この記事の対象:育成就労の受入れを検討する企業の総務・人事担当者、人数枠の拡大を考えている企業、監理支援機関の担当者

育成就労実施者が外国人育成就労機構へ出す優良要件適合申告書について、必要になる場面、初回と継続の提出時期、優良適合期間の数え方、出さなかった場合の扱い、配点の枠組みを運用要領で整理します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

申告書は育成就労実施者が機構へ出し、人数枠の拡大で使う

優良要件適合申告書(参考様式第1-36号)は、育成就労実施者が「優良な育成就労実施者」と認められるために出す書類です。

運用要領(第4章)によると、育成就労計画の認定申請時に優良要件適合申告書とその疎明資料を提出し、外国人育成就労機構(機構)から優良な育成就労実施者の要件に適合していることの確認を受けます。提出主体は育成就労実施者で、提出先は機構です。

申告書が必要になるのは、規則第19条第1項第2号と同条第2項第2号・第3号の適用、つまり優良な実施者として受入れ人数枠の拡大を受けたい場合です。運用要領は、単独型育成就労での人数枠を、優良な育成就労実施者は常勤職員の総数の10分の3、優良でない場合の基本枠は20分の3としています。常勤職員には外国にある事業所の職員と育成就労外国人を含めず、計算結果が3未満なら枠は0になります。継続的かつ安定的に実施できる体制を認められた単独型は別の表で定められています。

優良な育成就労実施者として認められた場合は、育成就労計画の認定時に、認定通知書でその旨が通知されます。

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 第4章(育成就労計画の認定)」(確認日:2026年10月10日)、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 ~関係者の皆さまへ~」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日)

提出時期は初回の認定申請時と、優良適合期間が満了する年度の4月1日から5月31日

提出は2回の場面に分かれます。初回は計画の認定申請時、継続する場合は実施状況報告書の提出時です。

初回は、育成就労計画の認定申請と同時に出します。優良として通知を受けた日の属する年度の翌年度の12月31日までが、優良な育成就労実施者として認められる期間です。運用要領はこの期間を「優良適合期間」と呼び、令和9年4月に通知を受けた場合は令和10年12月31日までという例を挙げています。

優良適合期間の満了後も優良として認められ続けたい場合は、満了する年度の実施状況報告書の提出に合わせて、申告書と疎明資料を機構に出します。満了日が令和10年12月31日なら、令和10年度の実施状況報告書の提出時である令和10年4月1日から5月31日までの間です。

複数の監理支援機関の監理支援を受けている場合、実施状況報告書は監理支援機関ごとに出しますが、申告書と疎明資料は全部に付ける必要はなく、いずれか1つに添付して機構へ出します。

提出の場面(運用要領 第4章)
場面提出時期提出先
初回育成就労計画の認定申請時機構
継続優良適合期間が満了する年度の実施状況報告書の提出時(4月1日から5月31日)機構(複数の監理支援機関がある場合は、いずれか1つの実施状況報告書に添付)

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 第4章(育成就労計画の認定)」(確認日:2026年10月10日)

継続が認められると1年延び、出さないと優良の扱いが終わる

継続の確認に通ると新たに1年間、出さなければ優良適合期間の満了で優良の扱いが終わります。

機構の確認で引き続き優良と認められた場合、機構から通知があり、優良適合期間が満了する日の翌日から新たに1年間、優良な育成就労実施者として認められます。

優良と認められなかった場合も機構から通知されます。再び優良と認められるには、適宜の育成就労計画の認定申請のタイミングで申告書と疎明資料を出し、改めて確認を受ける必要があると、運用要領は定めています。

実施状況報告書の提出期間内に申告書の提出がないと、機構による適合性の確認は行われず、優良適合期間の満了をもって優良な育成就労実施者としての扱いは終了します。なお、運用要領のポイント資料には、優良と認められると申告書等の提出を一定期間省略できるとの記述がありますが、詳細を載せた第4章では上記のとおり継続のたびに提出を求めており、実務では第4章と機構の案内を優先して確認してください。

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 第4章(育成就労計画の認定)」(確認日:2026年10月10日)、出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領のポイント」(確認日:2026年9月7日)

