この記事の対象:特定技能外国人の賃金を最低賃金と比べて確認する企業の人事・労務担当者、雇用契約の賃金を見直す受入れ機関の担当者

全国の水準:加重平均・最高・最低の額

厚生労働省の一覧によると、令和8年度の地域別最低賃金の全国加重平均は1,177円で、改定前の1,121円から56円(5.0%)の引上げです。

地域別最低賃金は、都道府県ごとに決まる、1時間あたりの賃金の最低額です。厚生労働省は、令和8年度の額と発効日(その額が適用され始める日)を、全国一覧として公表しています。

47都道府県のうち、最も高いのは東京都の1,280円、最も低いのは宮崎県の1,085円で、差は195円です。1,200円以上は東京都、神奈川県(1,279円)、大阪府(1,231円)の3都府県です。

引上げ額は、東京都・神奈川県・大阪府の54円から、佐賀県の65円までの範囲です。守る必要があるのは全国平均ではなく、事業場がある都道府県の額なので、次の3つの表で自社の所在地の行を確認します。

令和8年度の地域別最低賃金の全国の数字(厚生労働省の全国一覧、確認日は2026年10月20日)
項目額・都道府県改定前・補足
全国加重平均1,177円改定前1,121円、引上げ56円(5.0%)
最も高い額東京都 1,280円改定前1,226円、引上げ54円(4.4%)
最も低い額宮崎県 1,085円改定前1,023円、引上げ62円(6.1%)
引上げ額が最も大きい県佐賀県 65円1,095円(改定前1,030円)、6.3%
引上げ額が最も小さい都府県東京都・神奈川県・大阪府 54円それぞれ4.4%・4.4%・4.6%

北海道・東北・関東14都道県の額と発効日

東京都と神奈川県は1,280円前後で全国の上位です。東北の青森・岩手・秋田・山形・福島は1,090円台です。

この地域で最も高いのは東京都の1,280円、最も低いのは青森県・岩手県・秋田県の1,090円で、差は190円です。

発効日が令和8年10月1日なのは北海道・宮城県・栃木県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県の7都道府県です。残りの7県は10月1日より後で、最も遅いのは岩手県の12月1日です。

表の「改定前の額」は、厚生労働省の一覧で括弧内に示された額です。発効日より前の期間は、改定前の額が引き続き適用されます。

令和8年度の地域別最低賃金(北海道・東北・関東14都道県。厚生労働省の全国一覧、確認日は2026年10月20日)
都道府県令和8年度の額改定前の額引上げ額(率)発効日
北海道1,131円1,075円56円(5.2%)令和8年10月1日
青森県1,090円1,029円61円(5.9%)令和8年10月29日
岩手県1,090円1,031円59円(5.7%)令和8年12月1日
宮城県1,098円1,038円60円(5.8%)令和8年10月1日
秋田県1,090円1,031円59円(5.7%)令和8年10月14日
山形県1,092円1,032円60円(5.8%)令和8年10月30日
福島県1,094円1,033円61円(5.9%)令和8年10月16日
茨城県1,136円1,074円62円(5.8%)令和8年10月18日
栃木県1,125円1,068円57円(5.3%)令和8年10月1日
群馬県1,120円1,063円57円(5.4%)令和8年10月3日
埼玉県1,196円1,141円55円(4.8%)令和8年10月1日
千葉県1,195円1,140円55円(4.8%)令和8年10月1日
東京都1,280円1,226円54円(4.4%)令和8年10月1日
神奈川県1,279円1,225円54円(4.4%)令和8年10月1日

北陸・甲信越・東海・近畿16府県の額と発効日

大阪府の1,231円が最も高く、1,100円台前半の県までを含みます。

この地域で最も高いのは大阪府の1,231円、最も低いのは和歌山県の1,101円で、差は130円です。

発効日が令和8年10月1日なのは新潟県・富山県・岐阜県・愛知県・三重県・大阪府・兵庫県の7都道府県です。残りの9都道府県は10月1日より後で、最も遅いのは京都府の11月16日です。

