この記事の対象:ビルクリーニング分野で育成就労外国人の受入れを検討する建築物清掃業者・ビルメンテナンス業者
告示の位置づけ:令和8年4月7日の厚生労働省告示で、令和9年4月1日から適用
ビルクリーニング分野の上乗せ基準は、厚生労働大臣が定めた告示(厚生労働省告示第180号)です。
告示は、育成就労法施行規則の第15条第1項第13号と第2項第2号を根拠に、ビルクリーニング分野に特有の事情に鑑みた基準を定めています。条文は第1条(育成就労を行わせる体制の基準)と第2条(事業所の設備の基準)の2条です。
附則は、育成就労制度を定める改正法の施行日(令和9年4月1日)から適用すると書いています。それ以前に、この告示に基づいて受入れができるわけではありません。
出典:厚生労働省告示第百八十号(令和8年4月7日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づきビルクリーニング分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)
体制の基準:協議会への協力・国の調査への協力・実務経験の証明書の交付
第1条は、申請者が次の4つのいずれにも該当することを求めています。
4つの事項は、いずれも「〜することとしていること」という形で書かれています。申請の時点で、これらを行う方針であることが基準になります。
第1号と第2号の分野別協議会は、ビルクリーニング分野育成就労協議会を指し、事務局は厚生労働省健康・生活衛生局生活衛生課です。入会規程は令和8年8月7日に施行され、入会金・年会費の定めは見当たりません。入会の手続は、別のガイドで整理しています。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 第1号 | ビルクリーニング分野の分野別協議会で協議が調った事項に関する措置を講ずる |
| 第2号 | ビルクリーニング分野の分野別協議会に対し、必要な協力を行う |
| 第3号 | 厚生労働大臣またはその委託を受けた者が行う調査、指導、情報の収集、意見の聴取その他の業務に必要な協力を行う |
| 第4号 | 雇用契約に基づいてビルクリーニング分野の実務に従事させたときは、本人の求めに応じて、その実務の経験を証明する書面(電磁的記録を含む)を交付または提供する |
- 分野別協議会への入会手続を確認した
- 協議会で協議が調った事項を受け取る担当者を決めた
- 国の調査・指導への協力窓口を決めた
- 実務経験を証明する書面の様式と発行担当を決めた
出典:厚生労働省告示第百八十号(令和8年4月7日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づきビルクリーニング分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)、厚生労働省「ビルクリーニング分野育成就労協議会入会規程」(確認日:2026年9月23日)
設備の基準:建築物衛生法の登録を受けた営業所であること
第2条は、育成就労を行わせる事業所が、建築物衛生法の登録に係る営業所であることを求めています。
対象は、建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)第12条の2第1項の登録を受けた営業所です。そのうち、同項の第1号または第8号の事業の登録に限られます。厚生労働省の資料によると、第1号は建築物清掃業、第8号は建築物環境衛生総合管理業です。
同じ資料によると、登録は営業所ごとに、その所在地を管轄する都道府県知事が行います。登録を受けていない事業者が登録の表示をすることは禁止されますが、清掃の事業を行うこと自体が制限されるわけではありません。育成就労の受入れでは、事業所がこの登録を受けた営業所であるかが、告示により基準になります。
第1号の建築物清掃業は、建築物内の清掃を行う事業で、外壁や窓の清掃、給排水設備のみの清掃を行う事業は含まれないと、厚生労働省の資料は説明しています。登録の費用や審査の期間は、このページでは扱いません。登録先の都道府県の案内で確認してください。
| 号 | 登録業種 | 業務の内容(厚生労働省の資料の要約) |
|---|---|---|
| 第1号 | 建築物清掃業 | 建築物内の清掃を行う事業。外壁や窓の清掃、給排水設備のみの清掃は含まない |
| 第8号 | 建築物環境衛生総合管理業 | 清掃、空気調和設備などの運転・点検、空気環境の測定、給排水設備の運転などを併せ行う事業 |
出典:厚生労働省告示第百八十号(令和8年4月7日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づきビルクリーニング分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)、厚生労働省「建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づく事業登録制度」(登録業種8業種・営業所単位の登録)(確認日:2026年10月12日)
受入れ準備で先に確認すること
適用は令和9年4月1日からですが、登録の有無と協議会への入会は、早めに確認できます。
受入れを予定する事業所が、第1号または第8号の登録を受けた営業所かを、登録証などで確認します。登録を受けていない営業所は、登録の手続が必要かどうかを、管轄の都道府県に確認します。
分野別協議会の入会手続は、別のガイドで整理しています。分野別運用方針や運用要領の詳しい内容は改正されることがあるため、受入れ前に厚生労働省と出入国在留管理庁の最新の案内を確認してください。個別の許可や認定の結果を、このページで保証することはできません。
出典:厚生労働省告示第百八十号(令和8年4月7日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づきビルクリーニング分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日)、出入国在留管理庁 別紙2「ビルクリーニング分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(確認日:2026年10月8日)
よくある質問
ビルクリーニング分野の上乗せ基準は、いつから適用されますか?
告示の附則は、育成就労制度を定める改正法の施行日である令和9年4月1日から適用すると書いています。
どの営業所で育成就労を行わせることができますか?
告示第2条は、建築物衛生法第12条の2第1項の登録に係る営業所のうち、第1号(建築物清掃業)または第8号(建築物環境衛生総合管理業)の事業に係るものであることを求めています。
実務経験の証明書は、必ず発行しなければなりませんか?
告示第1条第4号は、本人の求めに応じて、実務の経験を証明する書面を交付または提供することとしていることを基準にしています。様式は告示には書かれていないため、受入れ前に確認してください。
特定技能のビルクリーニング分野にも、同じ登録営業所の基準がありますか?
この告示は育成就労の基準です。特定技能の基準は別に定められているため、特定技能の受入れ条件は、ビルクリーニング分野のガイドで確認してください。
参照した公的一次資料
- 厚生労働省告示第百八十号(令和8年4月7日)「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則の規定に基づきビルクリーニング分野に特有の事情に鑑みて告示で定める基準」(JILPT掲載の告示本文)(確認日:2026年10月12日、次回確認:2027年1月12日)
- 厚生労働省「建築物における衛生的環境の確保に関する法律に基づく事業登録制度」(登録業種8業種・営業所単位の登録)(確認日:2026年10月12日、次回確認:2027年1月12日)
- 厚生労働省「ビルクリーニング分野育成就労協議会入会規程」(確認日:2026年9月23日、次回確認:2026年12月23日)
- 出入国在留管理庁 別紙2「ビルクリーニング分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(確認日:2026年10月8日、次回確認:2026年12月8日)
次に確認すること
この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する(金額は概算で、見積の代わりではありません)
試算ツールは特定技能1号の費用が対象です。育成就労から特定技能1号へ移った後の支援費は「1号特定技能外国人支援の体制」欄に、見積が手元にある費目は「費目別の確認状況」欄に入力します。育成就労の監理支援費や送出し関連の費用は入力欄がありません。