ:育成就労と特定技能1号が対象
国土交通省のページは、物流倉庫分野では育成就労と特定技能1号の受入れが可能で、特定技能2号の受入れは現時点でないとしています。
国土交通省のページは、物流倉庫分野が令和8年1月23日の閣議決定で特定産業分野および育成就労産業分野に追加されたと説明しています。育成就労制度は令和9年(2027年)4月1日から運用が開始されます。
日本語能力の水準は、育成就労が就労開始前に日本語能力A1相当以上の試験(日本語能力試験のN5等)の合格またはそれに相当する日本語講習の受講、特定技能1号が就労開始前に特定技能1号評価試験の合格と日本語能力A2相当以上の試験(同N4等)の合格とされています(2026年9月22日確認)。
出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能外国人・育成就労外国人の受入れについて」(確認日:2026年9月22日)
従事できる業務は倉庫作業、受入れ可能な事業者は4類型
従事できるのは倉庫内で行われる貨物の入出庫、保管その他の各種倉庫作業で、受入れ可能な事業者はA・B・C-(1)・C-(2)の4類型です。
従事できる主な業務として、入出庫貨物の受渡し・検品、貨物の移動、保管庫への格納、ピッキング、流通加工等が挙げられています。関連業務として、事務所への連絡や報告、作業場所の整理整頓や清掃、台風等に備えた貨物の移動や雨水侵入防止措置、安全衛生などの会議体への参加が想定されています。同ページのQ&Aは、流通加工を小分け再包装、タグ取付け、ラベル貼り、セット組み等の物流側の都合で必要な加工とし、商品そのものの機能を完成させたり性能を向上させたりする行為は製造工程の一環で流通加工に含まれないとしています。
受入れ可能な事業者の類型は、A:倉庫業の登録を受けた倉庫業者で倉庫作業を自ら実施する者、B:倉庫業者が現に営業に使用している倉庫で、その委託を受けて倉庫作業を実施する者、C-(1):一般貨物自動車運送業または特定貨物自動車運送業の許可を受けた者で、占有する倉庫において倉庫作業を自ら実施する者、C-(2):同じ許可を受けた者で、事業に関連して他人の需要に応じ有償で倉庫作業を実施する者です。求められる条件の詳細は上乗せ基準告示、分野別運用方針、運用要領別冊で定めるとされています。
出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能外国人・育成就労外国人の受入れについて」(確認日:2026年9月22日)
技能評価試験の公表状況(2026年9月時点)
試験実施要領は調整中で、特定技能1号技能評価試験の開始時期は未定と表示されています。
国土交通省のページは、物流倉庫分野の試験実施要領を「現在調整中となり、今後公表予定」としています(令和8年9月時点)。試験には、育成就労1年目の習熟を確認する育成就労技能評価試験(初級)と、特定技能の受入れ前に必要な技能水準を確認する特定技能1号技能評価試験があります。
育成就労技能評価試験は、試験の開始が令和9年(2027年)4月の育成就労制度の開始以降の予定です。特定技能1号技能評価試験の開始時期は調整中で未定とされ、決定次第同ページで知らせるとしています。物流倉庫分野には育成就労技能評価試験(専門級)の設定が無く、育成就労を終了するまでに求められる水準は特定技能1号技能評価試験で確認します。
出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能外国人・育成就労外国人の受入れについて」(確認日:2026年9月22日)
分野別協議会は特定技能側・育成就労側とも設置に向けて調整中
受入れ機関には分野別協議会への加入が義務付けられていますが、加入要件や受付開始時期はまだ公表されていません。
国土交通省のページは、特定技能・育成就労制度で受入れ機関(特定技能所属機関・育成就労実施者)に分野別協議会への加入が義務付けられていると説明しています。物流倉庫分野の協議会は、特定技能制度側・育成就労制度側のいずれも「現在、設置に向けて調整中」で、加入要件、提出書類、受付開始時期は決定次第同ページで知らせるとされています(令和8年9月時点)。
協議会の名称も同ページでは示されていません。育成就労の上乗せ基準告示が、監理支援機関や申請者に協議会への加入や協力を求めている点は、上乗せ基準のガイドにまとめています。協議会への加入届出の様式・提出先・会費が公表済みの分野の例として、自動車整備分野のガイドがあります。
出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能外国人・育成就労外国人の受入れについて」(確認日:2026年9月22日)、国土交通省告示第七百八十八号「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき物流倉庫分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(確認日:2026年9月4日)
