この記事の対象:特定技能外国人から介護休業の相談を受けた受入れ企業の人事・労務担当者、生活相談を担う登録支援機関の担当者

支給の対象:雇用保険の被保険者で、休業前2年に12か月以上の加入

介護休業給付金は、雇用保険の被保険者が対象家族を介護するために休業したときに、雇用保険から支給されます。事業主が払う賃金とは別の給付です。

雇用保険法第61条の4第1項は、介護休業を開始した日の前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12か月以上あることを支給の条件にしています。被保険者期間は、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上ある月を1か月として数え(同法第14条第1項)、12か月に満たないときは、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の月も1か月として数えます(同条第3項)。

対象家族は、法の本文では配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母に、これらに準ずる者として厚生労働省令で定めるものを加えた範囲です。ハローワークの案内は、祖父母、兄弟姉妹、孫も対象として挙げています。いずれも、負傷、疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態にある家族が対象です。

被保険者が休業の初日と末日を明らかにして事業主に申し出て、実際に取得した休業であることも条件です。休業の申出の受け方は、育児・介護休業法に基づく別の手続きなので、介護休業そのものの上限と有期雇用の要件は別のガイドで確認してください。

介護休業給付金の支給要件の要点
項目内容確認する資料
加入期間介護休業の開始前2年間に、みなし被保険者期間が通算12か月以上雇用保険法第61条の4第1項
対象家族配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母。ハローワークの案内は祖父母・兄弟姉妹・孫も対象法第61条の4第1項・ハローワークの案内
家族の状態2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態ハローワークの案内
休業の取り方初日と末日を明らかにして事業主に申し出て取得した休業ハローワークの案内

支給額:休業前の賃金日額の約67%、賃金が出ると減額

ハローワークの案内では、支給額は、1か月ごとの支給対象期間について、原則として休業開始時賃金日額に支給日数をかけて67%をかけた額です。雇用保険法第61条の4第4項の本則に書かれた割合とは異なり、当分の間の特例があるため、割合はハローワークの最新の案内で確認してください。

支給日数は、休業を終了した日が属する期間以外は30日です。終了日が属する期間は、その期間の日数になります。賃金日額は、事業主が出す休業開始時賃金月額証明書をもとに、原則として介護休業開始前6か月の賃金を180で割って出します。

休業中に事業主から賃金が払われる場合は、賃金の額と給付金の額の合計が賃金日額に支給日数をかけた額の80%を超えると、超えた分が減らされます。賃金だけで80%以上になるときは、その期間の給付金は支給されません(法第61条の4第5項)。

支給の対象になるのは、1か月ごとの期間のうち、就業している日数が10日以下の期間です。賃金日額には上限と下限があり、毎年8月1日に変更されるため、金額はハローワークの最新の案内で確認してください。

支給額の考え方(ハローワークの案内)
項目内容
原則の額休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%
支給日数30日(終了日が属する期間は、その期間の日数)
賃金が出るとき賃金と給付金の合計が賃金日額×支給日数の80%を超えると、超えた分を減額。賃金だけで80%以上なら不支給
就業日数各支給対象期間(1か月)に10日以下(休業終了日が含まれる期間は、10日以下で、休業日が1日以上あること)

上限:同じ家族について93日・3回まで、対象は開始から3か月

給付金には回数と日数の上限があります。法第61条の4第6項は、同じ対象家族について、4回目以後の介護休業や、日数の合計が93日に達した日より後の介護休業には支給しないと定めています。

同条第3項は、給付の対象になる期間を、介護休業を開始した日から3か月を経過する日までに限っています。93日の範囲内でも、開始から3か月を過ぎた期間は給付金の対象になりません。

対象家族が複数いる場合は、家族ごとに93日・3回で数えます。休業の取り方と事業主への申出は、育児・介護休業法の規定に沿って行われます。

偽りその他不正の行為で給付金を受けた、または受けようとした場合は、その日以後、給付金は支給されません(法第61条の5)。

手続き:事業主が証明書を出し、終了の翌日から2か月以内に申請

ハローワークの案内によると、事業主は、被保険者が介護休業を始めたとき、休業開始時賃金月額証明書を、支給申請書を出す日までに管轄のハローワークへ提出します。

証明書には、賃金台帳や出勤簿などの記載内容を証明する書類をつけます。支給申請は、事業主を経由して行うのが基本で、本人が自分で申請することもできます。

申請書の提出期限は、各介護休業の終了日の翌日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日です。介護休業が3か月を経過したときは、開始日から3か月を経過した日の翌日から数えます。

申請書には、介護休業申出書、対象家族の氏名・続柄・生年月日などが分かる書類、休業の開始日・終了日と休業日数が分かる書類(出勤簿・タイムカードなど)、休業期間中に支払われた賃金が分かる書類(賃金台帳など)を添付します。個別の判断は、管轄のハローワークに確認してください。

  • 雇用保険の被保険者で、休業開始前2年間に12か月以上の加入があるか確認する
  • 対象家族の続柄と、2週間以上の常時介護が必要な状態かを確認する
  • 介護休業の初日と末日を明らかにした申出を受ける
  • 休業開始時賃金月額証明書を、申請書の提出日までにハローワークへ出す
  • 休業中に賃金を払うときは、80%の基準で減額されることを本人に伝える
  • 終了日の翌日から2か月を経過する日の属する月の末日までに申請する

よくある質問

介護休業給付金はいくらもらえますか?

ハローワークの案内では、原則として休業開始時賃金日額×支給日数×67%です。賃金日額には上限と下限があり、毎年8月1日に変更されます。

何日まで、何回までもらえますか?

雇用保険法第61条の4第6項により、同じ対象家族について3回まで、日数の合計93日までです。対象になる期間は、休業を始めた日から3か月を経過する日までに限られます。

休業中に会社から賃金が出る場合は、どうなりますか?

賃金と給付金の合計が賃金日額に支給日数をかけた額の80%を超えると、超えた分が減額されます。賃金だけで80%以上になる期間は、給付金が支給されません。

申請はいつまでにしますか?

ハローワークの案内では、各介護休業の終了日の翌日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日までです。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

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