この記事の対象:監理型育成就労の受入れを検討する企業の担当者、監理支援機関の担当者、監理支援機関の許可を検討している事業者
監理支援責任者が統括管理する6つの事項
監理支援機関は、監理支援事業を行う事業所ごとに監理支援責任者を選任しなければなりません(法第40条第1項)。
外国人技能実習機構の運用要領第5章によると、監理支援責任者が統括管理するのは、法第40条第1項第1号から第6号までの事項です。外国人の受入れの準備、受入れ企業への指導・助言と連絡調整、外国人の保護、個人情報の管理、労働条件や安全衛生の責任者との連絡調整、国や自治体、機構など関係機関との連絡調整が挙げられています。
全てを監理支援責任者自らが行う必要はなく、監理支援責任者の統括管理のもとで、監理支援機関の役職員に一端を担わせることができるとされています。
選任の3つの条件
運用要領は、監理支援責任者に次の3つの条件を求めています。
3つの条件は、申請の時点から許可を受けている間を通じて、いずれも満たす必要があります。
これ以外に、特段の資格などの取得は求められていません。常勤の考え方は、運用要領第4章の定めと同じとされています。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 監理支援機関の常勤の役員または職員であること |
| 2 | 監理支援事業を行う事業所に所属し、監理支援責任者の業務を適正に遂行する能力を有すること |
| 3 | 過去3年以内に、主務大臣が告示で定める監理支援責任者に対する講習を修了していること |
監理支援責任者になれない人
運用要領は、次の人は監理支援責任者になれないとしています。
1つ目は、欠格事由に当たる人です。拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終えた日から5年を経過していない人などが当たります。
2つ目は、過去5年以内に出入国または労働に関する法令(育成就労法令を含む)に関し、不正または著しく不当な行為をした人です。3つ目は、未成年者です。
育成就労法の施行前に、技能実習制度の監理責任者等講習を受講した人も、経過措置として監理支援責任者に選任できます(規則附則第4条)。
複数の事業所がある場合と、受入れ企業と密接な関係がある場合
事業所が複数ある監理支援機関では、同じ人を複数の事業所の監理支援責任者に選任できません。
ただし、監理支援責任者が常勤する事業所の業務を適時適切に行っていることを前提に、リモートワークなどで他の事業所の業務に一部従事することは妨げられません。
監理支援責任者が、その事業所で監理支援を行う受入れ企業と密接な関係を有する人(受入れ企業の現在の役職員や過去5年以内の役職員、その配偶者・二親等以内の親族など)である場合は、その企業の監理支援に関与できません。この場合、事業所には、その企業の監理支援に関与できる別の監理支援責任者を置かなければなりません(規則第69条第3項)。
受入れ企業が確認すること
監理支援機関を選ぶ段階で、担当する事業所の監理支援責任者を確認するとよい項目です。
受入れ企業は、契約する事業所の監理支援責任者がだれか、講習を修了しているか、常勤かどうかを、見積もりや契約の前に監理支援機関へ尋ねることが考えられます。
運用要領は、中立的な事業運営を確保するため、常勤の監理支援責任者の責任のもとで業務運営を行うことが、外部監査の措置とともに法律上も求められているとしています。個別の機関の体制は、外国人育成就労機構の地方事務所などの関係機関でも確かめてください。
- 契約する事業所の監理支援責任者がだれか確かめたか
- 監理支援責任者が講習を修了しているか(過去3年以内)
- 自社と密接な関係のある人が責任者の場合、別の責任者が自社の担当に就いているか
よくある質問
監理支援責任者は、事業所ごとに必要ですか?
運用要領は、監理支援事業を行う事業所ごとに選任する必要があるとしています(法第40条第1項)。複数の事業所で同じ人を兼ねることはできません。
監理支援責任者になるのに、特別な資格は必要ですか?
運用要領は、常勤であること、事業所に所属し業務を適正に遂行できること、過去3年以内に告示で定める講習を修了していることの3条件を示し、それ以外に特段の資格などの取得は求められていないとしています。
監理支援責任者は、6つの事項を全部自分で行うのですか?
運用要領は、全てを自ら行う必要はなく、監理支援責任者の統括管理のもとで、監理支援機関の役職員に一端を担わせることができるとしています。
参照した公的一次資料
- 外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日、次回確認:2026年12月24日)
- 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 ~関係者の皆さまへ~」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日、次回確認:2027年1月3日)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領のポイント」(確認日:2026年9月7日、次回確認:2026年12月7日)
- 厚生労働省法令等データベースサービス「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則」(確認日:2026年9月25日、次回確認:2026年12月25日)
次に確認すること
試算ツールは特定技能1号の費用が対象です。育成就労から特定技能1号へ移った後の支援費は「1号特定技能外国人支援の体制」欄に、見積が手元にある費目は「費目別の確認状況」欄に入力します。育成就労の監理支援費や送出し関連の費用は入力欄がありません。