関係文書と公表日:上乗せ基準告示・運用要領別冊
上乗せ基準告示は令和8年6月26日に公布され、運用要領別冊は育成就労側が8月28日、特定技能側が9月18日に公表されています。
上乗せ基準告示は、特定技能が令和8年国土交通省告示第787号、育成就労が同第788号で、いずれも令和8年6月26日に公布されています。運用要領別冊は、育成就労側が「特定の分野に係る育成就労制度運用要領―物流倉庫分野の基準について―」(令和8年8月28日公表、別表と別紙「育成就労計画審査基準」を含む)、特定技能側が「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領―物流倉庫分野の基準について―」(同年9月18日公表、誓約書の分野参考様式を含む)です。
分野別運用方針(物流倉庫分野)は令和8年1月23日に閣議決定されています。出入国在留管理庁の分野別運用方針の一覧では別紙12が物流倉庫分野です。受入れ見込数の数値は本ページでは扱いません。物流倉庫分野の数値は、この分野別運用方針で確認してください。
出典:国土交通省「物流倉庫分野における特定技能外国人・育成就労外国人の受入れについて」(確認日:2026年9月22日)、出入国在留管理庁「育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針」(確認日:2026年9月9日)、出入国在留管理庁「育成就労制度」(確認日:2026年9月22日)
よくある質問
物流倉庫分野で特定技能2号は受け入れられますか?
国土交通省のページは、物流倉庫分野では育成就労と特定技能1号の受入れが可能で、現時点で特定技能2号の受入れはないとしています(2026年9月22日確認)。
育成就労で受け入れる場合の日本語の水準は?
国土交通省のページは、就労開始前に日本語能力A1相当以上の試験(日本語能力試験のN5等)の合格、またはそれに相当する日本語講習の受講が必要としています。特定技能1号はA2相当以上の試験(同N4等)の合格と特定技能1号評価試験の合格が必要です。
物流倉庫分野の分野別協議会には、もう加入できますか?
国土交通省のページでは、特定技能側・育成就労側とも「現在、設置に向けて調整中」で、加入要件、提出書類、受付開始時期は決定次第同ページで知らせるとされています(令和8年9月時点)。加入方法は同ページの更新を確認してください。
物流倉庫分野の技能評価試験はいつから受けられますか?
試験実施要領は調整中で今後公表予定とされています。育成就労技能評価試験(初級)は令和9年4月の制度開始以降の予定、特定技能1号技能評価試験の開始時期は調整中で未定です(令和8年9月時点)。
参照した公的一次資料
- 国土交通省「物流倉庫分野における特定技能外国人・育成就労外国人の受入れについて」(確認日:2026年9月22日、次回確認:2026年10月22日)
- 国土交通省告示第七百八十八号「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき物流倉庫分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(確認日:2026年9月4日、次回確認:2026年12月4日)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針」(確認日:2026年9月9日、次回確認:2026年12月9日)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度」(確認日:2026年9月22日、次回確認:2026年10月22日)
次に確認すること
続けて確認する場合は、育成就労・物流倉庫分野の上乗せ基準(情報システム・協議会)を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。
続けて確認する場合は、育成就労評価試験の分野別整備状況を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。
続けて確認する場合は、協議会の加入届出が公表済みの自動車整備分野と比べるで条件と確認範囲をつなげられます。
続けて確認する場合は、育成就労制度の全体像を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。
続けて確認する場合は、同じく令和8年1月に追加された資源循環分野を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。
続けて確認する場合は、分野別の受入れ見込数と在留者数を比べるで条件と確認範囲をつなげられます。
個別の申請可否や審査結果を保証するものではありません。申請時点の最新資料と関係機関の案内を優先してください。