この記事の対象:技能実習生を受け入れている企業の担当者、監理団体・登録支援機関の担当者、育成就労への切り替えを検討する企業

技能実習2号移行対象職種のうち育成就労産業分野の対象外とされた3職種・作業、対応表(資料1-3)の読み方、施行後に技能実習を続けられる条件を入管庁のQ&Aと分野別運用方針で整理します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

入管庁Q&Aが名指しする対象外は、クリーニング・空港グランドハンドリング・ボイラーメンテナンス

技能実習2号移行対象職種でも、育成就労の産業分野(業務区分)に入らない職種・作業があります。

入管庁の育成就労制度Q&A(Q30)によると、令和8年1月23日に閣議決定した分野別運用方針で育成就労産業分野(業務区分)の対象としていないのは、クリーニング職種(一般家庭用クリーニング作業)、空港グランドハンドリング職種、ボイラーメンテナンス職種(ボイラーメンテナンス作業)です。

Q&Aは、これらの職種に係る分野・業務区分を育成就労産業分野に追加する必要性を、引き続き分野所管行政機関が検討するとしています。追加の時期や有無は、確認した時点では示されていません。

分野別運用方針の一覧ページでも、別紙8の航空と別紙10の自動車運送業に「育成就労産業分野の設定はありません」と付記されています。特定技能の分野と育成就労の分野は同じ数ではない点にも注意が必要です。

育成就労の対象外とされた技能実習の職種・作業(Q&A Q30)
職種対象外とされた作業
クリーニング職種一般家庭用クリーニング作業
空港グランドハンドリング職種職種全体
ボイラーメンテナンス職種ボイラーメンテナンス作業

出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(確認日:2026年9月22日)、出入国在留管理庁「育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針」(確認日:2026年9月9日)

対応表は職種名ではなく業務区分と主たる技能で読む

入管庁の有識者会議資料(資料1-3)の目次表に、分野・業務区分ごとの対応が列で整理されています。

表の列は、分野、業務区分、主たる技能、対応する技能実習職種、備考(技能実習制度との異同)です。「対応する技能実習職種」は、技能実習2号移行対象職種・作業を指します。

たとえば、リネンサプライは「単一 1職種1作業」で技能実習職種と同様の育成、機械金属加工は「複数 19職種41作業」で、備考にビーズ法発泡スチロール成形とプラスチック成形材料製造を主たる技能に追加するとあります。1つの業務区分に複数の技能実習職種が入るため、職種名が一致するかよりも、自社の作業がどの業務区分の主たる技能に入るかで確認します。

電線・ケーブル製造のように、対応する技能実習職種が「×」で、新たに主たる技能として設定された区分もあります。この種の区分は、技能実習の職種から逆引きできません。なお、この資料は主たる技能の整備予定を令和7年度時点のものと注記しており、現在の内容と異なる場合があります。確認の際は、分野別運用方針の別紙と最新の運用要領を優先してください。

対応表(資料1-3)の読み方の例
業務区分対応する技能実習職種備考
リネンサプライ単一 1職種1作業技能実習職種同様の育成
機械金属加工複数 19職種41作業主たる技能を追加
電線・ケーブル製造×新たに主たる技能として設定

出典:出入国在留管理庁 有識者会議資料1-3「育成就労制度の受入れ対象分野 育成イメージ」(確認日:2026年10月10日)、出入国在留管理庁「育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針」(確認日:2026年9月9日)

施行後に技能実習を続けられるのは、令和9年4月1日時点の来日者などに限られる

対象外の職種に限らず、施行後も技能実習を続けられる人は経過措置で決まっています。

Q&A(Q31)によると、令和9年4月1日の施行後も技能実習を継続できるのは、同日時点で既に来日している技能実習生と、令和9年3月31日までに技能実習計画の認定の申請がなされ、原則として施行日から3か月を経過する令和9年6月30日までに技能実習を開始する技能実習生です。

これに該当しない場合、技能実習生として再度入国することはできません。ただし、技能実習の内容によっては、育成就労計画の認定を受ければ育成就労外国人として入国できる可能性があるとされています。対象外の3職種・作業には育成就労の受け皿がないため、この経過措置の条件に当たるかどうかが重要になります。

対象外の3職種・作業に限った経過措置が別にあるかは、確認した公表資料では見つかっていません。個別の受入れの可否は、出入国在留管理局・外国人技能実習機構への確認が優先です。

出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(確認日:2026年9月22日)、出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 ~関係者の皆さまへ~」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日)

自社の職種を確かめる手順

職種名から一方向に決めつけず、3つの資料を順に突き合わせます。

まず、技能実習計画に書かれた職種・作業を確認し、Q30の3職種・作業に当たらないかを見ます。次に、分野別運用方針の別紙で、該当しそうな分野に育成就労産業分野の設定があるかを確認します。

設定がある場合は、対応表で業務区分と主たる技能を探し、自社の作業が入るかを確かめます。設定がない場合や、確認できない場合は、経過措置の条件と、特定技能など他の在留資格の対象分野を、入管庁・機構の窓口で確かめます。

  • 技能実習計画の職種・作業名を確認する
  • クリーニング(一般家庭用)・空港グランドハンドリング・ボイラーメンテナンスに当たらないか見る
  • 分野別運用方針の別紙で育成就労産業分野の設定の有無を確認する
  • 対応表で自社の作業が入る業務区分と主たる技能を確認する
  • 令和9年4月1日時点の在留状況と、経過措置の条件を確認する

出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(確認日:2026年9月22日)、出入国在留管理庁「育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針」(確認日:2026年9月9日)、出入国在留管理庁 有識者会議資料1-3「育成就労制度の受入れ対象分野 育成イメージ」(確認日:2026年10月10日)

よくある質問

技能実習の職種が育成就労の分野に入らないことはありますか?

あります。入管庁のQ&A(Q30)は、クリーニング職種(一般家庭用クリーニング作業)、空港グランドハンドリング職種、ボイラーメンテナンス職種(ボイラーメンテナンス作業)を、育成就労産業分野の対象外としています。

対象外の職種は、あとから追加されますか?

Q&Aは、追加の必要性を引き続き分野所管行政機関が検討するとしています。追加の時期や有無は、確認した時点では示されていません。

施行後も技能実習を続けられますか?

令和9年4月1日時点で既に来日している技能実習生や、同年3月31日までに技能実習計画の認定の申請がなされた技能実習生などは、原則として引き続き認定計画に基づいて続けられます。これに当たらない場合は、技能実習生として再度入国できません(Q31)。

対応表は職種ごとに見ればよいですか?

表は業務区分ごとに、対応する技能実習職種が複数入る形です。職種名の一致より、自社の作業が業務区分の主たる技能に入るかで確認します。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する

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