この記事の対象:特定技能人材の採用面談で、家族の呼び寄せや永住について質問された受入れ企業の担当者

特定技能1号は家族の帯同ができず、2号は在留資格「家族滞在」での帯同が認められます。1号の例外(子の出生・留学からの変更)、永住許可の10年・就労資格5年の要件、採用時に伝えておく点を出入国在留管理庁の資料で整理します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

1号は家族の帯同ができず、2号は「家族滞在」で帯同できる

出入国在留管理庁のQ&Aは、特定技能2号では家族の帯同(在留資格「家族滞在」)が認められる一方、特定技能1号では認められないとしています。

家族の帯同とは、配偶者や子が、特定技能外国人の扶養を受けて日本で暮らすことをいいます。この場合の在留資格が「家族滞在」で、出入国在留管理庁の「家族滞在」のページは、扶養する側の在留資格の一つに特定技能2号を挙げています。特定技能1号は、その一覧に書かれていません。

採用面談では、家族を呼び寄せたいという希望が出ることがあります。1号で採用する場合は、家族の帯同ができないこと、2号へ移るには別の試験等が必要で、1号を経れば自動的に2号へ移れるわけではないことを、先に伝えておくと行き違いを減らせます。2号の対象分野と移行費用は、別のガイドで整理しています。

特定技能1号と2号の違い(家族・永住・在留期間)
項目特定技能1号特定技能2号
家族の帯同(在留資格「家族滞在」)認められない(例外は次の節)認められる
永住許可の申請(Q&Aの説明)変更は難しい変更が可能
1回の在留期間法務大臣が個々に指定する期間(3年を超えない範囲)3年、2年、1年又は6月

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(確認日:2026年7月26日)、出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(確認日:2026年8月22日)、出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」(確認日:2026年8月1日)

1号でも家族と暮らせる例外:子の出生と、留学からの変更

Q&Aは、人道上の配慮が必要な場合に限り、在留資格「特定活動」への変更が認められることがあるとしています。

例外として挙げられているのは2つです。1つ目は、日本で、特定技能1号の人同士の間に生まれた子どもです。2つ目は、「留学」から特定技能1号へ在留資格を変更するときに、すでに「家族滞在」で日本に在留している配偶者や子どもです。この2つは、「特定活動」への変更が認められる場合があるとされています。

本国へ一時帰国して出産する「里帰り出産」をして、本国に子どもを監護養育する人がいる場合は、特に人道上の配慮が必要だとはみなされません。例外が認められるかどうかは個別の事情で決まります。受入れ企業が見込みを約束せず、外国人本人に、出入国在留管理庁の外国人在留総合インフォメーションセンターなどで確認するよう案内するのが安全です。

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(確認日:2026年7月26日)

2号の家族を呼ぶときの申請で見られる書類

家族滞在の在留資格認定証明書交付申請では、扶養者との身分関係、扶養者の在留カードまたは旅券、扶養者の職業と収入を示す文書が求められます。

出入国在留管理庁の「家族滞在」のページは、身分関係を示す文書として、戸籍謄本、婚姻届受理証明書、結婚証明書(写し)、出生証明書(写し)などを挙げています。扶養者が報酬を受ける活動をしている場合の職業の証明は、在職証明書などです。収入の証明には、住民税の課税(または非課税)証明書と納税証明書が挙がっています。1年間の総所得と納税状況の両方が書かれた証明書なら、どちらか一方でもよいという注記があります。

家族滞在の在留期間は、法務大臣が個々に指定する期間で、5年を超えない範囲です。申請書の様式や必要書類は変わることがあるため、申請前に同ページの最新の一覧を確認してください。申請の手数料は、特定技能2号の移行費用のガイドで整理しています。

出典:出入国在留管理庁「在留資格『家族滞在』」(確認日:2026年8月22日)

永住許可の要件:1号の期間は就労資格の5年に数えられない

永住許可に関するガイドラインは、原則として引き続き10年以上日本に在留し、そのうち就労資格または居住資格で引き続き5年以上在留していることを求めています。

ガイドライン(令和8年2月24日改訂)は、この5年に数える就労資格から、在留資格「技能実習」と「特定技能1号」を除くと明記しています。Q&Aも、この定めを引いて、1号で在留できる期間は最長5年のため、永住者への変更は難しいと説明しています。一方、特定技能2号の期間は就労資格として在留している期間に含まれるため、永住者への変更が可能だとしています。

ガイドラインには、在留期間のほかにも要件があります。素行が善良であること、独立の生計を営むに足りる資産または技能があること、罰金刑や拘禁刑などを受けていないこと、納税、公的年金と公的医療保険の保険料の納付、入管法に定める届出などの公的義務を適正に履行していることなどです。申請時点で納付済みでも、当初の納付期間内に履行していない場合は、原則として消極的に評価されると書かれています。

受入れ企業の側でできるのは、社会保険と税の手続を期限どおりに進めることと、入管法上の届出を欠かさないことです。永住が許可されるかどうかは出入国在留管理庁が個別に判断するため、企業が許可を保証する説明はできません。

出典:出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(令和8年2月24日改訂)(確認日:2026年10月7日)、出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(確認日:2026年7月26日)

採用時に伝えておく点のチェックリスト

家族の帯同と永住は、入社後の期待と実際の制度がずれやすい点です。面談の段階で、公的な説明の範囲を伝えます。

確認する順序は、本人が希望する在留の見通し、採用する在留資格が1号か2号か、2号への移行が見込める分野かどうか、の3つです。分野によっては2号の対象外のため、2号への移行を前提にした説明ができない場合があります。

例外や永住の可否は、個別の審査結果によって変わります。企業から「呼べます」「永住できます」と言い切らず、出典のページを本人に示して、本人が出入国在留管理庁に確認できるようにします。

  • 採用する在留資格が特定技能1号か2号かを確認した
  • 1号では家族の帯同ができないことを、面談で本人に伝えた
  • 家族滞在の例外は、個別の事情で決まると説明した
  • 永住の要件は、1号の期間が就労資格の5年に数えられないことを伝えた
  • 採用分野が特定技能2号の対象かどうかを確認した
  • 社会保険・税・入管法上の届出の手続を、期限どおりに進める体制がある

出典:出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(確認日:2026年7月26日)、出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(令和8年2月24日改訂)(確認日:2026年10月7日)、出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」(確認日:2026年8月1日)

よくある質問

特定技能1号の外国人は、配偶者や子どもを日本に呼べますか?

出入国在留管理庁のQ&Aは、特定技能1号では家族の帯同は認められないとしています。例外として、人道上の配慮が必要な場合に「特定活動」への変更が認められることがありますが、個別の事情で決まります。

特定技能2号なら家族を呼べますか?

特定技能2号では、配偶者や子が在留資格「家族滞在」で在留できます。申請では、身分関係や扶養者の職業・収入を示す文書が求められます。

特定技能から永住者になれますか?

ガイドラインは、就労資格で引き続き5年以上の在留を求めていますが、この就労資格に特定技能1号は含まれません。Q&Aは、1号のままでは難しく、2号の期間は含まれるため変更が可能だと説明しています。

日本で子どもが生まれた場合も、1号のままでは一緒に暮らせませんか?

Q&Aは、特定技能1号の人同士の間に日本で生まれた子どもについて、人道上の配慮が必要な場合に「特定活動」への変更が認められる場合があるとしています。里帰り出産で本国に子どもを養育する人がいる場合は、配慮が必要だとはみなされません。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する

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個別の申請可否や審査結果を保証するものではありません。申請時点の最新資料と関係機関の案内を優先してください。