この記事の対象:外食業分野で育成就労外国人の受入れを検討する飲食店・外食事業者・監理支援機関
育成就労の外食業分野に固有の基準を定めた農林水産省告示第574号の6項目(営業所の制限、接待の禁止、分野別協議会への措置・協力、調査への協力)と、運用要領別冊が定める直接雇用・分野別協議会への加入を、告示の本文から整理します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。
告示の位置づけと適用日:令和9年4月1日から
外食業分野の基準は、農林水産省告示第574号(令和8年4月15日)に定められています。令和9年4月1日から適用されます。
告示は、育成就労の適正な実施と育成就労外国人の保護に関する法律の施行規則の規定にもとづき、外食業分野に特有の事情に鑑みて定められた基準です。農林水産省の外食業分野のページで、運用要領別冊(令和8年7月10日)とあわせて公表されています。
告示の附則は、適用日を令和9年4月1日としています。告示の本文3ページを確認した範囲では、旧技能実習告示を廃止する条項は見当たりませんでした。確認できないことと、廃止されないことは別なので、断定はしません。
出典:農林水産省告示第五百七十四号「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき外食業分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(令和8年4月15日)(確認日:2026年10月9日)、外国人技能実習機構「分野別運用方針・告示・運用要領等」(確認日:2026年9月4日)
告示が定める6項目:営業所の制限と接待の禁止
告示の基準は、申請者が次の6項目のすべてに当たることです。日本語能力や人数に関する項目はありません。
第1号から第3号は、働く場所と業務の内容に関する基準です。風俗営業の営業所と性風俗関連特殊営業の営業所では、育成就労外国人を業務に従事させないこととしていることが求められます。ただし、旅館・ホテル営業に係る施設に設けられた営業所で、風営法の許可を受けた者が営む風俗営業の営業所は、この制限から除かれます。
接待(風営法第2条第3項に規定する接待)は、育成就労外国人に行わせないこととしていることが求められます。上の除かれる営業所で働かせる場合は、接待を行わせないための必要な措置を講ずることとされています。
第4号から第6号は、分野別協議会などとの関係の基準です。分野別協議会で協議が調った事項に関する措置を講ずること、協議会に必要な協力を行うこと、農林水産大臣またはその委託を受けた者が行う調査・指導・情報収集・意見の聴取などに必要な協力を行うことが求められます。
| 号 | 区分 | 内容 |
|---|---|---|
| 第1号 | 営業所の制限 | 風営法の風俗営業の営業所と、性風俗関連特殊営業の営業所で業務に従事させないこととしていること(旅館・ホテル営業に係る施設内の許可を受けた営業所を除く) |
| 第2号 | 接待の禁止 | 接待を行わせないこととしていること |
| 第3号 | 除外される営業所での措置 | 旅館等の営業所で働かせる場合は、接待を行わせないための必要な措置を講ずること |
| 第4号 | 協議会の協議事項 | 分野別協議会で協議が調った事項に関する措置を講ずること |
| 第5号 | 協議会への協力 | 分野別協議会に必要な協力を行うこと |
| 第6号 | 調査への協力 | 農林水産大臣またはその委託を受けた者が行う調査・指導・情報収集・意見の聴取などに必要な協力を行うこと |
出典:農林水産省告示第五百七十四号「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき外食業分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(令和8年4月15日)(確認日:2026年10月9日)
運用要領別冊の直接雇用と、分野別協議会への加入
雇用形態は直接雇用に限られ、育成就労計画の認定申請の前に、分野別協議会に加入している必要があります。
運用要領別冊(令和8年7月10日)は、外食業を労働者派遣等育成就労産業分野として定めていないため、派遣などの形態で働かせられないとしています。派遣形態が認められる農業・漁業とは、この点が異なります。
同じ別冊は、育成就労計画の認定を申請する前に分野別協議会に加入していることを求めています。接待を行わせたことが協議会に認められた構成員は除名され、公表されます。措置を講じない場合や協力しない場合は、基準に適合しないとされます。協議会の加入手続の詳細は、外食業のガイドで確認してください。
外食業の対象業務や日本語要件は外食業分野のガイドで確認できます。
- 営業所が風俗営業・性風俗関連特殊営業の営業所に当たらないことを確認する