優良と認められる点数の目安は、受入れ期間ごとに最大点の7割

運用要領は、初回受入れからの期間に応じて4つの分類を置き、最大点の7割以上を求めています。

受入れ実績がない、または初回受入れから1年未満の場合は、56点満点の7割(40点)以上です。1年以上2年未満は72点の7割(51点)以上、2年以上3年未満は85点の7割(60点)以上、3年以上は100点の7割(70点)以上とされています。

合計点に加えて、項目ごとの偏りもみます。Ⅳを除く項目で、それぞれ6割以上の点数を得ることが必要です。優良と認定された後も、合計の7割以上と、Ⅳを除く各項目の6割以上を保ち続ける必要があると、運用要領の留意事項は述べています。

評価の対象となる事項は、規則第19条第1項第2号に定められています。本人意向転籍者を受け入れる場合は、新しい計画の認定申請の時点と、その計画に基づく育成就労の開始時点のどちらでも優良である必要があります。

初回受入れからの期間と合格点(運用要領 第4章)
初回受入れからの期間満点必要な点数
実績なし・1年未満56点7割(40点)以上
1年以上2年未満72点7割(51点)以上
2年以上3年未満85点7割(60点)以上
3年以上100点7割(70点)以上

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 第4章(育成就労計画の認定)」(確認日:2026年10月10日)

出す前に確かめること:様式・指定区域との関係・最新の運用要領

様式番号と期限を押さえ、最新版の運用要領で点数表を確認してから準備します。

様式は参考様式第1-36号と別紙で、入管庁の運用要領のページに掲載されています。申告書は疎明資料とあわせて出す書類で、何を疎明資料とするかは項目ごとに定められているため、点数表の確認対象書類の欄を見て揃えます。

指定区域(地方)にある優良な実施者が優良な監理支援機関の監理支援を受けると、人数枠がさらに広がる仕組みがあります。この申告書の対象は育成就労実施者で、優良な監理支援機関の側の確認は別の手続です。

運用要領は改正されることがあります。点数・提出時期は、提出前に入管庁と機構の最新の案内で確かめてください。個別の認定可否や人数枠の判断は、機構・出入国在留管理局等への確認が優先です。

  • 優良な実施者として人数枠の拡大を受けたいかを決める
  • 初回の提出は育成就労計画の認定申請時と同時にする
  • 優良適合期間の満了日を控え、満了する年度の4月1日から5月31日を予定表に入れる
  • 運用要領の点数表で、受入れ期間に応じた分類と確認対象書類を確かめる
  • 複数の監理支援機関がある場合は、どの実施状況報告書に添付するか決める

出典:出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 第4章(育成就労計画の認定)」(確認日:2026年10月10日)、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 ~関係者の皆さまへ~」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日)、出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(確認日:2026年9月22日)

よくある質問

優良要件適合申告書はだれが、どこに出しますか?

育成就労実施者が、外国人育成就労機構(機構)に出します。育成就労計画の認定申請時に疎明資料とあわせて提出すると、運用要領(第4章)は定めています。

優良と認められた後、また出す必要はありますか?

優良適合期間(通知を受けた日の属する年度の翌年度の12月31日まで)の後も優良でいたい場合は、満了する年度の実施状況報告書の提出時(4月1日から5月31日)に出します。出さないと、満了をもって優良の扱いは終了します。

監理支援機関が複数あるとき、申告書は何通出しますか?

全部の実施状況報告書に付ける必要はなく、いずれか1つに添付して機構へ出します。

優良と認められる点数はいくつですか?

初回受入れからの期間で異なり、満点の7割以上です。実績なし・1年未満は56点中40点、3年以上は100点中70点です。Ⅳを除く項目ごとに6割以上も要ります。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する

関連ページ:育成就労実施者の要件を確認する

関連ページ:分野別の受入れ人数枠を確認する

関連ページ:育成就労計画の認定申請を確認する

関連ページ:育成就労ガイドの全体像を見る

個別の申請可否や審査結果を保証するものではありません。申請時点の最新資料と関係機関の案内を優先してください。