この記事の対象:受入れ後の届出担当者と支援責任者

定期届出と随時届出の区分

提出期間が決まる届出と、事由発生を起点とする届出を混ぜません。

出入国在留管理庁の案内では、定期届出(対象期間4月1日〜翌年3月31日分を翌年5月31日までに提出)は対象期間と提出期間を公式案内で確認し、集計資料と担当者を決めます。委託の有無だけで提出主体を判断しません。

随時届出は事由発生日が起点です。現場・人事・支援担当から変更情報が届く社内経路を作ります。

年間予定には提出期間だけでなく、集計を締める日と責任者の確認日を入れます。休業日や担当者不在を考慮し、提出期限当日に初めて内容を確認する運用を避けます。 確認記録には根拠資料の名称と確認日も残します。

届出事由の一覧

退職だけでなく、契約や支援体制の変更も確認対象です。

契約変更・終了・新規締結、受入れ困難、基準不適合、支援計画、担当者、委託先変更を区別します。受入れ困難に係る届出は、退職または1か月以上活動できない原因となる事由が生じた日から14日以内に提出します。

期限の起点は実際の退職日等ではなく、その原因となる事由が生じた日です。事由ごとに起算日、確認資料、様式、提出者を記録し、名称が似た届出を取り違えないようにします。

出入国在留管理庁への届出とは別に、事業主は労働施策総合推進法第28条に基づき、外国人労働者(在留資格「外交」・「公用」及び特別永住者を除く)の雇入れ・離職の際にハローワークへ「外国人雇用状況の届出」を行う義務を負います。特定技能の受入れに限らず全ての事業主が対象で、出入国在留管理庁への随時届出とは別制度・別窓口です。

厚生労働省の案内によれば、届出期限は雇用保険被保険者の場合は雇入れが翌月10日まで・離職が翌日から起算して10日以内、雇用保険被保険者でない場合は雇入れ・離職とも翌月末日までです。届出を怠ったり虚偽の届出を行った場合は30万円以下の罰金の対象となります。

届出とは別に、本人の在留カードを紛失した場合や著しく汚損した場合は、本人が在留カードの再交付を申請します。出入国在留管理庁の案内では、紛失等の申請期間は事実を知った日(出国中に知った場合は、その後最初に入国した日)から14日以内で、汚損等の申請期間は定められていません(再交付申請命令を受けた場合は、受けた日から14日以内)。

いずれも手数料はかかりません。受入れ企業は、紛失等が分かったときに本人が期限内に申請できるよう、連絡経路を決めておきます。

事由の名称だけで振り分けず、何がいつ変わったかを事実として記録します。同じ出来事から複数の届出確認が必要になる場合も、案件単位で関連付けます。 確認記録には根拠資料の名称と確認日も残します。

雇用保険被保険者の資格取得届・喪失届の提出期限と離職証明書は、雇用保険の資格取得届・喪失届のガイドで確認できます。

  • 特定技能雇用契約の変更・終了・新規締結
  • 受入れ困難に係る届出(原因となる事由の発生日から14日以内)
  • 基準不適合に係る届出
  • 支援計画の変更
  • 支援責任者・支援担当者の変更
  • 委託先(登録支援機関)の変更
  • ハローワークへの外国人雇用状況の届出(入管届出とは別制度)

名称・所在地の変更や合併・分割があったとき

組織が変わっても、所属機関の雇用契約変更の届出は不要とされています。ただし本人の届出と別の手続があります。

出入国在留管理庁の随時届出Q&Aは、特定技能所属機関の名称や住所が変わった場合、特定技能雇用契約の変更に係る届出は必要ないとしています。指定書の記載の補正を希望する場合は、指定書と新しい名称・住所が分かる資料(登記事項証明書、住民票等)を添えて、最寄りの地方出入国在留管理局または支局へ申し出ます。

一方で、外国人本人には、契約機関の名称変更・所在地変更の届出(入管法第19条の16第2号)があります。事由が生じた日から14日以内に、本人が届出者として提出する手続で、同Q&Aは所属機関が提出を促すよう求めています。

合併や分割で特定技能所属機関が変わった場合も、同Q&Aでは特定技能雇用契約の変更に係る届出は必要ないとされていますが、別途、在留資格変更許可申請が必要です。事業譲渡や廃業の場合の扱いは、確認した資料に記載が見つからなかったため、管轄の地方出入国在留管理局に確認してください。個別の事案の判断は、本サイトでは行いません。

受付完了画面や控えを保存した後、提出内容と人事・支援台帳の情報を同期します。差戻し前の内容が社内の正本として残らないよう、状態と最終更新者を明示します。 確認記録には根拠資料の名称と確認日も残します。

