この記事の対象:登録支援機関に委託せず、自社で1号特定技能外国人の支援を実施している特定技能所属機関の支援責任者・支援担当者

届出の期限:支援を実施できないと気づいた日から14日以内

自社で支援する受入れ機関は、支援の実施が困難となる事由に気づいた日から14日以内に届け出ます。

出入国在留管理庁の運用要領(令和8年8月版)の第7章第6節は、特定技能所属機関が1号特定技能外国人支援計画に基づく支援について、実施が困難となる事由が生じた場合、その認知の日から14日以内に届出をするよう求めています。「認知」は、その事由に気づいた、または知ったことを指します。

届出の方法は2つです。出入国在留管理庁電子届出システムで届け出るか、機関の住所(雇用する特定技能外国人の指定書に記載の住所)を管轄する地方出入国在留管理局へ、1号特定技能外国人支援計画の実施困難に係る届出書を提出します。

届出の対象:支援を実施できなかったとき、他機関へ相談したとき

運用要領は、実施困難として想定される内容を2つ挙げています。

1つ目は、支援計画に書いた支援を実施できなかった場合です。ただし、本人の申出により支援を実施しなかった場合は届出の対象外です。その場合も、申出があったことは記録として保管しておく必要がある、と運用要領は書いています。

2つ目は、定期的な面談や本人からの相談などを通じて、職業生活上・日常生活上・社会生活上の問題を把握し、所属機関の中では解決が難しく、行政機関などの他機関に相談した場合です。非自発的離職が起きて、公共職業安定所(ハローワーク)に相談するなどの転職支援を行った場合も含まれます。

生活に必要な行政手続のために行政機関へ付き添うことは、この「他機関への相談等」に含まれません。

支援の実施困難として想定される内容(運用要領 令和8年8月版 第7章第6節)
場面届出
支援計画に書いた支援を実施できなかった必要(本人の申出で実施しなかった場合は対象外。申出の記録は保管)
問題を把握し、行政機関など他機関へ相談した(ハローワークへの相談を含む)必要
生活上必要な行政手続のため、行政機関へ付き添ったこの届出の対象に含まれない

提出する書類:届出書は第3-7号、場面に応じて理由書・相談記録書などを添える

確認対象の書類は、1号特定技能外国人支援計画の実施困難に係る届出書(参考様式第3-7号)です。

運用要領は、届出の対象となる特定技能外国人を、第3-7号に記載して提出するよう求めています。場面ごとに添える書類は、次の表のとおりです。

実施予定だった支援が困難になった場合は、支援実施困難に係る理由書(参考様式第5-13号)を作成して提出します。本人からの相談をきっかけに労働基準監督署へ通報した場合や、ハローワークへ相談した場合は、相談内容と対応結果を届け出ます。このとき、相談記録書(参考様式第5-4号)の写しを添付します。

相談記録書の書き方と苦情対応の流れは相談・苦情への対応のガイドで整理しています。

場面ごとに添える書類(運用要領の留意事項)
場面添える書類
実施予定だった支援が困難になった支援実施困難に係る理由書(参考様式第5-13号)
相談をきっかけに、労働基準監督署への通報やハローワークへの相談を行った相談内容と対応結果。相談記録書(参考様式第5-4号)の写しを添付
非自発的離職者へ転職支援を実施した転職支援実施報告書(参考様式第5-12号)。ハローワークの利用状況などの内容と結果を届け出る
支援の実施困難な事情が生じた(定期的な面談を実施している場合)届出書にその旨を記載し、定期面談報告書(参考様式第5-5号、第5-6号)の写しを添える

基準不適合・全部委託との分かれ目

支援を通じて受入れ機関の基準不適合に気づいたときは、別の届出になります。支援を全部委託していれば、この届出は不要です。

運用要領は、支援を通じて特定技能所属機関の基準不適合を把握した場合は、この届出ではなく、基準不適合に係る届出(第3-5号)を提出する必要があると書いています。

1号特定技能外国人支援計画の全部の実施を登録支援機関に委託している場合は、所属機関のこの届出は不要です。その場合は、登録支援機関から1号特定技能外国人支援計画の実施困難に係る報告書(参考様式第4-3号)を提出する必要があります。委託の範囲は、支援の委託でできること・できないことのガイドで確認できます。

受入れ機関の基準不適合の届出は基準不適合の届出のガイドで整理しています。

よくある質問

支援の実施困難に係る届出は、いつまでに出しますか?

運用要領(令和8年8月版)では、実施困難となる事由を認知した日から14日以内です。電子届出システム、または管轄の地方出入国在留管理局への書面で届け出ます。

本人が支援を断ったときも、届出が必要ですか?

運用要領は、本人の申出により支援を実施しなかった場合は届出の対象外としています。ただし、その申出があったことは記録として保管しておく必要があります。

行政機関への付き添いも届出の対象ですか?

生活上必要な行政手続のための行政機関への付き添いは、他機関への相談等に含まれず、この届出の対象になりません。

支援を全部、登録支援機関に委託している場合はどうなりますか?

運用要領では、所属機関のこの届出は不要です。登録支援機関から、実施困難に係る報告書(参考様式第4-3号)を提出する必要があります。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する