この記事の対象:鉄道分野・航空分野で特定技能外国人の受入れを検討する企業の担当者、育成計画づくりを支える登録支援機関の担当者
第6の位置づけ:別冊の最後に置かれた、キャリア形成の指針
鉄道分野と航空分野の運用要領別冊は、どちらも最後の第6を「育成・キャリア形成プログラム」としています。
運用要領別冊の目次は、鉄道分野が第1から第6まで、航空分野も第1から第6までの構成です。第1から第5は、業務、技能水準、雇用契約、支援計画、上陸許可の基準で、第6だけが分野別運用方針に基づくキャリア形成の項目です。鉄道分野の第6は別冊の17頁、航空分野の第6は21頁にあります。
第6には分野別運用方針の抜粋が置かれ、国土交通省が関係業界等と協働して、「育成・キャリア形成プログラム」(以下「育成プログラム」)を策定するとされています。別冊の説明は、育成プログラムを、受け入れる外国人への計画的かつ的確な育成・評価等を行うための指針と位置づけています。
出入国在留管理庁の新旧対照表では、鉄道分野の第6が令和8年8月28日の一部改正で「新設」として示されています。航空分野も、令和8年7月17日の一部改正の新旧対照表で、目次に第6が加わっています。以前の版を見て受入れを準備していた場合は、現行の別冊で第6の有無を確かめてください。
鉄道分野:特定技能と育成就労をつなぐ育成プログラム
鉄道分野の育成プログラムは、育成就労と特定技能1号の両方を対象にします。
鉄道分野の分野別運用方針は、育成就労及び特定技能1号に係る育成プログラムを国土交通省が策定するとしています。基本は、特定技能制度と育成就労制度を通貫したものとすることです。
目的は、特定技能外国人又は育成就労外国人が、自身のキャリアを俯瞰し、技能等の向上・育成を予見できるようにすることと、関係業界、特定技能所属機関、育成就労実施者等が計画的かつ的確に育成・評価等を行うための指針とすることです。別冊の説明文は、特定技能外国人と関係業界、特定技能所属機関等を挙げています。
航空分野:特定技能1号・2号の4つの基本事項
航空分野の育成プログラムは、特定技能1号と2号に係る講習受講・資格取得等を内容とし、4つの事項を基本にします。
航空分野の分野別運用方針は、特定技能1号及び特定技能2号に係る講習受講・資格取得等を内容とする育成プログラムを、国土交通省が関係業界等と協働して策定するとしています。基本とする事項は、講習受講・資格取得、日本語能力、マネジメント経験、その他(フォローアップや意欲向上策等)の4つです。
別冊の説明は、航空分野の育成プログラムは特定技能制度を通貫したものとすることを基本とし、外国人が自身のキャリアを俯瞰して技能等の向上・育成を予見できるようにするものと書いています。育成就労は、この説明には出てきません。
- 講習受講・資格取得
- 日本語能力
- マネジメント経験
- その他(フォローアップや意欲向上策等)
2分野の比較と、育成プログラムの見方
プログラムの中身は別冊ではなく、国土交通省のホームページに掲載されるとされています。
両分野の別冊は、育成プログラムは国土交通省のホームページに掲載されるので、適切に参照し活用してくださいと書いています。個々のプログラムの記載内容は別冊には含まれないため、受入れの計画に使うときは、国土交通省の掲載ページで最新の版を確かめます。
別冊の記載は、育成プログラムを指針として位置づけるものです。この記載だけで、在留申請の確認書類や許可の要件になるかどうかは判断できません。申請上の扱いは、管轄の出入国在留管理局や国土交通省に確認してください。
| 項目 | 鉄道分野 | 航空分野 |
|---|---|---|
| 対象の制度 | 育成就労と特定技能1号 | 特定技能1号と2号 |
| 通貫の範囲 | 特定技能制度と育成就労制度 | 特定技能制度 |
| 基本とする事項 | 分野別運用方針は、キャリアの俯瞰と育成の予見を挙げる | 講習受講・資格取得、日本語能力、マネジメント経験、その他の4つ |
| 策定する者 | 国土交通省(関係業界等と協働) | 国土交通省(関係業界等と協働) |
| 掲載先 | 国土交通省のホームページ | 国土交通省のホームページ |
よくある質問
育成・キャリア形成プログラムは誰が作りますか?
運用要領別冊の第6は、国土交通省が関係業界等と協働して策定するとしています。鉄道分野と航空分野のどちらも同じです。
鉄道分野と航空分野で、対象の制度は違いますか?
鉄道分野は育成就労と特定技能1号の両方に係る育成プログラムで、特定技能制度と育成就労制度を通貫したものとすることを基本としています。航空分野は特定技能1号と2号に係るもので、特定技能制度を通貫したものとすることを基本としています。
プログラムの内容はどこで見られますか?
両分野の別冊は、国土交通省のホームページに掲載されると書いています。別冊自体には個々のプログラムの内容は載っていません。
航空分野の育成プログラムが基本とする事項は何ですか?
講習受講・資格取得、日本語能力、マネジメント経験、その他(フォローアップや意欲向上策等)の4つです。
参照した公的一次資料
- 法務省・国土交通省編「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-鉄道分野の基準について-」(確認日:2026年9月5日、次回確認:2026年12月5日)
- 法務省・国土交通省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-航空分野の基準について-」(運用要領別冊)(確認日:2026年8月26日、次回確認:2026年11月26日)
- 「鉄道分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(閣議決定、別紙11)(確認日:2026年9月5日、次回確認:2026年12月5日)
- 「航空分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」(閣議決定、別紙8)(確認日:2026年8月26日、次回確認:2026年11月26日)
- 出入国在留管理庁「運用要領-鉄道分野の基準について-」の一部改正について(令和8年8月28日・新旧対照表)(確認日:2026年10月22日、次回確認:2027年1月22日)
- 出入国在留管理庁「運用要領-航空分野の基準について-」の一部改正について(令和8年7月17日・新旧対照表)(確認日:2026年10月22日、次回確認:2027年1月22日)