この記事の対象:建設分野で特定技能の外国人を受け入れる建設業者、登録支援機関、本人
業務区分は土木・建築・ライフライン・設備の3つ
建設分野の特定技能は3つの業務区分に分かれ、1号と2号で従事する業務の書き方が違います。
国土交通省の別表6-1(建設)は、業務区分を土木、建築、ライフライン・設備の3つに分けています。1号は、指導者の指示・監督を受けながら、土木施設の新設・改築・維持・修繕、建築物の新築・増築・改築・修繕、電気通信・ガス・水道などの整備・設置・変更・修理に係る作業等に従事すると書かれています。
2号は、複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する、という書き方になっています。建設技能人材機構の受験案内によると、試験は1号と2号それぞれ3区分の計6区分で、複数の区分を受験することはできず、希望する1区分だけを受験します。
1号の技能水準は評価試験か技能検定3級
1号は、区分ごとの建設分野特定技能1号評価試験か、区分ごとに決められた技能検定3級のいずれかに合格することです。
別表6-1の1号の技能水準は、区分ごとの建設分野特定技能1号評価試験、または表にある技能検定3級です。日本語は、国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験(N4以上)のいずれかで、評価方法が示されています。
技能検定3級の種類は区分で異なります。下の表のとおり、別表6-1では建築は11種類、土木は5種類、ライフライン・設備は3種類が挙げられています。
閣議決定の分野別運用方針の別表1は、建築の技能検定3級として、上の11種類にシャッター施工を加えた12種類を挙げています。運用要領の別表6-1には、シャッター施工の記載がありません(2026年10月21日確認)。2つの資料で差があるため、シャッター施工で受ける場合は、国土交通省や出入国在留管理庁の窓口で扱いを確認してください。
| 区分 | 技能検定3級の種類 |
|---|---|
| 土木(5種類) | 型枠施工・鉄筋施工・とび・造園・塗装 |
| 建築(11種類) | 型枠施工・左官・かわらぶき・鉄筋施工・内装仕上げ施工・とび・建築大工・建築板金・塗装・ブロック建築・広告美術仕上げ |
| ライフライン・設備(3種類) | 配管・建築板金・冷凍空気調和機器施工 |
2号の技能水準は評価試験か技能検定1級・単一等級
2号は区分ごとの2号評価試験、または技能検定1級か単一等級のうち表にあるものに合格する必要があります。
別表6-1の2号の技能水準は、区分ごとの建設分野特定技能2号評価試験、または表にある技能検定1級・技能検定単一等級です。表の注は、試験の合格に加えて、班長としての実務経験が課せられていると書いています。実務経験の日数は、班長の実務経験のガイドで整理しています。
技能検定の種類は、土木が1級9種類と単一等級1種類(路面標示施工)、建築が1級26種類と単一等級3種類(枠組壁建築・ALCパネル施工・バルコニー施工)、ライフライン・設備が1級4種類です。
| 区分 | 技能検定1級 | 技能検定単一等級 |
|---|---|---|
| 土木 | 9種類(型枠施工・コンクリート圧送施工・鉄筋施工・とび・ウェルポイント施工・鉄工・塗装・さく井・造園) | 1種類(路面標示施工) |
| 建築 | 26種類(型枠施工・左官・とび・建築大工・防水施工・サッシ施工など) | 3種類(枠組壁建築・ALCパネル施工・バルコニー施工) |
| ライフライン・設備 | 4種類(配管・建築板金・熱絶縁施工(保温保冷工事作業)・冷凍空気調和機器施工) | なし |
技能実習2号の修了者は日本語試験が免除される
技能実習2号を良好に修了した人は、職種と作業の種類にかかわらず、日本語の2つの試験が免除されます。
別表6-1の注は、修了した技能実習2号の職種・作業の種類にかかわらず、技能実習2号を良好に修了した者は、国際交流基金日本語基礎テストと日本語能力試験(N4以上)のいずれも免除されると書いています。入管庁の建設分野のページも、日本語試験は職種を問わず技能実習2号を良好に修了している場合は免除としています。
技能面の試験免除は、別表の右側の列にある技能実習2号の職種・作業が区分ごとに決まっています。たとえば、1号の建築は、型枠施工の型枠工事作業や左官の左官作業などが載っています。
自分の職種・作業がどの区分に当たるかは、別表6-1の原文で確認してください。表の経過措置として、令和4年8月30日の閣議決定による変更前の試験に合格した人は、新しい1号評価試験に合格したものとみなされる扱いも、別表に書かれています。
- 本人が受ける区分(土木・建築・ライフライン・設備)を1つに決めた
- 技能検定の等級が1号は3級、2号は1級または単一等級になっているか確認した
- 技能実習2号の職種・作業が別表6-1の免除の列にあるか確認した
- 2号の場合は班長の実務経験の日数も確認した
よくある質問
建設分野の1号は、評価試験を受けなくても技能検定3級で足りますか?
国土交通省の別表6-1では、区分ごとの建設分野特定技能1号評価試験、または表にある技能検定3級のいずれかが技能水準とされています。日本語は、日本語基礎テストまたは日本語能力試験(N4以上)です。
複数の区分の試験を受けることはできますか?
建設技能人材機構の受験案内(令和6年12月20日付)は、複数の区分を受験することはできず、希望する1区分のみ受験できるとしています。
技能実習2号を修了していれば、日本語の試験は不要ですか?
別表6-1の注は、技能実習2号を良好に修了した者は、職種・作業の種類にかかわらず、日本語基礎テストと日本語能力試験(N4以上)のいずれも免除されるとしています。
2号は試験に合格すればなれますか?
試験や技能検定1級などの合格に加えて、班長としての実務経験が要件です。別表6-1の注と、入管庁の建設分野のページに書かれています。実務経験の日数は職種により異なります。
参照した公的一次資料
- 出入国在留管理庁「建設分野」(確認日:2026年8月11日、次回確認:2026年11月11日)
- 「建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(閣議決定、別紙5)(確認日:2026年9月3日、次回確認:2026年12月3日)
- 国土交通省「運用要領 別表6-1(建設)」(業務区分ごとの技能水準・日本語能力水準・試験免除となる技能実習2号)(確認日:2026年10月21日、次回確認:2027年1月21日)
- 建設技能人材機構「建設分野特定技能評価試験 受験案内」(令和6年12月20日付・2025年2月試験分)(確認日:2026年10月21日、次回確認:2027年1月21日)