この記事の対象:建設分野で育成就労外国人の受入れを検討する建設業者・監理支援機関
告示の位置づけ:令和8年6月23日の国土交通省告示で、令和9年4月1日から適用
建設分野の上乗せ基準は、国土交通大臣が定めた告示(国土交通省告示第784号、令和8年6月23日)です。
告示は、育成就労法施行規則の第13条第2項第9号、第15条第1項第13号、第18条第9号、第19条第3項を根拠にしています。条文は第1条(育成就労の内容の基準)、第2条(体制の基準)、第3条(待遇の基準)、第4条(育成就労外国人の数)の4条です。
附則は、改正法の施行日(令和9年4月1日)から適用すると書いています。あわせて、技能実習制度の建設関係職種に係る令和元年国土交通省告示第269号を廃止しています。協議会への加入の手続は、別のガイドで扱っています。
分野別協議会の加入義務とJACの扱いは建設分野育成就労協議会のガイドで確認できます。
出典:国土交通省告示第七百八十四号(令和8年6月23日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)、国土交通省「建設分野育成就労協議会」(確認日:2026年10月3日)、国土交通省「建設分野育成就労協議会規約」(令和8年6月23日施行)(確認日:2026年10月3日)、厚生労働省法令等データベースサービス「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則」(確認日:2026年9月25日)
内容の基準:建設業許可・建設キャリアアップシステム・入国後講習の労働安全衛生
第1条は、申請者の要件と、育成就労外国人への説明、入国後講習の内容を5つの号で定めています。
第1号は、申請者が建設業法第3条第1項の許可を受けていること、建設業法の監督処分(第29条第1項第5号の処分を除く)を受けた日から5年を経過していること、建設キャリアアップシステムに登録していることの3つを求めています。第2号は、育成就労外国人も同システムに登録することです。
第3号と第4号は、単独型・監理型の別に、別記様式で、外国人が十分に理解できる言語により説明を行っていることを求めています。第5号は、入国後講習で、労働災害の防止と労働者の安全・健康の確保その他の労働安全衛生に関する講習を実施することとしていることです。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 第1号 | 申請者が、建設業法第3条第1項の許可を受け、監督処分から5年を経過し、建設キャリアアップシステムに登録していること |
| 第2号 | 育成就労外国人を建設キャリアアップシステムに登録すること |
| 第3号 | 単独型の場合、別記様式により、十分に理解できる言語で規則所定の説明を行っていること |
| 第4号 | 監理型の場合、別記様式により、十分に理解できる言語で規則所定の説明を行っていること |
| 第5号 | 入国後講習で、労働安全衛生に関する講習を実施することとしていること |
- 建設業法の許可の有無と、監督処分から5年を経過しているかを確認した
- 建設キャリアアップシステムへの事業者登録と、外国人の登録の段取りを確認した
- 入国後講習に労働安全衛生の講習が入る計画か確認した
出典:国土交通省告示第七百八十四号(令和8年6月23日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)
体制と待遇の基準:下請負人の指導・協議会への協力・日本人と同等額以上の報酬
第2条は体制の4事項、第3条は報酬の基準を定めています。
第2条の4事項は、申請者が下請負人である場合に、発注者から直接工事を請け負った建設業者の指導に従うこと、分野別協議会で協議が調った事項に関する措置を講ずること、協議会に必要な協力を行うこと、国土交通大臣またはその委託を受けた者の調査・指導などに必要な協力を行うことです。いずれも「〜こととしていること」と書かれています。
第3条は、同等の業務に従事する日本人と同等額以上の報酬を、安定的に支払うことを基準にしています。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 第1号 | 下請負人である場合、発注者から直接工事を請け負った建設業者の指導に従う |
| 第2号 | 分野別協議会で協議が調った事項に関する措置を講ずる |
| 第3号 | 分野別協議会に対し、必要な協力を行う |
| 第4号 | 国土交通大臣またはその委託を受けた者が行う調査、指導、情報の収集、意見の聴取その他の業務に必要な協力を行う |
- 元請の指導に従う旨を、下請の契約や現場の運用に反映できるか確認した
- 同等業務の日本人の報酬と比べる方法を決めた
出典:国土交通省告示第七百八十四号(令和8年6月23日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)
受入れ人数:常勤職員の総数に応じた表(第4条)
第4条は、常勤職員の総数に応じて育成就労外国人の数を定めています。表は、受入れの形と申請者の評価によって分かれます。
常勤職員の総数には、外国にある事業所の職員、育成就労外国人、1号特定技能外国人は含まれません。単独型(次の段落の場合を除く)は、常勤職員の総数に20分の3を乗じた数です(3未満なら0)。技能・日本語の修得実績や体制などを総合評価して高い水準と認められる申請者は、10分の3です。
単独型で体制を有すると認められたもの、または監理型は、下の表の区分に応じた数です。高水準と認められる申請者は別の表になり、さらに、監理支援機関も高水準と認められ、申請者の住所が指定区域にある場合は、3つ目の表になります。附則は、従前の例による技能実習を行っている者を、常勤職員に含めないとしています。
