この記事の対象:育成就労外国人の受入れを予定している企業の人事担当者、育成就労実施者として認定を受けた企業の担当者、監理支援機関の担当者

認定後に出す届出・報告は5種類、提出先は機構の地方事務所・支所

育成就労実施者は、計画の認定を受けて育成就労外国人を受け入れたあとも、育成就労法で決められた届出と報告を、決められた様式で出します。

運用要領の第2章は、認定後の報告・届出事項を「届出・報告一覧(育成就労実施者)」の表にまとめています。表に載っているのは、省令様式の第5号、第7号、第11号、第13号、第14号の5つです。

提出先は、いずれも育成就労実施者の住所地を管轄する外国人育成就労機構の地方事務所・支所です。変更希望の申出受理届出は援助担当窓口、それ以外は認定課が窓口になります。期限は様式ごとに違うので、次の表で見分けます。

認定を受ける前の申請は、育成就労計画の認定申請のガイドで確認できます。

育成就労実施者の届出・報告5種類(運用要領の一覧表より)
様式出す場面期限提出先の窓口
第5号 実施者の変更希望の申出受理届出育成就労外国人から、育成就労実施者の変更希望の申出を受けたとき申出がなされた場合に遅滞なく援助担当窓口
第7号 育成就労計画軽微変更届出書計画の軽微な変更に当たるとき変更事由の発生後1か月以内認定課
第11号 育成就労実施者届出書初めて育成就労外国人を受け入れて育成就労を開始したとき育成就労を開始した後、遅滞なく認定課
第13号 育成就労実施困難時届出書育成就労を行わせることが困難になったとき届出事由の発生後、遅滞なく認定課
第14号 実施状況報告書毎年の実施状況の報告毎年4月から5月末日まで認定課

実施者届出書(第11号):初めて開始したときの1回だけ

育成就労実施者となって初めて育成就労を行わせたときは、開始後遅滞なく、実施者届出書(省令様式第11号)を出します。

届け出る事項は、届出者の氏名または名称と住所、育成就労計画の認定番号と認定年月日です。運用要領は、一度届け出れば再度の届出は要らないとしています。一定期間、育成就労の実施を止めたあとに再開する場合も、同じです。

届出が受理されると、育成就労実施者届出受理書(省令様式第12号)が交付されます。受理書には育成就労実施者届出受理番号が付いていて、その後の申請で使うため、大切に保管するよう運用要領が求めています。

届出をしていないと、以後の計画の認定申請の審査で届出の状況を確認することになり、審査に時間がかかって、育成就労の開始予定日までに認定を受けられなくなる場合があります。すでに受理書を機構から受け取っている実施者は、この届出は不要です。

  • 初めて育成就労外国人を受け入れて開始したあと、遅滞なく出す
  • 認定番号と認定年月日を、認定通知書で確かめて書く
  • 受理書の育成就労実施者届出受理番号を保管する
  • すでに受理書を受け取っているなら、再度は出さない

変更に関する2つの届出:変更希望の申出受理と軽微変更

計画や受入れ先に変更があるときの届出は、変更希望の申出受理届出(第5号)と軽微変更届出書(第7号)の2つです。

第5号は、育成就労外国人から育成就労実施者の変更を希望する申出を受けたときに出します。一覧表は、申出がなされた場合に遅滞なく提出する、としています。転籍の手続の全体は、運用要領の第4章第3節に書かれています。

第7号は、育成就労計画の軽微な変更に当たる場合に、変更の事由が発生した日から1か月以内に出します。一覧表の備考には、通常の変更の場合には育成就労計画の変更認定の申請が必要、と書かれています。軽微な変更か通常の変更かで、出すものが「届出」か「認定申請」かに分かれます。

転籍の希望を受けたときの様式は、転籍の申請様式のガイドで整理しています。

実施困難時届出書(第13号):単独型は実施者、監理型は監理支援機関へ通知

病気やけが、行方不明、経営上の都合などで育成就労を行わせることが困難になったときは、実施困難時届出書(省令様式第13号)の手続に入ります。

法第19条は、単独型育成就労実施者は機構へ届け出ること、監理型育成就労実施者は監理支援を受けている監理支援機関へ通知することを定めています。一覧表も、単独型は実施者が提出し、監理型は実施者から監理支援機関へ遅滞なく通知する、と分けて書いています。

届出が必要な場面として、一覧表は、計画の認定の取消しや倒産などの経営上・事業上の理由があった場合、病気やけが、就労意欲の喪失、ホームシック、行方不明があった場合を挙げています。育成就労外国人が途中帰国する場合は、帰国することが決まった時点で、帰国の前に届出が必要です。

行方不明の場合、運用要領は、所在がわかって復帰の説得をしているときも届出書の提出が必要としています。機構への提出と合わせて、最寄りの警察署にも届け出るよう求めています。

届出や通知をするときは、育成就労を続けたい外国人が続けられるよう、他の実施者や監理支援機関との連絡調整などの措置を取る義務があります(法第51条)。密接関係法人育成就労では、共同して育成就労を行わせている実施者の全員が共同で届出または通知をします。

監理支援機関が出す側の届出は、監理支援機関の届出のガイドで確認できます。

実施状況報告書(第14号):毎年4月から5月末日まで

育成就労を行わせた実施者は、毎年、育成就労の実施の状況に関する報告書(省令様式第14号)を、4月から5月末日までに出します。

法第21条は、育成就労を行わせたときは実施状況の報告書を作って提出することを定めています。密接関係法人育成就労と労働者派遣等監理型育成就労では、実施者の全員が共同して作成し、提出します。

一覧表の備考には、報告事項である育成就労外国人の行方不明者数について、人数と割合が3人以上かつ20%以上の実施者は、行方不明者の多発を防ぐための実効性のある対策を講じていることを説明する理由書(任意様式)を出す、と書かれています。

実施状況報告書は、優良な実施者として認められ続けたい場合の申告書の提出時期とも重なります。優良適合期間が満了する年度に、継続を望んで優良要件適合申告書を出す実施者は、同じ4月から5月末日の期間に提出します。初回は、計画の認定申請時に出します。

優良な実施者の申告書は、優良要件適合申告書のガイドで確認できます。

  • 毎年4月から5月末日までに出す
  • 行方不明者が3人以上かつ20%以上なら、理由書も出す
  • 密接関係法人育成就労や派遣等の形態では、実施者全員で共同して作る

よくある質問

育成就労実施者届出書(第11号)は、育成就労外国人を受け入れるたびに出しますか?

運用要領は、育成就労実施者となって初めて育成就労を行わせたときに出し、一度届け出れば再度の届出は要らないとしています。育成就労の実施を一定期間止めたあとに再開する場合も、再度の届出は要りません。

実施状況報告書(第14号)の提出期限はいつですか?

運用要領の一覧表は、毎年4月から5月末日までに、実施者の住所地を管轄する機構の地方事務所・支所の認定課へ提出するとしています。

監理型の場合も、実施困難時届出書は実施者が機構に出しますか?

法第19条は、監理型育成就労実施者は監理支援を受けている監理支援機関へ通知するとしています。単独型育成就労実施者は、自ら機構へ届け出ます。

行方不明の外国人の所在がわかった場合も、第13号を出しますか?

運用要領は、所在が判明して復帰の説得をしている場合でも、実施困難時届出書を提出しなければならないとしています。最寄りの警察署への届出も合わせて行うよう求めています。

参照した公的一次資料

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