令和8年度の地域別最低賃金(北陸・甲信越・東海・近畿16府県。厚生労働省の全国一覧、確認日は2026年10月20日)
都道府県令和8年度の額改定前の額引上げ額(率)発効日
新潟県1,108円1,050円58円(5.5%)令和8年10月1日
富山県1,119円1,062円57円(5.4%)令和8年10月1日
石川県1,113円1,054円59円(5.6%)令和8年10月3日
福井県1,112円1,053円59円(5.6%)令和8年10月4日
山梨県1,113円1,052円61円(5.8%)令和8年11月1日
長野県1,117円1,061円56円(5.3%)令和8年10月2日
岐阜県1,121円1,065円56円(5.3%)令和8年10月1日
静岡県1,154円1,097円57円(5.2%)令和8年10月15日
愛知県1,195円1,140円55円(4.8%)令和8年10月1日
三重県1,143円1,087円56円(5.2%)令和8年10月1日
滋賀県1,136円1,080円56円(5.2%)令和8年10月3日
京都府1,180円1,122円58円(5.2%)令和8年11月16日
大阪府1,231円1,177円54円(4.6%)令和8年10月1日
兵庫県1,172円1,116円56円(5.0%)令和8年10月1日
奈良県1,107円1,051円56円(5.3%)令和8年10月4日
和歌山県1,101円1,045円56円(5.4%)令和8年10月3日

中国・四国・九州・沖縄17県の額と発効日

全国で最も低い宮崎県の1,085円を含み、1,080円台から1,140円台までの17県です。

この地域で最も高いのは広島県の1,141円、最も低いのは宮崎県の1,085円で、差は56円です。

発効日が令和8年10月1日なのは香川県だけです。残りの16県は10月1日より後で、最も遅いのは沖縄県の12月2日です。

令和8年度の地域別最低賃金(中国・四国・九州・沖縄17県。厚生労働省の全国一覧、確認日は2026年10月20日)
都道府県令和8年度の額改定前の額引上げ額(率)発効日
鳥取県1,090円1,030円60円(5.8%)令和8年10月3日
島根県1,092円1,033円59円(5.7%)令和8年10月10日
岡山県1,104円1,047円57円(5.4%)令和8年10月2日
広島県1,141円1,085円56円(5.2%)令和8年10月11日
山口県1,101円1,043円58円(5.6%)令和8年10月8日
徳島県1,103円1,046円57円(5.4%)令和8年11月1日
香川県1,092円1,036円56円(5.4%)令和8年10月1日
愛媛県1,093円1,033円60円(5.8%)令和8年11月1日
高知県1,086円1,023円63円(6.2%)令和8年10月29日
福岡県1,114円1,057円57円(5.4%)令和8年10月4日
佐賀県1,095円1,030円65円(6.3%)令和8年11月15日
長崎県1,087円1,031円56円(5.4%)令和8年11月2日
熊本県1,092円1,034円58円(5.6%)令和8年12月1日
大分県1,096円1,035円61円(5.9%)令和8年11月1日
宮崎県1,085円1,023円62円(6.1%)令和8年10月24日
鹿児島県1,090円1,026円64円(6.2%)令和8年10月25日
沖縄県1,086円1,023円63円(6.2%)令和8年12月2日

発効日の違い:10月1日は15都道府県、11月以降は10県

発効日は都道府県で異なり、15都道府県が令和8年10月1日で、ほかは10月2日から12月2日の間です。

47都道府県のうち、10月中に発効するのは37都道府県(うち10月1日が15)、11月が7県、12月が3県です。最も遅いのは沖縄県の12月2日です。

最低賃金法第14条は、地域別最低賃金の改正を、公示の日から30日を経過した日から効力が生じると定めています。決定で、30日を経過した日より後の日を別に定めたときは、その日からです。一覧の発効日が、各都道府県で新しい額の適用が始まる日です。

