この記事の対象:監理型育成就労の受入れを検討する企業の担当者、監理支援機関の担当者、監理支援機関の許可を検討している事業者

育成就労職業紹介:紹介できるのは自らが監理支援する相手だけ

監理支援機関は、許可を受ければ育成就労に限って職業紹介事業を行えますが、紹介の相手は限られます。

外国人育成就労機構の運用要領第5章によると、監理支援機関は、育成就労に限って職業紹介事業を行えます。紹介の相手は、求人者が自らの監理支援を受ける監理型育成就労実施者など、求職者が自らの監理支援に係る監理型育成就労外国人などです(法第27条)。ただし、日本国内の派遣先として労働者派遣等監理型育成就労を行わせる者は、求人者から除かれます。

職業安定法で職業紹介事業者に求められる適正な取組みは、監理支援機関にも同様に求められます。運用要領は、次の表の規定に適切に対応する必要があるとしています。この対応は、監理支援機関と監理型育成就労実施者などの双方に関わります。

育成就労職業紹介で適切に対応が必要な職業安定法の規定(運用要領第5章第4節)
内容職業安定法の条
労働条件等の明示第5条の3
求人等に関する情報の的確な表示第5条の4
求職者等の個人情報の取扱い第5条の5
取扱職種の範囲等の届出第32条の12
取扱職種の範囲等の明示第32条の13
職業紹介事業者の責務第33条の5
秘密を守る義務第51条

求人を受理しない場合:公表された違反と、理由の説明

求人者が一定の法令違反で公表された場合は、監理支援機関は求人の申込みを受理しないことができます。

運用要領に載る規則の定めには、求人者が労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法などの規定に違反して公表され、報告の求めによって次の事情が確認された場合が含まれます。求人の申込みの時点で違反が是正されていない、または是正から6か月を経過していない場合です。是正から6か月を経過する前に同じ規定の違反を繰り返した場合や、求職者の職場への定着に重大な影響を及ぼすおそれがある場合の条件も書かれています。

監理支援機関が求人の申込みを受理しないときは、求人者に対し、その理由を説明しなければなりません。条件の細かな組合せは法令ごとに異なるため、受理されなかった場合は、監理支援機関の説明と規則の原文で確かめてください。

届出・明示・記録:取扱職種の範囲、労働条件、表示する情報

取扱職種の範囲等の届出、労働条件などの明示、求人情報の表示には、それぞれ具体的な方法が規則で決まっています。

取扱職種の範囲等の届出は、監理支援機関の許可申請(省令様式第15号)または変更の届出(様式第20号)と併せて行います(規則第52条)。取扱職種の範囲等の明示は、求人または求職の申込みを受理した後、速やかに、書面の交付などの方法で行います(規則第53条)。電子メールなどの方法は、受け取る側が希望した場合に限られます。

求人者は、明示された従事すべき業務の内容などの記録を、育成就労職業紹介が終了する日まで保存しなければなりません。明示に係る労働契約をその日以降に結ぶ場合は、契約を結ぶ日までです。

求人等に関する情報を提供するときは、規則第49条が次の3つを求めています。1つ目は、提供の中止や内容の訂正を求められたら、遅滞なく対応することです。

2つ目は、正確でない、または最新でない情報を確認したら、訂正の有無を確かめるか提供を中止することです。3つ目は、情報が最新かどうかを定期的に確認するか、情報の時点を明らかにすることです。

  • 取扱職種の範囲等を、求人または求職の申込みを受理した後、速やかに書面などで明示しているか
  • 電子メールで明示する場合、受け取る側が希望しているか
  • 明示した業務内容などの記録を、紹介が終わる日(契約を結ぶ日が後なら契約日)まで保存しているか

転籍制限期間の明示と、施行前の準備行為の扱い

労働条件の明示では、設定された転籍制限期間も示す必要があります。

運用要領によると、労働条件等の明示にあたっては、設定された転籍制限期間も明示する必要があります。転籍制限期間は、本人の意向による転籍の前に、転籍元の育成就労実施者のもとで育成就労を行う必要のある期間です。

育成就労産業分野ごとに、分野別運用方針で1年から2年までの範囲内で設定されます。1年を超える期間が定められた分野でも、育成就労実施者は自主的に1年と設定できます。

転籍制限期間が1年を超える場合は、外国人の待遇向上策が求められるため、その旨も併せて明示してください。具体的な留意点は、労働条件等の明示や個人情報の取扱いに関する指針(別紙3)に定められています。

育成就労法の施行前は、技能実習の監理団体が準備行為として雇用関係の成立のあっせんを行え、技能実習法の該当規定が準用されます。育成就労に係るあっせんの管理簿(参考様式第4-9号)の作成と備置きが必要です。すでに取扱職種の範囲等が届け出られている監理団体は、同じ範囲等が届け出られているものとみなされます。

よくある質問

監理支援機関は、他の監理支援機関の受入れ企業を紹介できますか?

運用要領は、育成就労職業紹介の求人者を自らの監理支援を受ける監理型育成就労実施者などに、求職者を自らの監理支援に係る監理型育成就労外国人などに限っています。

求人の申込みを断られたとき、理由を聞けますか?

規則は、監理支援機関が求人の申込みを受理しないときは、求人者に理由を説明しなければならないとしています。

転籍制限期間は労働条件として明示されますか?

運用要領は、労働条件等の明示にあたって、設定された転籍制限期間も明示する必要があるとしています。1年を超える場合は、待遇向上策を図る旨も併せて明示します。

明示の記録はいつまで保存しますか?

規則は、育成就労職業紹介が終了する日までとしています。その日以降に労働契約を結ぶ場合は、契約を結ぶ日までです。

参照した公的一次資料

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