この記事の対象:トラック・タクシー・バス事業で特定技能外国人を受け入れる運送事業者の採用担当者、自動車運送業分野の候補者を送り出す登録支援機関・人材会社
試験実施要領は国土交通省が定め、日本海事協会が実施する
自動車運送業分野特定技能1号評価試験の実施要領は、国土交通省物流・自動車局が定めています。表紙の日付は令和6年12月で、試験は日本語で行われ、必要に応じてルビが付きます。
実施主体は一般財団法人日本海事協会です。実施方法は、CBT方式かペーパーテスト方式のどちらかで、学科試験と、図やイラストを使った場面で正しい判別・判断を行う実技試験で構成されます。回数は年複数回程度で、国内外で実施します。
タクシーとバスの試験では、第二種運転免許の学科試験に準拠した内容について、試験実施国の現地語が併記されます。トラックを含む3区分は、1つの実施要領に定められています。国土交通省のページも、実施要領を令和6年12月施行とし、試験は日本海事協会が実施すると案内しています。
学科は30問の○×式、実技は20問の三肢択一で、80分
問題数と出題形式は、トラック・タクシー・バスの3区分で共通です。試験時間は、学科試験と実技試験をあわせて80分です。
出題の範囲は、学科・実技とも3つに分かれます。トラックは運行業務・荷役業務・安全衛生、タクシーとバスは運行業務・接遇業務・安全衛生です。
水準は区分ごとに書かれています。実務経験2年程度の人が、事前に試験の準備をせずに受けた場合に、7割程度が合格できる水準です。
想定する姿は、運行管理者等の指導・監督の下で、運行前後の点検、安全な運行、乗務記録の作成ができるレベルです。トラックは荷崩れを起こさない貨物の積付け、タクシーとバスは乗客対応も含みます。
| 区分 | 学科・実技に共通する出題範囲 | 問題数・形式(3区分共通) |
|---|---|---|
| トラック運送業 | 運行業務・荷役業務・安全衛生 | 学科30問(○×式)・実技20問(三肢択一) |
| タクシー運送業 | 運行業務・接遇業務・安全衛生 | 学科30問(○×式)・実技20問(三肢択一) |
| バス運送業 | 運行業務・接遇業務・安全衛生 | 学科30問(○×式)・実技20問(三肢択一) |
合格基準は学科と実技それぞれの正答率60%以上
合否の基準は、学科試験と実技試験のそれぞれで正答率が60%以上であることです。合計点で判定する分野とは違い、一方が60%に届かなければ不合格になる書き方です。
合否は、試験実施後1か月以内に専用ウェブサイトで通知されます。受入れ機関と雇用契約を結ぶことが決まった後に、受入れ機関が合格証明書の発行を申請し、手数料を納めると、受入れ機関に合格証明書が交付されます。
出入国在留管理庁の分野ページは、タクシー運転者とバス運転者には、評価試験の合格に加えて新任運転者研修の修了も求めています。試験に合格しただけでは、受入れの条件は満たされません。この条件は、閣議決定された分野別の運用方針にも定められています。
新任運転者研修の内容は、タクシー・バスの新任運転者研修のガイドで確認できます。
受験資格は17歳以上で有効な運転免許を持つ人、合格証明書は受験日から10年
受験できるのは、試験実施日に満17歳以上で、日本または外国で取得した有効な自動車運転免許を持つ人です。国内で受ける人は、在留資格があることも条件です。
申込みは専用ウェブサイトで受け付けます。審査では、有効な運転免許証、国内受験の場合は在留資格と在留期限、在留カード番号またはパスポート番号などを確かめます。退去強制令書の円滑な執行に協力するとして法務大臣が告示で定める外国政府・地域の機関が発行した旅券を持たない人は、対象から除かれます。
合格証明書の有効期限は、受験日から10年後です。有効期限までは、専用ウェブサイトから入手できます。不正の手段で受けた人には、受験の禁止や合格の取消しをすることができるとされ、そのとき納めた受験料と合格証明書の発行手数料は返還されません。
合格しても、在留資格認定証明書の交付や在留資格変更の許可、査証の発給が受けられるとは限りません。受験料・日程・会場は、日本海事協会の試験案内で確認します。
分野全体の受入れ条件は、自動車運送業分野の特定技能のガイドで確認できます。
- 候補者が試験日に17歳以上で、有効な運転免許を持っているか確かめた
- 学科と実技のそれぞれで60%以上が必要な点を本人に伝えた
- タクシー・バスでは、新任運転者研修の修了も必要な点を計画に入れた
- 合格証明書の有効期限(受験日から10年)を記録した
- 受験料・日程・会場を日本海事協会の試験案内で確かめた
よくある質問
自動車運送業の試験は、合計点で合否が決まりますか?
いいえ。実施要領は、学科試験と実技試験のそれぞれで正答率60%以上を合格基準としています。合計点で判定する分野とは違うため、両方の準備が必要です。
トラック・タクシー・バスで問題数は違いますか?
同じです。学科試験は30問の○×式、実技試験は20問の三肢択一で、試験時間は両方あわせて80分です。出題範囲だけが、トラックは荷役業務、タクシーとバスは接遇業務を含む形で分かれます。
試験はどのくらいの難しさですか?
実施要領は、実務経験2年程度の人が事前に準備をせずに受けた場合に、7割程度が合格できる水準としています。
合格証明書に有効期限はありますか?
あります。受験日から10年後までで、有効期限までは専用ウェブサイトから入手できます。
運転免許がなくても受験できますか?
受験資格は、試験実施日に有効な日本または外国の自動車運転免許を持っていることです。免許を持たない人は受験できません。
参照した公的一次資料
- 国土交通省「自動車運送業分野特定技能1号評価試験実施要領」(令和6年12月、出入国在留管理庁掲載)(確認日:2026年10月26日、次回確認:2027年2月26日)
- 出入国在留管理庁「自動車運送業分野」(確認日:2026年8月11日、次回確認:2026年11月11日)
- 国土交通省「自動車運送業分野における特定技能制度について」(確認日:2026年10月11日、次回確認:2027年1月11日)
- 「自動車運送業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」(閣議決定、別紙10)(確認日:2026年9月26日、次回確認:2026年12月26日)