この記事の対象:育成就労外国人の本人意向転籍を検討する受入れ機関・監理支援機関、転籍を希望する外国人本人

育成就労制度で本人意向による転籍に必要な技能水準・日本語能力水準(A2.1相当以上等)を、育成就労開始時から特定技能2号までの5段階の推移とあわせて公的一次資料から整理します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

本人意向転籍の要件のうち技能・日本語能力が占める位置

本人意向転籍には複数の要件があり、技能・日本語能力の水準はその一つです。

出入国在留管理庁のQ&Aは、本人意向による転籍のための要件として、転籍を希望する育成就労外国人が分野ごとに分野別運用方針で定める一定水準の技能及び日本語の能力を修得していることを挙げています。これは転籍制限期間の経過、民間の職業紹介事業者を介さないこと、転籍先が優良な育成就労実施者であることなどと並ぶ、複数の要件のうちの一つです。

「育成就労制度運用要領のポイント」も、育成就労の目標として分野別運用方針に定められた技能試験・日本語能力試験のいずれにも合格する必要があるとし、日本語能力については本邦での生活・従事業務に必要な水準を試験で証明する方法として、原則「日本語教育の参照枠」のA2相当の水準を挙げています。

出典:出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(確認日:2026年8月22日出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領のポイント」(確認日:2026年9月7日

就労開始時から特定技能2号までの5段階

水準は在留期間の進行にあわせ、A1相当からB1相当まで段階的に上がります。

出入国在留管理庁・厚生労働省が公表する「分野別運用方針の主要な記載事項」は、一般的な技能水準・日本語能力水準を、育成就労の就労開始時、育成就労1年経過時、本人意向による転籍時、育成就労終了時・特定技能1号、特定技能2号の5段階で示しています。

技能水準は、就労開始時が要件なし、1年経過時と本人意向転籍時が育成就労評価試験(初級)、育成就労終了時・特定技能1号が特定技能1号評価試験又は育成就労評価試験(専門級)、特定技能2号が特定技能2号評価試験です。日本語能力水準は、就労開始時がA1相当以上又はA1相当の講習受講、1年経過時がA1相当以上、本人意向転籍時がA2.1相当以上、育成就労終了時・特定技能1号がA2.2相当以上、特定技能2号がB1相当以上です。

育成就労の技能水準・日本語能力水準の段階
段階技能水準日本語能力水準
育成就労の就労開始時A1相当以上又はA1に相当する講習の受講
育成就労1年経過時育成就労評価試験(初級)A1相当以上
本人意向による転籍時育成就労評価試験(初級)A2.1相当以上
育成就労終了時・特定技能1号特定技能1号評価試験又は育成就労評価試験(専門級)A2.2相当以上
特定技能2号特定技能2号評価試験B1相当以上

出典:厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項②」(確認日:2026年8月22日

本人意向転籍時に必要なA2.1相当以上とは

転籍時点で求められるのはA1相当より高く、育成就労終了時のA2.2相当より低い、中間の水準です。

上表のとおり、本人意向転籍時に求められる日本語能力水準はA2.1相当以上で、技能水準は育成就労1年経過時と同じ育成就労評価試験(初級)です。育成就労終了時・特定技能1号移行時に求められるA2.2相当以上より一段階低く設定されています。

出典の資料には、A2.1・A2.2という区分そのものの試験名や採点方法の説明は記載されていません。日本語能力の証明方法や具体的な受験先は、出入国在留管理庁・外国人育成就労機構の最新の公式案内で確認してください。

出典:厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項②」(確認日:2026年8月22日

分野によって水準が異なる可能性

資料は「分野によっては、より高い日本語能力水準を求める場合もある」と注記しています。

「分野別運用方針の主要な記載事項」の表には、「分野によっては、より高い日本語能力水準を求める場合もある」との注記があります。具体的にどの分野がどの水準を上乗せしているかは、この資料からは確認できません。

資料が示す実例は、育成就労の対象外である自動車運送業分野(特定技能のみ)です。特定技能1号のバス・タクシー運転者の業務区分に求められる日本語能力水準は原則B1相当ですが、日本語サポーターの同乗などイレギュラー事象に適切に対処できる条件を満たす場合はA2.2相当に引き下げられるとされています。育成就労の本人意向転籍で分野別の上乗せがあるかどうかは、対象分野の分野別運用方針で個別に確認してください。

出典:厚生労働省「分野別運用方針の主要な記載事項②」(確認日:2026年8月22日

よくある質問

本人意向転籍にはどの試験の合格が必要ですか?

技能は育成就労評価試験(初級)、日本語能力はA2.1相当以上です。

転籍時の水準は分野で違いますか?

一般的な基準はA2.1相当以上ですが、公的資料は「分野によっては、より高い水準を求める場合もある」と注記するのみで、具体的な分野・水準はこの資料からは分かりません。対象分野の分野別運用方針で確認してください。

育成就労終了時に必要な水準と何が違いますか?

育成就労終了時・特定技能1号移行時はA2.2相当以上、特定技能2号はB1相当以上と、転籍時のA2.1相当以上より高い水準が必要です。

日本語能力はどの試験で証明しますか?

出典の資料に具体的な試験名の指定は記載されていません。分野別運用方針・出入国在留管理庁の最新案内で確認してください。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

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続けて確認する場合は、育成就労制度の全体像を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。

続けて確認する場合は、監理支援機関の外部監査人の要件を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。

続けて確認する場合は、介護分野の上乗せ基準を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。

続けて確認する場合は、工業製品製造業分野の上乗せ基準を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。

個別の申請可否や審査結果を保証するものではありません。申請時点の最新資料と関係機関の案内を優先してください。