この記事の対象:物流倉庫分野で育成就労外国人の受入れを検討する倉庫業者・貨物自動車運送事業者

上乗せ基準の位置づけと出典

物流倉庫分野は、上乗せ基準が定められた5分野の一つです。

外国人技能実習機構のページは、監理支援機関の許可基準に関し上乗せ基準が定められる5分野の一つに物流倉庫分野を挙げています。上乗せ基準は国土交通省告示第788号(令和8年6月26日、国土交通大臣金子恭之による制定)として公布され、令和9年4月1日から適用されます。

他分野の告示に見られる旧技能実習告示の廃止条項は、この告示の附則には記載が確認できませんでした。物流倉庫分野は特定技能でも準備段階の分野として案内されており、技能実習の職種区分を経ない分野である可能性がありますが、この告示自体からは断定できません。

育成就労の内容の基準:対象業務と申請者要件

対象業務は倉庫作業に限定され、申請者の事業要件も具体的に定められています。

第一条第一号は、従事させる業務が倉庫作業(貨物の入庫・保管・出庫その他倉庫内における作業)であることを求めます。

申請者は、次のいずれかに当たる必要があります。

  • 倉庫業者
  • 営業中の倉庫で、倉庫業者から委託を受けて倉庫作業を行う者
  • 一般貨物自動車運送事業者または特定貨物自動車運送事業者

情報システムの利活用要件

物流倉庫分野は、入庫・在庫・出庫管理システムの導入と、生産性向上機器の利活用実績の報告が求められる点が特徴です。

第二条第四号は、入庫管理・在庫管理及び出庫管理の機能を有する情報システムを利活用していることを求めます。

受入れ企業は、生産性と労働安全衛生の向上に役立ち、入庫・在庫・出庫管理システムと連携して機能を広げる機器・情報システムも継続して利用します。利用状況は、分野別協議会への加入日から1年以内に、協議会所定の方法で報告します。

監理支援機関の業務実施基準・分野別協議会

受入れ企業側・監理支援機関側の双方に、分野別協議会に関する要件が課されます。

監理支援機関には、次の3点が求められます。

第二条第一号〜第三号は、申請者(受入れ企業側)にも同様に分野別協議会の協議事項の順守・協力、国土交通大臣等への協力を求めており、第二条第六号は育成就労外国人から求めがあれば実務経験を証明する書面を交付・提供することも定めています。

  • 物流倉庫分野の分野別協議会への加入
  • 協議会で決まった事項に沿った対応
  • 協議会、国土交通大臣または委託先が行う調査・指導等への協力

告示の条番号ごとの自己点検表

国土交通省告示第788号の第一条・第二条の要件を、条番号と確認する内容に対応させた表です。

表の内容は告示本文の要約です。適合の判断は告示本文と、国土交通省・外国人技能実習機構の案内で確認してください。

告示は令和9年4月1日から適用されます。条ごとに社内の現状(倉庫作業の範囲、情報システムの機能、書面の交付手順)を書き出し、不足があれば適用日までの準備事項として整理します。

国土交通省告示第788号の条番号と自己点検の内容
条番号点検する内容
第一条第一号従事させる業務が倉庫作業(貨物の入庫・保管・出庫その他倉庫内における作業)であること
第二条第一号〜第三号分野別協議会の協議事項の順守と、国土交通大臣等が行う調査・指導等への協力
第二条第四号入庫管理・在庫管理・出庫管理の機能を有する情報システムを利活用していること
第二条第五号生産性と労働安全衛生の向上に役立つ連携機器・情報システムを利活用し、利用状況を分野別協議会への加入日から1年以内に報告すること
第二条第六号育成就労外国人から求めがあれば、実務経験を証明する書面を交付・提供すること

よくある質問

物流倉庫分野の育成就労「上乗せ基準」の根拠は?

国土交通省告示第788号(令和8年6月26日制定、令和9年4月1日施行)です。

対象業務は具体的に何ですか?

倉庫作業(貨物の入庫・保管・出庫その他倉庫内における作業)です。申請者は倉庫業者、倉庫業者の委託を受けて作業する者、一般貨物自動車運送事業者等のいずれかである必要があります。

どんな情報システムが必要ですか?

入庫管理・在庫管理・出庫管理の機能を有する情報システムの利活用に加え、これと連携して機能が拡充される生産性・労働安全衛生向上機器又はシステムの継続利活用と、その状況の分野別協議会への報告(加入から1年以内)が求められます。

旧技能実習の基準はありますか?

この告示の附則には旧技能実習告示の廃止条項が見当たらず、物流倉庫分野に対応する技能実習の職種区分は確認できませんでした。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する

試算ツールは特定技能1号の費用が対象です。育成就労から特定技能1号へ移った後の支援費は「1号特定技能外国人支援の体制」欄に、見積が手元にある費目は「費目別の確認状況」欄に入力します。育成就労の監理支援費や送出し関連の費用は入力欄がありません。