この記事の対象:病院・福祉施設・学校の給食を受託する事業者や、給食調理の外国人材の受入れを検討している外食業・飲食料品製造業の担当者
案の内容:2027年度の新規申請分から受け入れる
入管庁の会議資料の案は、外食業分野の対象だった医療・福祉施設給食業等の新規申請分を、令和9年度(2027年度)から緊急的措置として飲食料品製造業分野で受け入れるものです。
2026年10月19日の第15回有識者会議の議事には、外食業分野における医療・福祉施設給食業等の飲食料品製造業分野での受入れ(案)が載っています。決まった内容ではなく、案として会議に示された資料です。議事要旨と議事録は、「追って掲載予定」と案内されています。
案の対象は、食材の下処理、非加熱・加熱調理などの一連の製造を行い、医療・福祉施設給食等を製造する業務です。資料は、これを今期の緊急的措置と位置づけています。
現在の外食業の受入れ状況は、外食業の特定技能のガイドで確認できます。
| 措置 | 現在の扱い | 案の内容 |
|---|---|---|
| 分野別運用方針 | 育成就労の外食業分野で、医療・福祉施設給食製造が業務区分の主たる技能に設定されている | 飲食料品製造業の業務区分に付け替える |
| 上乗せ告示 | 飲食料品製造業分野の上乗せ告示が定める事業所 | 受入れ対象の事業所に、施設給食業を営む場合を追加する |
| 開始の時期 | — | 令和9年度(2027年度)から、新たに受け入れる外国人(新規申請分) |
対象事業所の範囲:日本標準産業分類の4分類と施設給食業
上乗せ告示に追加する対象は、学校教育・その他の教育学習支援業・医療業・社会保険社会福祉介護事業の事業所が、施設給食業を営む場合です。
資料は、日本標準産業分類の中分類81(学校教育)、82(その他の教育・学習支援業)、83(医療業)、85(社会保険・社会福祉・介護事業)の事業所で、小分類773の施設給食業を営む場合を追加するとしています。
資料によると、接客のないセントラルキッチンのような事業所は、これまでも飲食料品製造業分野で受け入れる運用をしてきました。今回は、業務内容を精査した結果、接客の比率が低い事業所も多いことを理由の1つに挙げています。
- 自社が給食を行う事業所の産業分類(中分類81・82・83・85と小分類773施設給食業)に当たるか
- 給食の業務が、下処理・調理などの製造に当たるか(案の対象の条件は産業分類で、接客の有無は条件として書かれていない)
- 現在、外食業分野で受け入れているか、新たに受け入れる予定か
案の理由:外食業の受入停止と給食調理員の求人倍率7.37倍
資料は、外食業分野が2026年4月に受入れ停止措置を行ったことと、給食調理員の人手不足を、案の理由に挙げています。
資料によると、外食業分野は、受入れ見込数を超えることが見込まれたため、2026年4月に受入れ停止措置が行われました。医療・福祉施設給食等の現場では、早朝や遅番の勤務、衛生管理の厳しさ、地方勤務などから人手が集まりにくい実態があるとしています。
資料が引く厚生労働省の職業安定業務統計(令和8年5月)の有効求人倍率は、給食等調理員(学校給食を除く)が7.37倍、学校給食調理員が2.36倍で、職業計の0.99倍を上回っています。このままでは患者や利用者の状態に応じた給食の提供が困難になるおそれがあると、資料は述べています。
別の資料2-1は、外食業分野の2025年の特定技能1号の人数を、算定時の想定2.8万人に対し実績4.4万人としています。停止措置に対する指摘への回答として、受入れ見込数の検証結果を示した資料です。
| 職種 | 有効求人倍率 |
|---|---|
| 給食等調理員(学校給食を除く) | 7.37倍 |
| 学校給食調理員 | 2.36倍 |
| 職業計 | 0.99倍 |
確認のしかた:案が決まるまでは現在の外食業の扱いのまま
案が決定されるまでは、外食業分野の現在の扱いが続くため、受入れの計画は入管庁の最新の案内で確かめます。
この案は、会議に示された段階の資料です。分野別運用方針と上乗せ告示の改正が決まったかどうかは、入管庁のページで確認します。決まる前に、2027年度の取扱いを前提にした費用や日程を固めることは避けます。
外食業分野の申請区分ごとの審査状況は、入管庁のページで更新されます。申請の区分ごとの扱いは、外食業の特定技能のガイドにまとめています。
受入れ費用の目安は、費用内訳のガイドと試算ツールで確認してください。実際の金額は、関係機関の確認と見積もりが優先です。
飲食料品製造業分野の現在の要件は、飲食料品製造業の特定技能のガイドで確認できます。
よくある質問
医療・福祉施設給食の外国人材は、飲食料品製造業で受け入れられるようになりましたか?
まだ決まっていません。2026年10月19日の有識者会議に、令和9年度から新規申請分を飲食料品製造業分野で受け入れる案が資料として示された段階です。決定の有無は入管庁のページで確認してください。
案の対象になる事業所はどこですか?
資料の案は、学校教育・その他の教育学習支援業・医療業・社会保険社会福祉介護事業の事業所が、日本標準産業分類の施設給食業を営む場合を、飲食料品製造業分野の対象に追加するものです。
案はいつから始まる予定ですか?
資料は、令和9年度(2027年度)から、新たに受け入れる外国人について飲食料品製造業分野で育成・従事させるとしています。決定前の案のため、時期が変わる可能性があります。
参照した公的一次資料
- 出入国在留管理庁「第15回特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議」(2026年10月19日開催)(確認日:2026年10月29日、次回確認:2026年12月1日)
- 出入国在留管理庁 有識者会議(第15回)資料2-2「外食業分野における医療・福祉施設給食業等の飲食料品製造業分野での受入れ(案)について」(確認日:2026年10月29日、次回確認:2026年12月1日)
- 出入国在留管理庁 有識者会議(第15回)資料2-1「外食業分野の受入停止措置に対する御指摘に係る回答」(確認日:2026年10月29日、次回確認:2026年12月1日)
- 出入国在留管理庁「特定技能1号(外食業分野)の在留諸申請の審査状況」(2026年9月10日掲載)(確認日:2026年10月11日、次回確認:2026年11月2日)