この記事の対象:特定技能外国人の在留資格変更や更新の費用を見積もる企業の担当者、登録支援機関、改正の内容と実際の手数料の違いを確かめたい人事担当者

改正の内容:変更・更新は1万円から10万円、永住は30万円へ

令和8年法律第32号は、入管法第67条の手数料の上限額を、在留資格の変更許可と在留期間の更新許可で10万円、永住許可で30万円へ引き上げます。

この改正法は、令和8年5月29日に第221回特別国会で成立し、同年6月5日に公布されました。入管庁の概要資料は、改正前は変更許可・更新許可・永住許可の手数料の上限額がいずれも1万円だったと説明しています。

上限額は、窓口で納める手数料そのものの額ではありません。実際の額は政令で定められ、概要資料は、改正前の政令の額を、変更許可・更新許可は6,000円(窓口)、永住許可は1万円としています。

入管法第67条の手数料の上限額(入管庁の概要資料と新旧対照条文)
許可の種類改正前の上限額改正後の上限額
在留資格の変更許可1万円10万円
在留期間の更新許可1万円10万円
永住許可1万円30万円
再入国の許可1万円1万円(変更なし)

実際の額の決まり方:政令が上限の範囲内で定める

改正後の第67条は、手数料を上限額を超えない範囲内で政令が定める額とし、その額を定めるときに勘案する事項と、減額・免除の規定も条文に置いています。

第2項は、政令で定める額を、実費、外国人の適正な在留の確保に関する事務に要する費用、適法に在留する外国人が安定的かつ円滑に在留できるようにするための支援に関する事務に要する費用、その他の出入国と在留の公正な管理に要する費用の額、および諸外国における同種の手数料の額を勘案して定めるとしています。

第3項は、変更許可・更新許可(永住許可は条文が定める一定の場合に限る)を受ける人が、経済的困難その他特別の理由により手数料を減額または免除することが相当な者として政令で定める者にあたるときは、政令の定めに従って減額または免除できるとしています。

概要資料は、具体的な手数料の額は引き続き政令に委任され、在留期間に応じて定めると説明しています。上限額の10万円や30万円を、そのまま窓口で納める金額として見積もりに入れることはできません。

施行日と実際の手数料の確認先

入管庁のページは手数料に関する改正規定の施行日を「政令で定める日」としているため、実際に納める金額は、入管庁の手続ページの金額表で確認します。

入管庁の改正法のページと概要資料は、在留資格の変更許可等に係る手数料の改正規定の施行日を「令和9年3月31日までの間において政令で定める日」としています。JESTA(電子渡航認証制度)の創設に関する改正規定は、「令和11年3月31日までの間において政令で定める日」です。

一方、入管庁の在留資格変更許可申請の手続ページは、窓口申請の手数料を許可を受ける在留期間ごとに案内しています。2026年9月30日までに受け付けた申請は、許可が10月1日以降になっても、改定前の6,000円で納めるとしています。

一定の要件を満たす人は手数料が減額または免除される場合があり、減額後の手数料は許可期間にかかわらず10,000円と、同じページが案内しています。この表の金額が上記の改正規定によるものかどうかは、改正法のページと概要資料からは読み取れません。申請する時点で手続ページを開き、金額と適用の条件を確かめます。

オンライン申請の金額や決済手数料を含めた比較は、在留許可手数料の改定のガイドで確認できます。

窓口申請の手数料(入管庁の在留資格変更許可申請の手続ページ)
許可を受ける在留期間手数料
3月以下10,000円
3月超6月以下18,000円
6月超1年未満25,000円
1年33,000円
1年超3年未満48,000円
3年以上5年未満64,000円
5年以上75,000円

同じ改正法のJESTA:短期滞在者向けの別の制度

改正法のもう一つの柱であるJESTA(電子渡航認証制度)は、査証免除対象者の短期滞在などを対象にした制度で、手数料の上限額の改正とは別の内容です。

概要資料によると、JESTAは、査証免除対象者で観光等を目的とする短期滞在の活動を行おうとする者、クルーズ船の乗客、乗継ぎのため一時的に入国する者(一部)等を対象に、事前の認証により入国前にスクリーニングを行う制度です。新規入国のたびに認証を受けます。

認証も査証も受けていない外国人の入国を禁止し、認証を受けた者については上陸審査の手続を円滑にするとしています。特定技能の手続でJESTAを使うかどうかは、この資料には書かれていません。

受入れ企業の見積り:上限額ではなく、手続ページの金額を入れる

更新や変更の費用を見積もるときは、法律の上限額ではなく、申請する時点の入管庁の手続ページの金額を使います。

特定技能外国人の在留期間の更新や、技能実習などからの在留資格の変更には、この手数料がかかります。見積書に在留許可の手数料が載っている場合は、金額と許可期間の区分が、入管庁の手続ページの表と合っているかを照らします。

改正法は上限額を引き上げるもので、個別の許可や費用を約束するものではありません。実際の金額と減額の適用は、入管庁の案内と見積書の確認が優先です。他の費用と並べた受入れ費用の目安は、費用内訳のガイドと試算ツールで確認できます。

他の手続の手数料と処理期間は、認定証明書・再入国など5手続の手数料と処理期間の表で並べて確認できます。

よくある質問

在留資格の変更や更新の手数料は、10万円になるのですか?

10万円は、改正後の入管法第67条が定める上限額です。窓口で納める金額は政令で定められ、入管庁の手続ページには、許可を受ける在留期間ごとの金額表があります。

永住許可の手数料の上限額はいくらに変わりますか?

改正前の1万円から、30万円に引き上げられます。これも上限額で、実際の額は政令で定められます。

手数料の減額や免除はありますか?

改正後の第67条第3項に、経済的困難その他特別の理由がある者について、政令の定めに従って減額または免除できる規定があります。入管庁の手続ページは、一定の要件を満たす人は減額または免除される場合があり、減額後は許可期間にかかわらず10,000円と案内しています。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

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