この記事の対象:特定技能外国人を雇う企業の安全衛生・人事の担当者、受入れ分野の労働災害の水準を知りたい登録支援機関の担当者
外国人労働者の死傷者は6,244人。千人率は2.71で全労働者の2.3より高い
令和6年の外国人労働者の休業4日以上の死傷者数は6,244人で、1,000人当たりの死傷者数を示す千人率は2.71でした。
厚生労働省の参考資料によると、外国人労働者の労働者数は2,302,587人です。全ての労働者の死傷者数は135,718人で、外国人の死傷者数はその約4.6%にあたります。
千人率は、労働災害による死傷者数を平均労働者数で割り、1,000を掛けた値です。全ての労働者の千人率は2.3で、外国人労働者の2.71より低くなっています。外国人労働者の数は、令和6年10月末の外国人雇用状況の届出状況から算出されています。
報道発表では、外国人労働者の死傷年千人率は前年より0.06ポイント・2.2%減になったとされています。第14次労働災害防止計画には、外国人労働者の死傷年千人率を令和9年までに労働者全体の平均以下とする目標があります。
休業4日以上の死傷災害を報告する手続は、労働者死傷病報告のガイドで確認できます。
在留資格別の千人率:特定技能は3.91、技能実習は3.98
在留資格別の千人率は、特定技能が3.91、技能実習が3.98で、外国人労働者の計2.71を上回っています。
特定技能は、死傷者数が810人、労働者数が206,995人です。技能実習は、死傷者数が1,874人、労働者数が470,725人です。
千人率は在留資格によって差があり、技術・人文知識・国際業務は1.22、資格外活動は0.88でした。業務の内容や就く業種が異なるため、在留資格どうしの数字の差だけで、労働災害の起きやすさの理由は分かりません。
| 在留資格 | 死傷者数 | 労働者数 | 千人率 |
|---|---|---|---|
| 身分に基づく在留資格 | 2,283人 | 629,117人 | 3.63 |
| 技能実習 | 1,874人 | 470,725人 | 3.98 |
| 特定技能 | 810人 | 206,995人 | 3.91 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 500人 | 411,261人 | 1.22 |
| その他の専門的・技術的分野 | 242人 | 100,556人 | 2.41 |
| 特定活動 | 171人 | 85,686人 | 2.00 |
| 資格外活動 | 352人 | 398,167人 | 0.88 |
| 外国人労働者の計 | 6,244人 | 2,302,587人 | 2.71 |
業種別:特定技能の死傷者810人のうち385人が製造業
特定技能の死傷者810人を業種別に見ると、製造業が385人、建設業が183人、農業・畜産・水産業が97人の順です。
外国人労働者全体では、製造業の死傷者が2,979人で最も多く、全体の47.7%を占めます。次いで建設業が1,165人、商業が476人です。
次の表は、業種別の死傷者数を、特定技能と技能実習について並べたものです。業種ごとの労働者数は参考資料に載っていないため、業種別の千人率は分かりません。
業種ごとの労災保険率は、特定技能の分野別の労災保険率のガイドで確認できます。
| 業種 | 特定技能 | 技能実習 | 外国人労働者の計 |
|---|---|---|---|
| 製造業 | 385人 | 897人 | 2,979人 |
| 建設業 | 183人 | 665人 | 1,165人 |
| 農業・畜産・水産業 | 97人 | 117人 | 322人 |
| 保健衛生業 | 59人 | 19人 | 284人 |
| 接客・娯楽 | 41人 | 14人 | 362人 |
| 商業 | 28人 | 87人 | 476人 |
| 清掃・と畜 | 8人 | 27人 | 170人 |
| 陸上貨物運送事業 | 3人 | 14人 | 260人 |
| その他 | 6人 | 34人 | 226人 |
| 合計 | 810人 | 1,874人 | 6,244人 |
自社での使い方:全国の数字は参考にとどめ、報告と教育の手続を確認する
全国の数字は、自社の水準を判断する基準ではなく、外国人労働者の労働災害が国の重点課題になっていることを知る資料です。
厚生労働省は、令和7年1月1日から労働者死傷病報告の報告事項が改正され、電子申請が義務化されたと案内しています。パソコン端末を持っていないなど電子申請が難しい場合は、当分の間、書面で所轄の労働基準監督署に報告することもできます。
雇入れ時の安全衛生教育など、外国人労働者向けの教育の進め方は、別のガイドで整理しています。
雇入れ時の安全衛生教育は、雇入れ時の安全衛生教育のガイドで確認できます。
- 労働者死傷病報告の電子申請の手順を確認した
- 雇入れ時の安全衛生教育の進め方を、安全衛生教育のガイドで確認した
- 自社の業種の死傷者数を、業種別の表で確認した
よくある質問
令和6年の外国人労働者の労働災害による死傷者は何人ですか?
休業4日以上の死傷者数は6,244人です。外国人労働者の千人率は2.71で、全ての労働者の2.3より高くなっています。
特定技能の労働災害の千人率はいくつですか?
令和6年は3.91です。死傷者数は810人、労働者数は206,995人でした。技能実習は3.98です。
千人率とは何ですか?
労働災害による死傷者数を平均労働者数で割り、1,000を掛けた値です。1年間の労働者1,000人当たりの死傷者数を表します。
特定技能の死傷者が最も多い業種はどこですか?
製造業で、令和6年は385人でした。次いで建設業の183人、農業・畜産・水産業の97人です。
参照した公的一次資料
- 厚生労働省報道発表「令和6年の労働災害発生状況を公表」(令和7年5月30日)(確認日:2026年10月13日、次回確認:2027年4月13日)
- 厚生労働省「参考資料 令和6年労働災害発生状況について」(外国人労働者の労働災害発生状況・令和7年5月30日公表)(確認日:2026年10月26日、次回確認:2027年4月26日)
- 厚生労働省「令和6年労働災害発生状況の訂正について」(令和7年8月22日・外国人労働者の労働災害発生状況の頁を含む)(確認日:2026年10月26日、次回確認:2027年4月26日)
- 厚生労働省「労働者死傷病報告の報告事項が改正され、電子申請が義務化されました(令和7年1月1日施行)」(確認日:2026年10月13日、次回確認:2027年4月13日)