この記事の対象:人材紹介会社を使わずに特定技能人材を募集したい企業の採用担当者、紹介手数料の見積りと自社募集を比べたい総務担当者

求人の申込みに手数料はかかるのか

職業安定法は、公共職業安定所(ハローワーク)を「無料で公共に奉仕する機関」と定めています。

厚生労働省の求人者向けの案内も、ハローワークに求人を申し込むと、無料で全国500か所以上のハローワークとインターネットを通じて広く公開できると説明しています。申込みは、事業所の所在地を管轄するハローワークで受け付けます。

ただし、無料なのは求人の申込みと公開です。特定技能の受入れでは、採用後も支援の費用、在留申請の費用、届出の事務などが別に発生します。求人の掲載料がかからないことと、受入れ費用の総額が下がることは別の話です。

採用後に発生する費目は特定技能の受入れ費用の内訳のガイドで確認できます。

事業所登録から求人票の公開までの流れ

厚生労働省のパンフレットは、求人の申込み方法を2通り示しています。

1つ目は、会社のパソコンからハローワークインターネットサービスで求人者マイページを開設し、事業所情報と求人情報を入力して申し込む方法です。2つ目は、ハローワークの来所者端末で入力したうえで、窓口で申し込む方法です。筆記式の求人申込書も用意されています。

初めて求人を申し込む場合は、事業所登録の手続きが必要です。雇用保険適用事業所番号を入力するため、事前に確認しておくよう案内されています。雇用保険の加入手続きが済んでいない場合は、事業内容が確認できる書類を持参します。

申込み後は、ハローワーク職員が内容を確認し、電話や訪問で問い合わせることがあります。受理されると事業所確認票と求人票が渡され、求人が公開されます。求職者を紹介するときは、ハローワークから電話連絡があり、求人条件の確認や面接日時の調整をします。

  1. 事業所登録の準備

    雇用保険適用事業所番号を確認します。未加入なら事業内容が分かる書類を用意します。

  2. 求人の申込み

    求人者マイページ、来所者端末、筆記式の申込書のいずれかで、管轄のハローワークに申し込みます。

  3. 内容の確認と公開

    職員の確認を経て受理され、事業所確認票と求人票が渡されて公開されます。

  4. 紹介・選考・結果の連絡

    紹介の連絡に対応し、選考の結果を応募者とハローワークへ通知します。

求人票に書く内容と、受理されない場合

求人は、職種別、就業場所別、雇用形態別、フルタイム・パートタイム別に申し込みます。

パンフレットは、法令に違反する内容が含まれているもの、雇用関係でないもの、必要な条件が明示されていないものは受理できないと案内しています。職業安定法第5条の3も、求人者が求人の申込みに当たって、業務の内容、賃金、労働時間その他の労働条件を明示することを求めています。

このパンフレットは、特定技能を名指しした手続を示していません。特定技能の基準に沿った雇用条件であるかは、求人票の記載とは別に、雇用契約書や雇用条件書の側で確認が必要です。

求人の有効期限は、原則として求人受理日の翌々月末日までです。たとえば4月15日に受理された求人は、6月30日まで公開されます。募集をやめるときや採用が決まったときは、申し込んだハローワークへ連絡します。

雇用条件の書面の使い分けは雇用契約書・雇用条件書・報酬説明書の使い分けのガイドで整理しています。

  • 職種・就業場所・雇用形態ごとに求人を分けて申し込む
  • 業務内容、賃金、労働時間などの労働条件を具体的に書く
  • 有効期限(受理日の翌々月末日)の前に募集の終了をハローワークへ連絡する
  • 雇用契約書・雇用条件書の内容を、求人票の条件と食い違わせない

求人情報が民間の職業紹介事業者へ提供される場合の手数料

ハローワークの求人は、同意すると、地方自治体や民間の職業紹介事業者へオンラインで提供されます。

パンフレットによると、提供は求人申込みの際の同意が前提で、提供を希望しない場合は、申込み時に「民間人材ビジネス」「地方自治体・地方版ハローワーク」のどちらを提供しないかを選べます。提供先の団体や法人を、求人者が個別に指定することはできません。可否は、申込み後も求人者マイページから変更できます。

提供を受けた民間の事業者から、職業紹介などのサービスを勧められることがあります。有料職業紹介事業者による紹介では手数料が発生する場合があり、その費用は求人事業主が全額負担し、国は一切負担しないと明記されています。手数料の説明を十分に受け、同意したうえで利用するよう案内されています。

ハローワークだけで募集するつもりなら、提供先の選択を申込み時に確認してください。紹介手数料の上限や届出制の違いは、別のガイドで整理しています。

手数料の上限と届出の考え方は人材紹介手数料の上限制と届出制の違いのガイドで確認できます。

応募者の在留資格の確認と、採用後に残る手続

厚生労働省は、外国人の採用に当たって、在留資格上、就労が認められる人かをあらかじめ確認するよう求めています。

同じ案内では、不法就労に当たる外国人を雇い入れないようにも求めています。この確認は、採用を決める前にあらかじめ行う作業です。

ハローワークで採用が決まっても、特定技能の手続はなくなりません。雇用契約、支援計画、在留資格の申請や変更、雇入れ時の外国人雇用状況の届出は、直接募集でも自社で行います。雇入れの届出はハローワークへの届出で、入管への届出とは別です。

支援を自社で行うか、登録支援機関に委託するかも、募集の方法とは別に決めます。募集を直接にした場合でも、支援の体制づくりは必要です。

雇入れ時の届出は外国人雇用状況の届出のガイドで期限と様式を確認できます。

よくある質問

ハローワークに求人を出すのに手数料はかかりますか?

職業安定法は、ハローワークを無料で公共に奉仕する機関と定めています。厚生労働省の案内も、求人の申込みと公開は無料と説明しています。

求人はどのくらいの期間、公開されますか?

原則として求人受理日の翌々月末日までです。たとえば4月15日に受理された求人は6月30日まで公開されます。

ハローワークの求人でも、民間の紹介会社の手数料が発生することはありますか?

求人情報のオンライン提供に同意した場合、提供先の有料職業紹介事業者から紹介を勧められることがあります。その手数料は求人事業主の全額負担です。提供を希望しないときは、申込み時に選択できます。

直接募集なら、登録支援機関への支援委託は不要ですか?

募集の方法と支援の方法は別です。自社で支援するか登録支援機関に委託するかは、支援の体制や基準に沿って別に決めます。

直接募集なら必ず採用費用が安くなりますか?

安くなるとは限りません。求人の申込みは無料でも、応募者の確認、面接、採用後の在留手続や支援の費用は別に発生します。見積りと比べるときは、費目ごとに並べて確認してください。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する