この記事の対象:工場にボイラーを設置し、特定技能外国人を取扱いの作業やボイラー室のある現場に配置する企業の人事・労務・安全衛生担当者
設置するときは届出と落成検査を受け、検査証を受ける
ボイラーは、設置する前の届出と、設置した後の検査に合格して初めて、検査証が交付されます。
ボイラー及び圧力容器安全規則第10条は、移動式ボイラーを除くボイラーを設置しようとする事業者に、ボイラー設置届を、ボイラー明細書などの書面を添えて、事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長に提出することを求めています。書面には、ボイラー室とその周囲の状況、配管の配置、据付基礎と燃焼室・煙道の構造、燃焼を監視する措置を記載します。
第14条第1項は、ボイラーを設置した者に、所轄労働基準監督署長の落成検査を受けることを求めています。ただし、署長が検査の必要がないと認めたボイラーは除かれます。
落成検査は、構造検査か使用検査に合格した後でなければ受けられません(第2項)。第15条第1項は、落成検査に合格したボイラーに、所轄労働基準監督署長がボイラー検査証を交付することを定めています。
検査証の有効期間は1年で、更新には性能検査が要る
ボイラー検査証は一度受ければ終わりではなく、毎年の更新が必要です。
第37条第1項は、ボイラー検査証の有効期間を1年としています。第38条第1項は、有効期間の更新を受けようとする者に、性能検査を受けることを求めています。
同条第2項により、登録性能検査機関は、性能検査に合格したボイラーの検査証の有効期間を更新します。検査の結果によっては、1年未満、または1年を超え2年以内の期間を定めて更新できます。
ボイラー取扱作業主任者は、伝熱面積ごとの資格者から選ぶ
ボイラーを取り扱う作業では、伝熱面積の合計に応じて、資格を持つ者から作業主任者を選任します。
第24条第1項は、ボイラーの取扱いの作業について、伝熱面積の合計に応じた資格者のうちから、ボイラー取扱作業主任者を選任することを求めています。貫流ボイラーは伝熱面積を10分の1にして合計します(同条第2項第1号)。このほかにも算定の特則があります(同項第2号から第4号)。
第25条第1項は、作業主任者に、圧力・水位・燃焼状態の監視、最高使用圧力を超えて圧力を上昇させないこと、安全弁の機能の保持、1日に1回以上(自動制御装置を備え署長が認定したボイラーは3日に1回以上)の水面測定装置の点検、自動制御装置の点検と調整、異状を認めたときの直ちの措置、ばい煙の測定濃度と異常の有無の記録などを行わせることを求めています。
| 取り扱うボイラーの伝熱面積の合計 | 選任できる者 |
|---|---|
| 500平方メートル以上(貫流ボイラーのみを除く) | 特級ボイラー技士 |
| 25平方メートル以上500平方メートル未満 | 特級ボイラー技士、一級ボイラー技士 |
| 25平方メートル未満 | 特級・一級・二級ボイラー技士 |
| 令第20条第5号イからニまでのボイラーのみ | 特級・一級・二級ボイラー技士、ボイラー取扱技能講習の修了者 |
ボイラー室の管理と、1か月以内ごとの自主検査
日々の管理と月次の自主検査を、条文は事業者の義務として定めています。
第29条は、ボイラー室の管理について、関係者以外の立入りの禁止と表示、引火しやすい物を持ち込ませないこと、水面計のガラス管などの予備品と修繕用工具類の備え付けを求めています。ボイラー検査証と、作業主任者の資格・氏名の掲示も求めています。
第32条第1項は、ボイラーについて、使用を開始した後、1か月以内ごとに1回、定期に自主検査を行うことを求めています。1か月を超えて使わない期間は除かれ、使用を再開する際に検査します(第2項)。
結果は記録して3年間保存します(第3項)。異状を認めたときは、第33条により、補修その他の必要な措置を講じます。
- ボイラー検査証を受けており、有効期間内である
- 伝熱面積に応じた資格者をボイラー取扱作業主任者に選任している
- ボイラー室に、検査証と作業主任者の資格・氏名を掲示している
- ボイラー室への関係者以外の立入りを禁止し、表示している
- 1か月以内ごとに自主検査を行い、結果を3年間保存している
よくある質問
ボイラーの取扱いは、誰でもできますか?
ボイラーの取扱いの作業に就く資格は、労働安全衛生法の就業制限の別の規定が定めています。このガイドの条文(作業主任者の選任)は、事業者が資格者から主任者を選ぶ義務です。免許と就業制限は別のガイドで確認できます。
ボイラー検査証は、何年ごとに更新しますか?
有効期間は1年です(ボイラー及び圧力容器安全規則第37条第1項)。更新には性能検査を受けます(第38条第1項)。検査の結果によって、1年未満や1年を超え2年以内で更新されることもあります。
自主検査の記録は、どれくらい保存しますか?
1か月以内ごとの定期自主検査の結果は、記録して3年間保存します(第32条第3項)。
参照した公的一次資料
- e-Gov法令検索「ボイラー及び圧力容器安全規則」第10条(設置届)・第14条(落成検査)・第15条(ボイラー検査証)(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年2月3日)
- e-Gov法令検索「ボイラー及び圧力容器安全規則」第37条(ボイラー検査証の有効期間)・第38条(性能検査等)(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年2月4日)
- e-Gov法令検索「ボイラー及び圧力容器安全規則」第24条(ボイラー取扱作業主任者の選任)・第25条(職務)(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年1月20日)
- e-Gov法令検索「ボイラー及び圧力容器安全規則」第29条(ボイラー室の管理等)・第32条(定期自主検査)・第33条(補修等)(確認日:2026年10月20日、次回確認:2027年2月5日)