給与の締め日と発効日が重なる月の計算は、このページでは扱いません。迷うときは、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署または都道府県労働局に確認してください。

発効日ごとの都道府県(厚生労働省の全国一覧、確認日は2026年10月20日)
発効日都道府県数都道府県
令和8年10月1日15北海道・宮城県・栃木県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・富山県・岐阜県・愛知県・三重県・大阪府・兵庫県・香川県
令和8年10月2日2長野県・岡山県
令和8年10月3日5群馬県・石川県・滋賀県・和歌山県・鳥取県
令和8年10月4日3福井県・奈良県・福岡県
令和8年10月8日1山口県
令和8年10月10日1島根県
令和8年10月11日1広島県
令和8年10月14日1秋田県
令和8年10月15日1静岡県
令和8年10月16日1福島県
令和8年10月18日1茨城県
令和8年10月24日1宮崎県
令和8年10月25日1鹿児島県
令和8年10月29日2青森県・高知県
令和8年10月30日1山形県
令和8年11月1日4山梨県・徳島県・愛媛県・大分県
令和8年11月2日1長崎県
令和8年11月15日1佐賀県
令和8年11月16日1京都府
令和8年12月1日2岩手県・熊本県
令和8年12月2日1沖縄県

確認の順序:事業場の所在地の額、特定最低賃金、罰則

自社の賃金が最低賃金を満たすかは、事業場がある都道府県の額と、産業別の特定最低賃金の両方で確認します。

厚生労働省の最低賃金特設サイトは、地域別最低賃金を、パートタイマー、アルバイトなど雇用形態や呼称に関係なく、各都道府県内の事業場で働くすべての労働者に適用されるものと説明しています。

労働者派遣で働く人は、最低賃金法第13条により、派遣先の事業場の所在地を含む地域の地域別最低賃金が基準になります。派遣元の所在地ではなく、派遣先の所在地の行を見ます。

特定最低賃金(特定の産業に定められた最低賃金)が適用される場合は、地域別と特定最低賃金のうち最も高い額が基準です(同法第6条)。特定最低賃金の額は、この表には載っていません。

地域別最低賃金を下回る賃金の定めは、同法第4条により、その部分が無効になります。同法第40条は、第4条第1項に違反した使用者に50万円以下の罰金を定めています。

算入する賃金の範囲と、月給を時間額に直す計算は、最低賃金の確認方法のガイドで確認できます。

  • 事業場がある都道府県の行で、令和8年度の額と発効日を確認した
  • 発効日より前の期間は、改定前の額が適用される
  • 派遣で受け入れる場合は、派遣先の所在地の額で確認した
  • 特定最低賃金が適用される産業か、都道府県労働局のページで確認した

よくある質問

令和8年度の地域別最低賃金は、いつから適用されますか?

都道府県ごとに異なります。厚生労働省の一覧では、15都道府県が令和8年10月1日、ほかは10月2日から12月2日の間です。事業場がある都道府県の行の発効日を確認してください。

発効日より前は、どの額と比べますか?

改定前の額です。最低賃金法第14条は、改正の決定の効力が公示の日から30日を経過した日(決定で、それより後の日を別に定めたときはその日)から生じると定めています。そのため、発効日より前の期間は、改定前の額が引き続き適用されます。厚生労働省の一覧は、改定前の額を括弧内に示しています。

最低賃金を下回る賃金で契約したら、どうなりますか?

最低賃金法第4条により、下回る部分の定めは無効で、最低賃金と同じ定めをしたものとみなされます。地域別最低賃金に違反した使用者には、同法第40条で、第4条第1項に違反した使用者に50万円以下の罰金が定められています。個別の事案は、労働基準監督署に確認してください。

この表の額は、特定技能外国人の賃金の目安になりますか?

目安ではなく、下限です。最低賃金は法律上の最低額で、特定技能の報酬は別に、日本人と同等額以上であることが求められます。後者の確認は、報酬の同等性を扱うガイドで整理しています。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

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