- 旅館・ホテル内の営業所の場合は、接待を行わせないための措置を文書で用意する
- 雇用形態が直接雇用であることを確認する(派遣は不可)
- 育成就労計画の認定申請の前に、分野別協議会への加入を済ませる
- 運用要領別冊の最新版を農林水産省のページで確認する
出典:法務省・厚生労働省・農林水産省「特定の分野に係る育成就労制度運用要領(外食業分野の基準について)」(令和8年7月10日公表)(確認日:2026年10月3日)、農林水産省告示第五百七十四号「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき外食業分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(令和8年4月15日)(確認日:2026年10月9日)
告示に書かれていないこと:日本語の水準と人数の上限
告示の6項目に、日本語能力や受入れ人数に関するものはありません。日本語の水準は運用要領別冊に書かれています。
告示を確認した範囲では、指導員の資格、人数の上限、日本語能力に関する項目は見当たりませんでした。介護の指導員比率や漁業の乗船人数のような、受入れ側の人材・人数の上乗せ基準は、外食業の告示にはありません。
日本語の水準は、運用要領別冊に具体的に書かれています。育成就労の開始までに、国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)のA1相当以上または日本語能力試験のN5以上の合格、または認定日本語教育機関の就労のための課程等での100時間以上の日本語講習の受講のいずれかが必要です。終了までの水準は「日本語教育の参照枠」のA2.2相当以上、本人意向の転籍に必要な水準はA2.1相当以上です。
| 時点 | 水準 |
|---|---|
| 育成就労の開始まで | JFT-BasicのA1相当以上、またはJLPT N5以上の合格、または100時間以上の日本語講習 |
| 開始後1年経過時まで | 開始時と同じ(A1相当以上) |
| 本人意向の転籍 | A2.1相当以上 |
| 育成就労の終了まで | A2.2相当以上 |
出典:法務省・厚生労働省・農林水産省「特定の分野に係る育成就労制度運用要領(外食業分野の基準について)」(令和8年7月10日公表)(確認日:2026年10月3日)、農林水産省告示第五百七十四号「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき外食業分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(令和8年4月15日)(確認日:2026年10月9日)
よくある質問
外食業の育成就労の基準は、何に定められていますか?
農林水産省告示第574号(令和8年4月15日)です。令和9年4月1日から適用されます。運用要領別冊(令和8年7月10日)も公表されています。
告示が定める外食業固有の基準はいくつですか?
6項目です。営業所の制限、接待の禁止、旅館等での措置、分野別協議会の協議事項への措置、協議会への協力、農林水産大臣の調査などへの協力です。日本語能力に関する項目は告示にありません。
外食業では労働者派遣の形態で受け入れられますか?
運用要領別冊は、外食業を労働者派遣等育成就労産業分野として定めていないため、派遣などの形態で働かせられないとしています。直接雇用が前提です。
分野別協議会にはいつまでに加入しますか?
運用要領別冊は、育成就労計画の認定を申請する前に加入していることを求めています。個別の手続は、農林水産省のページと協議会の案内で確認してください。
参照した公的一次資料
- 農林水産省告示第五百七十四号「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づき外食業分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(令和8年4月15日)(確認日:2026年10月9日、次回確認:2027年1月9日)
- 法務省・厚生労働省・農林水産省「特定の分野に係る育成就労制度運用要領(外食業分野の基準について)」(令和8年7月10日公表)(確認日:2026年10月3日、次回確認:2027年1月3日)
- 外国人技能実習機構「分野別運用方針・告示・運用要領等」(確認日:2026年9月4日、次回確認:2026年12月4日)
- 外国人技能実習機構「監理支援機関の許可基準に関し、育成就労産業分野ごとに定める上乗せ基準がある分野(介護・工業製品製造業・自動車整備・物流倉庫・漁業の各分野)」(確認日:2026年9月4日、次回確認:2026年12月4日)
次に確認すること
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