他の分野の人数の定めは上乗せ基準の分野別比較で見比べられます。
| 常勤職員の総数 | 育成就労外国人の数 |
|---|---|
| 301人以上 | 常勤職員の総数の20分の3 |
| 201人以上300人以下 | 45人 |
| 101人以上200人以下 | 30人 |
| 51人以上100人以下 | 18人 |
| 41人以上50人以下 | 15人 |
| 31人以上40人以下 | 12人 |
| 10人以上30人以下 | 9人 |
| 1人以上9人以下 | 常勤職員の総数と同数 |
- 自社の常勤職員の総数(外国人と1号特定技能外国人を除く)を数えた
- 単独型か監理型かを確認した
- 高水準の評価を受けられるかを、告示の6事項で確認した
出典:国土交通省告示第七百八十四号(令和8年6月23日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)
高水準の評価を受けた場合の表と、指定区域の場合の表
高水準と認められる申請者は、同じ常勤職員数でも人数が増えます。表ごとの数は、告示の条文から転記しています。
第2項第2号の表は、高水準の基準に適合する申請者に当てはまります。第3号の表は、そのうえで監理型の場合は監理支援機関も高水準と認められ、かつ申請者の住所が指定区域にあるときに当てはまります。指定区域は、施行規則第19条第2項第3号に定められた区域です。
監理支援機関の評価は、監査などの体制、技能・日本語の修得実績、法令違反や行方不明者の発生状況、相談・保護の体制、地域社会との共生の5事項で見ます。個別の評価結果は、国土交通省などの窓口に確認してください。
| 常勤職員の総数 | 第2号の人数 | 第3号の人数 |
|---|---|---|
| 301人以上 | 総数の10分の3 | 総数の20分の9 |
| 201人以上300人以下 | 90人 | 135人 |
| 101人以上200人以下 | 60人 | 90人 |
| 51人以上100人以下 | 36人 | 54人 |
| 41人以上50人以下 | 30人 | 45人 |
| 31人以上40人以下 | 24人 | 36人 |
出典:国土交通省告示第七百八十四号(令和8年6月23日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)
受入れ準備で先に確認すること
適用は令和9年4月1日からですが、許可・CCUS・講習・人数の計算は、先に確認できます。
まず、建設業の許可の種類と、監督処分から5年を経過しているかを確認します。次に、建設キャリアアップシステムの登録と、入国後講習に労働安全衛生の講習を組み込む計画を整えます。人数は、常勤職員の総数を数えたうえで、自社が当てはまる表を選びます。
告示は、今後改正されることがあります。許可や認定の個別の可否は、このページでは判断できません。受入れの前に、国土交通省の最新の案内で確認してください。
出典:国土交通省告示第七百八十四号(令和8年6月23日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)、国土交通省「建設分野育成就労協議会」(確認日:2026年10月3日)
よくある質問
建設分野の上乗せ基準は、いつから適用されますか?
告示の附則は、改正法の施行日である令和9年4月1日から適用すると書いています。技能実習の建設関係の令和元年国土交通省告示第269号は、同告示により廃止されます。
建設業の許可がなくても受け入れられますか?
告示第1条第1号は、申請者が建設業法第3条第1項の許可を受けていることを基準にしています。あわせて、建設キャリアアップシステムへの登録も求めています。
受入れ人数に上限はありますか?
告示第4条が、常勤職員の総数に応じた人数を定めています。単独型は総数の20分の3(高水準なら10分の3)などで、監理型などは表の区分に応じた数です。
入国後講習では何を実施しますか?
告示第1条第5号は、労働災害の防止、労働者の安全と健康の確保その他の労働安全衛生に関する講習を実施することとしていることを基準にしています。時間数は告示に書かれていません。
参照した公的一次資料
- 国土交通省告示第七百八十四号(令和8年6月23日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき建設分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準等」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日、次回確認:2027年1月12日)
- 国土交通省「建設分野育成就労協議会」(確認日:2026年10月3日、次回確認:2027年1月3日)
- 国土交通省「建設分野育成就労協議会規約」(令和8年6月23日施行)(確認日:2026年10月3日、次回確認:2027年1月3日)
- 厚生労働省法令等データベースサービス「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則」(確認日:2026年9月25日、次回確認:2026年12月25日)
次に確認すること
この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する(金額は概算で、見積の代わりではありません)
試算ツールは特定技能1号の費用が対象です。育成就労から特定技能1号へ移った後の支援費は「1号特定技能外国人支援の体制」欄に、見積が手元にある費目は「費目別の確認状況」欄に入力します。育成就労の監理支援費や送出し関連の費用は入力欄がありません。