提出証跡と最終版の保存

提出した事実だけでなく、作成根拠を残します。

提出日、方法、受付情報、様式、添付資料、承認者を保存します。電子と書面で保管場所が分かれても案件番号を揃えます。

差戻し時は最終版を識別し、過去様式を再利用せず、提出前に公式様式の更新を確認します。

出入国在留管理庁の運用要領では、支援委託契約を新たに締結したとき・変更したとき・終了したときのいずれも、特定技能所属機関が事由の生じた日から14日以内に届出書を提出するとされ、登録支援機関は届出の対象者ではありません。委託先を変更する場合は、支援委託契約の終了又は締結に係る届出書(参考様式第3-3-2号)の「契約の終了」欄と「契約の締結」欄の両方へ記入し、あわせて1号特定技能外国人支援計画の内容も変わるため支援計画変更に係る届出書(参考様式第3-2号)の提出も必要になります。

運用要領は、支援委託契約を終了した場合、特定技能所属機関自らが支援計画の適正な実施の確保に関する基準に適合するか、別の登録支援機関との委託契約を締結しなければ特定技能外国人の受入れ自体を継続できなくなると案内しており、委託先の切替えを届け出る前にこの基準を満たせる体制になっているかを確認します。

委託契約には届出書の作成費が含まれるか、追加報酬かも確認します。ただし料金の有無と法令上の提出主体は別問題として扱い、責任範囲を曖昧にしません。 確認記録には根拠資料の名称と確認日も残します。

委託先との役割分担の明文化

支援委託で所属機関の届出責任が自動移転するわけではありません。

委託先が提供する情報、所属機関が確認・提出する事項、変更通知期限を契約と運用表で決めます。

自社支援への切替や委託先変更も確認し、契約終了日と新体制開始日を併記します。

委託先の登録支援機関が登録取消しを受けた場合も、支援委託契約の終了と同じ届出義務が生じます。運用要領は、支援委託契約が終了した場合、終了日から14日以内に契約終了に係る届出(参考様式第3-3-2号)と支援計画変更に係る届出(参考様式第3-2号)を地方出入国在留管理局へ提出すること、終了後は自ら1号特定技能外国人支援計画の基準に適合するか別の登録支援機関と委託契約を締結しなければ受入れを継続できないことを求めています。

登録取消しに特有の猶予期間は運用要領に明記されていないため、取消しを把握した時点で速やかに対応してください。

  • 委託先の変更・終了理由(登録取消しを含む)を記録した
  • 終了日から14日以内に契約終了の届出と支援計画変更の届出を提出した
  • 自社基準適合または新たな委託先の確保を終了前後で完了させた

よくある質問

登録支援機関が提出しますか?

所属機関自身に課される届出があります。

退職時だけ確認しますか?

契約や支援体制の変更も対象になり得ます。

過去様式を使えますか?

提出時点の最新様式を確認してください。

定期届出はいつ出しますか?

出入国在留管理庁の定期届出作成要領では、年1回、届出対象年度の翌年度の4月1日から5月31日までが提出期間です。対象年度は4月1日から翌年3月31日です。

随時届出の期限は何日ですか?

運用要領上、受入れ困難や支援委託契約の終了・締結などは事由が生じた日から14日以内に提出します。起点は退職日等の実際の日付ではなく事由が生じた日です。事由ごとの様式は公式案内で確認してください。

届け出るべき事由があったのに届出をしなかったらどうなりますか?

運用要領は、届出事由が生じていながら届出を怠った場合や虚偽の届出を行った場合を、欠格事由に当たる不正行為の例(届出の不履行又は虚偽の届出)として挙げています。例として、外国人の行方不明を届け出ず、後から明らかになった場合や、再三の指導を受けても届出を履行しない場合が書かれています。個別の事案が当たるかは、地方出入国在留管理局に確認してください。

届出漏れに気づいたとき、期限後に出してよいか分かる資料はありますか?

運用要領には、期限を過ぎた届出の取扱いを定めた記載を確認できませんでした。随時届出の期限は事由が生じた日から14日以内です。漏れに気づいた時点で、管轄の地方出入国在留管理局に取扱いを相談し、案内にしたがって提出してください。

届出の疑問は、どの公式資料で確認できますか?

出入国在留管理庁の特定技能の届出のページに、定期届出のQ&A、定期届出でよくある誤り集、随時届出に関連してお問合せの多い事項のQ&Aが掲載されています。個別の事案は、同ページの案内にしたがって管轄の窓口に確認してください。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する