この記事の対象:工業製品製造業・漁業・航空・飲食料品製造業・建設の分野で、特定技能や育成就労の受入れを検討している企業の担当者

改正案の全体:業務区分の追加と、介護・航空の見込数の変更

入管庁の会議資料1-1の改正案は、工業製品製造業と漁業に業務区分を足し、介護と航空の受入れ見込数を変えるものです。ほかの分野の見込数は変わりません。

2026年10月19日の第15回有識者会議の議事(1)は、特定技能制度及び育成就労制度の分野別運用方針の改正(案)でした。資料1-1は、その概要を分野ごとに一覧にしています。

決まった内容ではなく、案として示された資料です。議事要旨と議事録は、入管庁のページで「追って掲載予定」と案内されています。

案の一覧では、工業製品製造業の業務区分が17から19に、漁業の業務区分が2から3に増えます。受入れ見込数が変わるのは、介護(特定技能1号+20,000人・育成就労-20,000人)と、航空(特定技能1号-300人・育成就労+300人)です。航空は、育成就労産業分野として設定する案が併せて示されています。

介護分野の人数の変更は、介護分野の配分変更案のガイドで確認できます。

改正案の変更の一覧(入管庁の会議資料1-1の概要)
分野検討事項案の内容
工業製品製造業業務区分の追加板ガラス加工、ガラス溶融成形(17→19区分)
漁業業務区分の追加水産物産地卸売市場業(2→3区分)
工業製品製造業・建設業務・主たる技能の追加機械金属加工、縫製、金属表面処理、建築などへの追加(次の節)
飲食料品製造業主たる技能・産業分類・共管省庁豆腐製造、塩製造業(食塩製造業に限る)、財務省の共管
外食業・飲食料品製造業業務の付け替え医療・福祉施設給食を令和9年度の新規申請分から付け替える
介護受入れ見込数の配分変更特定技能1号+20,000人・育成就労-20,000人
航空育成就労産業分野の設定空港グランドハンドリングの業務区分を設定。1号-300人・育成就労+300人

追加される業務区分:板ガラス加工など3つ

新しい業務区分の追加が案に載っているのは、工業製品製造業の板ガラス加工とガラス溶融成形、漁業の水産物産地卸売市場業の3つです。

資料1-1の表は、受入れ見込数の欄を「変更なし」としています。工業製品製造業の分野全体の見込数(特定技能1号199,500人・育成就労119,700人・合計319,200人)と、漁業の分野全体の見込数(14,800人・2,600人・合計17,400人)は、そのままです。

資料には、業務区分と産業分類ごとの有効求人倍率(令和7年度)も載っています。板ガラス加工が4.34、ガラス溶融成形が4.90、漁業の水産物産地卸売市場業が1.91です。資料は、追加する単位の人手不足の状況を、可能な限り求人倍率などで確かめるとしています。

追加される業務区分(案)と有効求人倍率(令和7年度)
分野追加する業務区分業務区分数有効求人倍率
工業製品製造業板ガラス加工17→194.34
工業製品製造業ガラス溶融成形17→194.90
漁業水産物産地卸売市場業2→31.91

業務・主たる技能の追加:機械金属加工・縫製・建築などの案

既存の業務区分の中でも、従事できる業務や、育成就労で育成する主たる技能を足す案が、工業製品製造業・建設・飲食料品製造業に載っています。

資料1-1の用語の整理では、業務区分は外国人が従事できる業務の範囲、主たる技能は育成就労制度で計画的に育成する技能の単位です。主たる技能は、業務区分の範囲内で定められます。

案では、機械金属加工に「航空機部品組立て」、機械金属加工と電気電子機器組立てに「真空成形」の業務を追加し、主たる技能としても追加します。建設では、土木と建築の関連業務に、豪雪地域等における除雪作業を追加する案です。

それぞれの追加が、自社の業務区分で働く外国人にどう関わるかは、改正が決まった後の分野別運用方針と上乗せ告示で確認します。

業務・主たる技能・関連業務の追加(案。入管庁の会議資料1-1の概要)
分野業務区分追加する内容
工業製品製造業機械金属加工業務「航空機部品組立て」。主たる技能にも追加
工業製品製造業機械金属加工・電気電子機器組立て業務「真空成形」。主たる技能にも追加
工業製品製造業紙器・段ボール箱製造「貼合工程(上流工程)」「貼合工程(下流工程)」の業務と主たる技能
工業製品製造業縫製「手袋製造」の業務と主たる技能
工業製品製造業機械金属加工・電気電子機器組立て主たる技能に、フィルム加工(ドライラミネート・押出ラミネート・スリット・製袋・フラットヤーン)
工業製品製造業金属表面処理主たる技能に「バフ研磨」
工業製品製造業陶磁器製品製造主たる技能に「タイル製造」「衛生陶器製造」「衛生陶器成形」
建設建築主たる技能に「エクステリア施工」「ブロック建築」
建設土木・建築関連業務に、豪雪地域等における除雪作業
飲食料品製造業飲食料品製造業主たる技能に「豆腐製造」

産業分類・共管省庁・航空:塩製造業の追加と育成就労産業分野の設定

飲食料品製造業の産業分類に塩製造業(食塩製造業に限る)を追加し、財務省を共管省庁に加える案と、航空分野を育成就労産業分野に設定する案も載っています。

産業分類は、外国人が働く事業所を日本標準産業分類で限る上乗せ基準の1つです。資料は、飲食料品製造業の業務区分の産業分類に塩製造業(食塩製造業に限る)を追加し、それに伴って、農林水産省が所管する飲食料品製造業分野の共管省庁に財務省を加えるとしています。外食業の医療・福祉施設給食の付け替えの案も、この資料に含まれています。

航空分野は、特定技能1号の受入れ見込数を300人減らして4,600人とし、育成就労に300人を配分する案です。資料は、航空分野を育成就労産業分野として設定し、空港グランドハンドリングの業務区分を設定するとしています。航空分野の合計は4,900人のまま変わりません。

医療・福祉施設給食の付け替え案は、医療・福祉施設給食の受入れ案のガイドで確認できます。

  • 自社の業務区分・主たる技能・産業分類が、案で追加・変更される項目に当たるか
  • 案が決定されたかを、入管庁のページで確かめる
  • 決定後の分野別運用方針と上乗せ告示で、追加された内容と開始時期を確認する

よくある質問

板ガラス加工やガラス溶融成形の外国人材は、もう受け入れられますか?

まだ決まっていません。2026年10月19日の有識者会議に、工業製品製造業の業務区分に板ガラス加工とガラス溶融成形を追加する案が資料として示された段階です。決定の有無は入管庁のページで確認してください。

改正案で、受入れ見込数が変わる分野はどこですか?

資料1-1の案で見込数が変わるのは、介護(特定技能1号+20,000人・育成就労-20,000人)と、航空(特定技能1号-300人・育成就労+300人)です。工業製品製造業・漁業は、業務区分を追加しても見込数は変更なしとされています。

航空分野は育成就労の対象になるのですか?

資料は、航空分野を育成就労産業分野として設定し、空港グランドハンドリングの業務区分を設定する案を示しています。決まった内容ではなく、案の段階です。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

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