この記事の対象:特定技能1号の支援計画を作る受入れ機関の担当者、登録支援機関の担当者

3つの方法のうち、いずれかで行う:本人の希望に基づく支援

日本語学習の機会の提供は、次の3つのいずれかの方法で、かつ特定技能1号の外国人本人の希望に基づいて行う必要があります。

法務省の運用要領別冊は、義務的支援の一つとして、本邦での生活に必要な日本語を学習する機会を提供することを挙げています。義務的支援は全てを行う必要があり、支援計画には全てを記載しなければなりません。

方法は3つあり、どれか一つを選んで行えばよいと読めます。本人の希望が前提なので、希望がない人に講習を受けさせることは、この支援の内容ではありません。

日本語学習の機会の提供の3つの方法(運用要領別冊の要約)
方法受入れ機関等が行うこと必要に応じて行う補助
1 日本語教室・認定日本語教育機関等の案内就労・生活する地域の日本語教室や認定日本語教育機関等の入学案内の情報を提供する本人に同行して、入学の手続を補助する
2 自主学習の教材・オンライン講座の案内自主学習のための日本語学習教材やオンラインの日本語講座に関する情報を提供する日本語学習教材の入手やオンライン講座の利用契約の手続を補助する
3 登録日本語教員等による講習本人との合意の下、受入れ機関等が登録日本語教員等と契約して、日本語の講習の機会を提供する解説に記載がない

出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)

費用の負担:支援に要する費用は受入れ機関等、本人に過度な学習費用を出さない

運用要領別冊は、この義務的支援を行うのに要する費用は、特定技能所属機関等が負担する必要があると書いています。

ここでいう費用は、日本語教室などの入学案内の情報提供、教材やオンライン講座の情報提供、入学や利用手続の補助、登録日本語教員等の選定といった、支援を行うために要する費用です。教室の月謝や教材費そのものを受入れ機関が払うと決めているわけではありません。

月謝や入学金、教材費、登録日本語教員等との契約料などの全部または一部を受入れ機関が負担する補助は、任意的支援の例として挙げられています。任意的支援でも、支援計画に記載した場合には支援の義務が生じます。いずれの方法でも、本人に過度な学習費用が発生しないよう留意することが求められています。

具体的な金額の相場は、運用要領別冊に書かれていないため、このページでは示しません。

  • 3つの方法のどれで行うかを、支援計画に書く
  • 本人の希望を確かめたうえで、案内や手続補助の担当者を決める
  • 月謝や教材費を補助する場合は、任意的支援として計画に書くかを決める
  • 本人が過度な学習費用を負担しない形になっているか確かめる

出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)

継続的な学習の機会と、任意的支援の例

日本語の習得は継続的な学習で進むため、本人の習得状況に応じた機会を続けて提供することが必要とされています。

運用要領別冊は、任意的支援として、支援責任者や支援担当者による日本語指導・講習の企画と運営、日本語能力に関する試験の受験支援や資格取得者への優遇措置、学習費用の補助を挙げています。どれも義務ではなく、行う場合に支援計画へ書きます。

教材やオンライン講座を案内するときの参考として、文化庁の「つながるひろがる にほんごでのくらし」、日本語能力自己評価ツール「にほんごチェック!」、日本語教育機関認定法ポータルなどが紹介されています。日本語の試験そのものの種類や日程は、別のガイドで整理しています。

  1. 本人の希望を確かめる

    日本語学習を希望するか、どのくらいの頻度で学びたいかを聞きます。

  2. 方法を選ぶ

    近くの教室の案内、教材やオンライン講座の案内、登録日本語教員との契約のどれで行うかを決めます。

  3. 費用の負担者を決める

    支援に要する費用は受入れ機関等が負担し、本人に過度な学習費用が出ないようにします。

  4. 続けて機会を提供する

    習得状況に応じて、学習の機会を続けて提供します。

出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)

支援計画への書き方:地域の日本語教室の案内と、委託する場合の範囲

支援計画には、事業所と住居のある市区町村が実施する共生施策を確認したうえで、その内容を踏まえて書きます。

運用要領別冊は、地方公共団体の共生施策の例に日本語教室等を挙げています。支援計画書の自由記入欄に書く例として、日本語学習について相談があれば、市の日本語教室を案内することとしている、という記載が示されています。支援計画には、確認した市区町村名、確認日、確認方法を記入します。

この支援を登録支援機関などに委託する場合は、支援計画に委託の範囲を明示する必要があります。登録支援機関に支援計画の全部の実施を委託する場合は、受入れ機関は支援計画の適正な実施の確保の基準に適合するものとみなされます。ただし、支援計画の作成は受入れ機関が行います。

出典:法務省「1号特定技能外国人支援に関する運用要領-1号特定技能外国人支援計画の基準について-」(確認日:2026年8月22日)

よくある質問

日本語学習の機会の提供は、必ず行わなければなりませんか?

運用要領別冊では義務的支援とされており、支援計画に記載して実施する必要があります。ただし、本人の希望に基づいて行うと書かれています。

日本語教室の月謝は受入れ機関が負担する必要がありますか?

運用要領別冊は、入学案内の情報提供や手続の補助、登録日本語教員等の選定といった支援を行うのに要する費用は受入れ機関等の負担としています。月謝や教材費などの補助は任意的支援の例として挙げられ、本人に過度な学習費用が出ないよう留意するとされています。

3つの方法を全部行う必要がありますか?

運用要領別冊は、3つのいずれかによる方法で行うと書いています。全てを行う必要があるとは書かれていません。

どの日本語教材を案内すればよいですか?

運用要領別冊は、参考として文化庁の「つながるひろがる にほんごでのくらし」や、日本語教育機関認定法ポータルなどを紹介しています。個別の教材の推奨はありません。

参照した公的一次資料

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