この記事の対象:特定技能所属機関の定期届出の担当者、所属機関から支援の実施状況の共有を求められる登録支援機関の担当者

対象者かどうかの判定:入国日・退職・在留資格の変更

定期届出の対象になるかは、対象期間(4月1日から翌年3月31日)に特定技能の在留資格で上陸許可または変更許可を受けたか、その間に所属していたかで決まります。

Q&Aは、在留資格認定証明書の交付を受けただけで、まだ入国していない人は報告の対象に含まれないとしています。例として、3月31日に「特定技能(1号)」の在留資格認定証明書の交付を受け、5月2日に上陸許可を受けた場合は、翌年度の定期届出が必要になると書かれています。

反対に、対象期間中に上陸許可または変更許可を受けた人は、実際に働き始めたのが対象期間の後でも、届出の対象者です。Q&Aの例は、3月31日に上陸許可を受け、4月2日から就労を始めた場合で、その年度の定期届出の対象になります。

退職した人についても、Q&Aは、対象期間中に1日でも特定技能所属機関に所属していた人は対象としています。Q&Aの設問は、10月2日に上陸許可を受けて同日に就労を始め、2日後に自己都合で退職した人です。

受入れ困難の届出と雇用契約終了の届出は出し済みで、3月末には特定技能外国人が所属していません。この場合も、答えは「対象になる」です。

他の在留資格に変更した人は、在留資格変更許可までの間の活動状況が、定期届出の対象になります。

対象者の判定(入管庁Q&A 令和8年5月)
場面定期届出の対象かQ&Aの例
認定証明書の交付だけ受け、対象期間中は未入国含まれない3月31日に交付、5月2日に上陸許可 → 翌年度の届出から
対象期間中に上陸許可・変更許可を受けたが、就労開始は期間の後対象3月31日に上陸許可、4月2日から就労 → その年度の届出
対象期間中に1日でも所属した後、退職対象10月2日に上陸許可・就労開始、2日後に退職
他の在留資格へ変更変更許可までの活動状況が対象—

作成責任者と署名:役員でなくてよいが、印字の記名では足りない

届出書の「作成責任者」と、署名欄の署名は別の役割です。

Q&Aによると、作成責任者は、特定技能所属機関の役職員で、その文書の作成に責任を負う人です。代表や役員である必要はありません。「作成責任者の氏名」欄には、その人の氏名を書きます。

「本届出書作成者の署名」欄には、特定技能所属機関の役職員で、実際に届出書を作った人が署名します。Q&Aは、印字による記名では足りないと答えています。電子署名法第2条第1項に定める電子署名に当たる文書であれば、有効なものとして扱ってかまわないとも書かれています。

誰が・どこに出すか:提出先と電子届出の入り口

入管庁の誤り集は、定期届出ができるのは特定技能所属機関だけで、支援を委託していても、登録支援機関は定期届出を行えないとしています。

Q&Aは、定期届出は特定技能所属機関の責任で行うとしています。電子届出を使うには、事前に利用者登録と利用申出が必要です。利用申出で機関種別を選ぶときは「特定技能所属機関」を選びます。

単なる「所属機関」は誤りです。入管庁の誤り集も、利用者登録のときに「特定技能所属機関」の欄にチェックがないと、定期届出で電子届出システムにログインできないと注意しています。

紙の届出書は、特定技能所属機関の住所(法人は登記上の本店所在地)を管轄する地方出入国在留管理局または支局に出します。誤り集は、郵送や窓口で出すときは提出書類を省略できず、省略できるのはオンラインで届出を行う場合だけだとしています。

これまで窓口申請と紙の届出だった機関が、今後オンライン申請と電子届出に移る場合の扱いも、Q&Aに書かれています。利用者登録と利用申出(新規登録)を終え、今後は在留諸申請をオンライン申請、各種届出を電子届出で行うなら、一定の基準を満たすものとして書類の省略をしてよいとされています。ただし、その後にオンライン・電子届出以外の方法で出すと、指導勧告書の交付や、在留諸申請での不利益な取扱いを受け得る、とも書かれています。

利用者登録と利用申出の手順は電子届出システムのガイドで確認できます。

提出後に誤りが分かったとき:補正した届出書を地方局に出す

新しい届出書を別に作って出し直すのではなく、すでに出した届出書等を補正して出します。

紙で出した場合、Q&Aは、補正した届出書を出す必要があるとし、実際に届出を出した地方出入国在留管理局に問い合わせるよう案内しています。

電子届出のあとに誤りや追加書類が分かった場合は、特定技能所属機関の住所(法人は登記上の本店所在地)を管轄する地方出入国在留管理局に、理由書(任意様式)と補正した届出書等を紙で、窓口または郵送で出します。

行政が行う指導・立入検査・改善命令の順序は、指導・立入検査・改善命令のガイドで確認できます。

  • 補正前の届出書の控えと、補正後の届出書を並べて確認した
  • 理由書(任意様式)に、誤りの内容と補正した箇所を書いた
  • 出し先は、紙なら提出した局、電子なら本店所在地を管轄する局にした

複数の登録支援機関に委託している場合:別紙2の署名欄

「参考様式第3-6号(別紙2)」の提出漏れは、誤り集が最初に挙げている多い誤りです。

誤り集は、別紙2は複数の登録支援機関に支援を全部委託している場合に必要で、全部委託をしているすべての登録支援機関の署名を書いて出すと説明しています。Q&Aは、複数の登録支援機関に全部委託している場合のほか、登録支援機関に全部委託している所属機関が電子届出システムで届け出る場合も、提出が必要だと答えています。

委託先が6機関以上ある場合や、1枚に複数の署名をもらうのが難しい場合は、この様式を複数枚作って出してもかまわない、とQ&Aは答えています。

よくある質問

在留資格認定証明書の交付を受けただけで、まだ入国していない人は定期届出の対象ですか?

入管庁のQ&A(令和8年5月)は、対象に含まれないとしています。上陸許可を受けた年度の届出から対象になります。

入国後すぐ退職した人も、定期届出に書きますか?

Q&Aは、対象期間中に1日でも特定技能所属機関に所属していた人は対象だとしています。受入れ困難の届出などを出し終えていても同じです。

作成責任者は、代表者や役員でなければなりませんか?

Q&Aによると、特定技能所属機関の役職員で、文書の作成に責任を負う人であればよく、代表・役員である必要はありません。

署名欄は、印字した名前でよいですか?

Q&Aは、印字による記名では足りないとしています。電子署名法第2条第1項の電子署名に当たる文書であれば有効に扱えます。

電子届出のあとに誤りが分かったら、電子でやり直せますか?

Q&Aは、本店所在地を管轄する地方出入国在留管理局に、理由書(任意様式)と補正した届出書等を紙で、窓口または郵送で出すよう案内しています。

参照した公的一次資料

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