この記事の対象:造船所・舶用機器メーカー等で特定技能外国人を受け入れる企業の採用担当者、造船・舶用工業分野の候補者を送り出す登録支援機関・人材会社

造船・舶用工業を選んだ状態で、受入れ費用の試算ツールを開く

試験は日本海事協会が実施し、6つの区分ごとに行う

造船・舶用工業分野の特定技能1号試験は、国土交通省海事局船舶産業課が実施要領を定め、一般財団法人日本海事協会が実施します。試験言語は日本語で、必要に応じてルビが付きます。

試験は、溶接、塗装、鉄工、仕上げ、機械加工、電気機器組立ての6つの区分ごとに行います。実技試験は区分ごと、学科試験はペーパーテスト方式で区分ごとに実施します。この6区分は試験の区分で、受入れ分野の造船・舶用機械・舶用電気電子機器の3区分とは別に定められています。

試験は、受験者または所属団体などの申請により、国内外で随時実施されます。原則として、申請者が用意した試験会場に試験監督者を派遣し、申請者の機械設備を使う出張試験方式です。実技と学科は、原則として同じ会場で同じ日に行います。

学科は30問・60分の○×式、実技は区分ごとに作業を行う

学科試験は、安全衛生と各区分の作業全般に必要な知識を確認します。試験時間は60分、問題数は30問で、正しいか誤りかを選ぶ真偽法(○×式)です。

実技試験は、区分ごとに決められた作業を実際に行います。実施要領の別紙には、区分ごとの作業の条件と合否の基準が定められています。

溶接の実技は、協会が定める試験母材を使い、手溶接、半自動溶接、ティグ溶接のいずれかで、板材の突合せ溶接を下向きの姿勢で行います。母材は普通鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金のいずれかで、厚さは9mm以上、継手は片面溶接の裏当てありです。

造船・舶用工業分野 特定技能1号試験の実技の作業と合否の基準(試験実施要領 別紙1・別紙2)
区分実技の作業合否の基準(抜粋)
溶接板材の突合せ溶接外観に有害な割れ・ブローホール・アンダーカット等がなく、曲げ試験または放射線透過試験でも有害な欠陥がない
塗装素地調整、マスキング、塗装塗装にむらがなく、膜厚が指示以上で、マスキング箇所に塗料の付着がない
鉄工けがき、ガス切断、曲げ、仮付け溶接を含む組立て指示した寸法・誤差範囲内に組み立てられ、仮付け溶接に剥離がない
仕上げ所定の精度に仕上げ加工し、組合せ作業を行う指示された表面粗さとすき間に仕上げられている
機械加工工作機械で切削加工し、所定の寸法・精度に仕上げる指示どおりの寸法及び精度である
電気機器組立て器具の取付け、電線の圧着接続、配線を含む組立て指示どおりに器具が取り付けられ配線され、制御回路があれば指示どおり動作する

合格は学科の正答率60%以上と、実技の合格の両方

技能試験の合格は、学科試験と実技試験の両方に合格したときです。学科試験は正答率が60%以上で合格、実技試験は区分ごとの合否基準を満たす必要があります。

試験の水準は、実務経験2年程度の人が事前の準備をせずに受けた場合に、7割程度が合格できる水準とされています。即戦力として従事できる一定の専門性と技能があるかを確かめる試験です。

溶接の区分には、実技試験の免除があります。協会が交付した溶接士技量資格の技量証明書で、溶接方法、製品の種類、継手の種類、母材の種類、母材の厚さ(4.5mm以上)、溶接姿勢、継手の詳細の条件をすべて満たし、申請時点で有効なものを示せば、実技試験は免除されます。

試験に合格する道のほかに、運用要領は、対象の職種・作業の第2号技能実習を良好に修了した人の試験を免除するとしています。対象の職種・作業は運用要領の別表で、業務区分ごとに決まっています。免除を受けるには、技能実習2号の修了を証する書類として、修了時の技能検定3級またはこれに相当する技能実習評価試験の実技試験の合格証明書の提出が必要です。

この分野の区分や協議会加入は、造船・舶用工業分野の特定技能のガイドで確認できます。

受験資格は17歳以上、受験料は協会が公表する

受験できるのは、試験日に満17歳以上の人です。国内で受ける場合は在留資格があることも条件で、退去強制令書の円滑な執行に協力しない国の旅券を持つ人は受験できません。

受験の申請は、協会が別に定める方法で申請者が行います。受験料は、協会が国土交通省と協議して実費を勘案して定め、公表します。

受験料のほかに、試験の実施に必要な追加の経費が実費で求められることがあります。納めた受験料は、申請が受理されなかった場合や協会側の事情、自然災害等で試験ができない場合などを除き、返されません。

試験後は、協会が実技試験と学科試験の結果を記載した結果証明書を発行し、申請者に送ります。試験中に不正が確認されると、試験が中止され、受験者は退場になります。合格しても、在留資格や査証が得られるとは限りません。

  • 候補者が試験日に17歳以上か、国内で受けるなら在留資格があるか確かめた
  • 候補者の業務が6つの区分のどれに当たるかを確かめ、同じ区分で受験する
  • 学科の正答率60%以上と、実技の合格の両方が必要な点を本人に伝えた
  • 受験料・日程・会場の申請方法を日本海事協会で確かめた

よくある質問

造船・舶用工業分野の学科試験は何問ですか?

30問で、試験時間は60分です。正しいか誤りかを選ぶ真偽法(○×式)で、正答率60%以上が合格です。

試験はどこが実施しますか?

一般財団法人日本海事協会が実施します。実施要領は国土交通省海事局船舶産業課が定めています。

試験はどのくらいの難しさですか?

実施要領は、実務経験2年程度の人が事前の準備をせずに受けた場合に、7割程度が合格できる水準としています。

溶接の実技試験が免除されることはありますか?

あります。協会が交付した溶接士技量資格の技量証明書で、実施要領が定める条件をすべて満たし、申請時点で有効なものを示した場合は、実技試験が免除されます。

試験はどこで受けますか?

原則として、申請者が用意した試験会場に試験監督者が出向く出張試験方式で、国内外で随時実施されます。会場や日程は、協会へ申請して調整します。

参照した公的一次資料

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