この記事の対象:特定技能外国人を雇う企業の人事・労務担当者

策定・届出が義務なのは常時雇用100人超:100人以下は努力義務

次世代育成支援対策推進法の第12条は、常時雇用する労働者が100人を超える事業主に、一般事業主行動計画の策定と届出を義務づけています。100人以下の事業主は努力義務で、変更したときも同じです。

届出先は、事業主の住所を管轄する都道府県労働局長です(施行規則第1条)。厚生労働省の案内は、策定の日からおおむね3か月以内に、郵送・持参・電子申請のいずれかで届け出るとしています。行動計画そのものの添付は不要とされています。

常時雇用する労働者の数の数え方は、この記事では扱いません。パートタイムや有期雇用の従業員を含めるかどうかなど、個別の判断は都道府県労働局に確認してください。

計画に定めるのは3つ:計画期間・目標・対策の内容と実施時期

第12条第2項は、行動計画に、計画期間、次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標、実施しようとする対策の内容とその実施時期を定めるよう求めています。

策定や変更のときは、育児休業等の取得の状況と労働時間の状況を把握し、改善すべき事情を分析したうえで、その結果を勘案して定めます(第12条第3項)。施行規則第1条の2は、直近の事業年度について、男性労働者の育児休業等の取得率と、フルタイム労働者1人あたりの各月の時間外・休日労働の合計時間数などの把握を求めています。

100人以下の事業主にも、同じ把握と分析を定めるよう努める規定が準用されています(第12条第6項)。

2025年4月から数値目標が必要:育児休業の取得状況と労働時間

目標は、育児休業等の取得の状況と労働時間の状況に係る数値を用いて、定量的に定めなければなりません(第12条第3項後段)。令和6年の法改正で、令和7年(2025年)4月1日に施行されました。

厚生労働省のリーフレットは、常時雇用する労働者が101人以上の企業について、令和7年4月1日以降に策定または変更する行動計画から義務の対象になると説明しています。100人以下は努力義務です。

同じ改正で、法の有効期限は令和17年(2035年)3月31日までに延びています(法附則第2条第1項、リーフレットにも同旨)。

策定したら公表と周知:両方とも義務

策定または変更した行動計画は、公表しなければなりません(第12条第4項)。あわせて、労働者に周知させる措置を講じなければなりません(第12条の2第1項)。100人以下は、どちらも努めなければならないとされています。

公表の方法は、インターネットの利用その他の適切な方法とされています(施行規則第1条の4)。厚生労働省の案内は、両立支援のひろばへの掲載、自社のホームページ、広報誌・新聞への掲載などを例に挙げ、インターネットを使えない企業は事務所への備え付けでも差し支えないとしています。

周知の方法は、事業所の見やすい場所への掲示や備え付け、書面の交付、電子メールの送信などです(施行規則第2条の3)。

届出または公表をしない場合、厚生労働大臣は相当の期間を定めて、すべきことを勧告できます(第12条第7項)。周知の措置を講じない場合にも、同じ勧告が準用されています(第12条の2第3項)。今回確認した条文の範囲では、行動計画の未届け・未公表そのものに罰則や過料を定める規定は見当たりませんでした。

行動計画の義務の整理(常時雇用する労働者の数別)
項目100人超100人以下
策定・届出義務努力義務
数値目標(2025年4月以降の策定・変更分)義務努力義務
公表義務努力義務
労働者への周知義務努力義務
  • 常時雇用する労働者の数から、義務か努力義務かを確かめている
  • 直近の事業年度の男性の育児休業等の取得率と時間外・休日労働の時間数を把握している
  • 目標を数値で定めている(2025年4月以降に策定・変更する計画)
  • 策定の日からおおむね3か月以内に、都道府県労働局へ届け出ている
  • インターネット等で公表し、掲示やメールで労働者に周知している

くるみん認定は届出をした事業主が申請できる:計画の達成が前提

くるみんの認定は、法第13条に基づき、届出をした事業主の申請により、適切な行動計画を策定して実施し、目標を達成したことなどの基準に適合する場合に行われます。申請先は所轄の都道府県労働局長です。

認定基準は施行規則第4条に定められており、計画期間が2年以上5年以下であることが基準の一つです。男性の育児休業等の取得率などの数値基準は、リーフレットや厚生労働省のくるみん案内ページで最新の内容を確認してください。基準は改正されることがあるため、この記事では数値を載せません。

プラチナくるみん(特例認定)は法第15条の2に基づき、くるみんの認定を受けた事業主が対象です。特例認定を受けると、第12条の届出義務は適用されず、代わりに年1回、実施状況を公表します(第15条の3)。

認定を受けていないのに、くるみん等のマークやこれと紛らわしい表示を広告等に付すと、30万円以下の罰金の対象になります(第26条第1号)。

よくある質問

従業員が100人ちょうどの会社は、行動計画を作る義務がありますか?

第12条第1項の義務は常時雇用する労働者が100人を超える事業主が対象で、100人以下は努力義務です(第12条第5項)。人数の数え方は、都道府県労働局に確認してください。

行動計画は誰に届け出ますか?

事業主の住所を管轄する都道府県労働局長です(施行規則第1条)。厚生労働省の案内は、策定の日からおおむね3か月以内に、郵送・持参・電子申請で届け出るとしています。

数値目標は、いつから必要ですか?

令和7年(2025年)4月1日以降に策定または変更する行動計画から、育児休業等の取得の状況と労働時間の状況に係る数値で目標を定めます。

行動計画を公表しないと、どうなりますか?

常時雇用する労働者が100人を超える事業主について、厚生労働大臣は、相当の期間を定めて届出や公表をすべきことを勧告できます(第12条第7項)。今回確認した条文の範囲では、これ自体に罰則を定める規定は見当たりませんでした。

参照した公的一次資料

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次に確認すること

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