この記事の対象:監理型育成就労の受入れを検討する企業の担当者、監理支援機関の担当者、監理支援機関の許可を検討している事業者
許可の条件とは:必要な最小限度に限られる
監理支援機関の許可には、条件を付すことができます(法第30条)。
外国人技能実習機構の運用要領第5章によると、条件は、許可の趣旨に照らして、または許可に係る事項の確実な実施を図るために必要な最小限度のものに限られます。許可を受ける者に不当な義務を課すものであってはならないとされています。
法第30条は、条件を付すだけでなく、これを変更することもできると定めています。条件を付したり変えたりするのは許可を行う側で、監理支援機関ができるのは、後述のとおり変更の申出です。
運用要領が挙げる条件の3つの例
運用要領は、付される条件の具体例として、次の3つの種類を挙げています。
1つ目は取扱職種の範囲に関する条件です。監理支援を行う職種を、育成就労計画の作成指導者が在籍する職種の範囲に限る、というものです。役職員に、修得させようとする技能について一定の経験や知識がある人が在籍している必要があるという趣旨で、規則第67条第9号が参照されています。
2つ目は特定の分野に関する条件です。主務大臣が特定の分野として指定したものについて、分野所管行政機関の長が告示で、監理支援機関となれる法人や遂行能力の基準を定めている場合に、その基準を満たすことを主務大臣が確認したうえで監理支援を行わせる趣旨です。3つ目は受け入れる外国人の国籍・地域に関する条件で、相談に応じる体制が整った国籍・地域の範囲に限る、というものです(規則第67条第17号参照)。
| 種類 | 条件の例 | 趣旨 |
|---|---|---|
| 取扱職種の範囲 | 監理支援を行う職種は、育成就労計画の作成指導者が在籍する職種の範囲に限る | 役職員に、修得させる技能の経験や知識がある人が必要 |
| 特定の分野 | 主務大臣が定める特定の分野を除く | 分野の告示の基準を満たすことを主務大臣が確認してから行わせる |
| 国籍・地域 | 相談応需体制が構築された国籍・地域の範囲に限る | 国籍・地域に応じた相談体制を整える |
許可証:事業所の数と同じ枚数が交付され、条件が記載される
条件が付されると、その内容は監理支援機関の許可証に記載されます。
運用要領は、記載が長くなる場合は、別紙で条件が指定されることもあるとしています。許可証は、監理支援事業を行う事業所の数と同じ枚数が交付され、監理支援機関は事業所ごとに備え付け、関係者から請求があればいつでも提示できるようにしておく必要があります。
許可の取消し、事業所の廃止、亡失した許可証の発見などの返納事由が生じた場合や、許可証の交付を受けた法人が合併で消滅した場合は、10日以内に、関係する事業所の許可証を機構の本部事務所の審査課へ返納します。許可証をなくしたときは、許可証再交付申請書(省令様式第19号)を同じ審査課へ出して再交付を受けます。
条件に違反したときと、理由がなくなったとき
許可の条件に反すると、処分の対象になることがあります。
運用要領は、許可条件に反した場合は、監理支援機関の許可の取消し等の対象となることがあるとしています。取消しなどの処分の内容は、別のガイドで確認できます。
条件が付された後に、その理由がなくなった場合は、監理支援機関は条件の変更を申し出ることができます。この場合は、機構の本部事務所の審査課に相談します。
改善命令・事業停止命令・許可の取消しの内容は、処分のガイドで確認できます。
受入れ企業が確認すること
監理支援機関を選ぶ段階で、許可の条件と受入れ予定の内容が合っているかを確認するとよい項目です。
運用要領は、許可証を関係者から請求があればいつでも提示できるようにしておくこととしています。受入れ企業が請求できる関係者に当たるかは運用要領に書かれていないため、契約を検討する事業所に、受入れを予定する職種や分野、外国人の国籍・地域が許可の条件の範囲内かどうかを尋ねる形が考えられます。
個別の機関の許可内容や条件は、機構などの関係機関でも確かめてください。許可を受けているかどうかの確認項目は、監理支援機関を選ぶガイドにもまとめています。
- 受入れ予定の職種・分野・国籍が、事業所の許可の条件の範囲内か尋ねたか
- 条件があるとき、許可証の記載や別紙の内容を、事業所や機構などの関係機関に確認したか
よくある質問
監理支援機関の許可には、必ず条件が付くのですか?
運用要領は、許可には条件が付されることがあるとしています。条件は必要な最小限度のものに限られ、付されるかどうかや内容は個別の許可によって異なります。
許可の条件は、どこで確認できますか?
運用要領は、条件が付された場合はその内容が許可証に記載され、長いときは別紙で指定されることもあるとしています。許可証は事業所ごとに備え付け、関係者から請求があればいつでも提示できるようにしておくこととされています。受入れ企業が請求できるかは運用要領に書かれていないため、事業所や機構などに確認してください。
許可の条件に違反すると、どうなりますか?
運用要領は、許可条件に反した場合は、監理支援機関の許可の取消し等の対象となることがあるとしています。
参照した公的一次資料
- 外国人技能実習機構「育成就労制度運用要領 第5章 監理支援機関の許可等」(確認日:2026年9月24日、次回確認:2026年12月24日)
- 出入国在留管理庁・厚生労働省「育成就労制度 運用要領 ~関係者の皆さまへ~」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日、次回確認:2027年1月3日)
- 出入国在留管理庁「育成就労制度運用要領のポイント」(確認日:2026年9月7日、次回確認:2026年12月7日)
- 厚生労働省法令等データベースサービス「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則」(確認日:2026年9月25日、次回確認:2026年12月25日)
次に確認すること
試算ツールは特定技能1号の費用が対象です。育成就労から特定技能1号へ移った後の支援費は「1号特定技能外国人支援の体制」欄に、見積が手元にある費目は「費目別の確認状況」欄に入力します。育成就労の監理支援費や送出し関連の費用は入力欄がありません。