この記事の対象:技能実習から特定技能・育成就労への切り替えを考える企業の担当者、監理団体・登録支援機関、受入れ費用の見積りを作る人事担当者

技能実習生向けの技能検定(基礎級・随時3級・随時2級)の試験の程度、対象者、実施主体、受検の手続を、厚生労働省の一次資料で整理します。育成就労評価試験との水準の関係も確認します。 金額が未確認の項目は0円とせず、公式資料または個別見積で確認する前提で整理します。

3つの等級と試験の程度

技能実習生向けの技能検定には、随時2級、随時3級、基礎級の3つの等級があります。厚生労働省は、この3つを技能実習生が修得した技能等を評価するための区分として設けています。

技能検定は、働く人の技能を評価する検定制度です。技能実習生向けには、受検の時期を決めずに受けられる「随時試験」の区分があります。随時試験の等級が、随時2級、随時3級、基礎級です。

厚生労働省のページは、等級ごとの試験の程度を次のように示しています。基礎級が最も入口に近い水準で、3級、2級の順に上がります。

技能実習生等向け技能検定の等級区分と試験の程度(2026年10月4日に確認)
等級区分試験の程度
随時2級中級の技能労働者が通常有すべき技能及びこれに関する知識の程度
随時3級初級の技能労働者が通常有すべき技能及びこれに関する知識の程度
基礎級基本的な業務を遂行するために必要な基礎的な技能及びこれに関する知識の程度

出典:厚生労働省「技能実習生等向け技能検定の概要」(確認日:2026年10月4日)

誰が受けられるか:実施主体で対象者が分かれる

対象者は、試験を実施するのが都道府県職業能力開発協会か指定試験機関かで異なります。都道府県協会が実施する職種では、基礎級から順に合格して上の等級へ進みます。

都道府県職業能力開発協会が実施する職種では、基礎級の対象者は技能実習生であることだけです。随時3級は基礎級に合格した人、随時2級は基礎級と、その検定職種の3級の実技試験に合格した人が対象です。基礎級には、旧基礎1級と旧基礎2級も含まれます。

指定試験機関が実施する職種では、技能実習の号が基準になります。基礎級はその職種の技能実習1号の修了予定者、随時3級は技能実習2号の修了予定者(その職種以外の職種の基礎級に合格した人を含む)、随時2級は技能実習3号の修了予定者で、3級の実技試験に合格した人に限られます。

等級ごとの対象者(2026年10月4日に確認)
等級都道府県職業能力開発協会が実施する職種指定試験機関が実施する職種
基礎級技能実習生であることその職種の技能実習1号の修了予定者
随時3級基礎級に合格した人その職種の技能実習2号の修了予定者(その職種以外の基礎級の合格者を含む)
随時2級基礎級と、その職種の3級の実技試験に合格した人その職種の技能実習3号の修了予定者(3級の実技試験の合格者に限る)

出典:厚生労働省「技能実習生等向け技能検定の概要」(確認日:2026年10月4日)

試験の内容と受検の手続:実技と学科、申請は計画認定の後すぐ

試験は検定職種ごとに、実技試験と学科試験で行われます。日程は、受入企業などが都道府県協会または指定試験機関と調整して決めます。

試験の基準は、都道府県知事が実施する職種について、厚生労働省のページで職種ごとに公開されています。このページの説明では、試験基準の上で随時2級と随時3級は、通常の2級・3級と区別されていません。

受検の申請は、外国人技能実習機構が実施する「受検手続支援」を通じて、技能実習計画の認定後すぐに行うよう、厚生労働省は案内しています。受検手続の注意点をまとめたリーフレットも、同じページに掲載されています。

受検料の金額は、ここで確認した厚生労働省のページには載っていません。費用を見積もるときは、受検する職種を扱う都道府県協会または指定試験機関に、実際の金額を確認します。

出典:厚生労働省「技能実習生等向け技能検定の概要」(確認日:2026年10月4日)、厚生労働省「技能検定職種及び試験基準(都道府県知事が実施する職種)」(確認日:2026年10月4日)

実施される職種:指定試験機関は3職種、協会は多数

指定試験機関が実施する職種は、林業作業、機械系保全作業、ビルクリーニング作業の3つです。それ以外の随時試験は、都道府県職業能力開発協会が実施します。

都道府県協会が実施する職種は、さく井、鋳造、機械加工、塗装、工業包装など、厚生労働省のページに職種の一覧があります。令和8年度の都道府県ごとの随時試験の実施予定(実習生向け)は、令和8年9月10日時点のものが、PDFとExcelで公開されています。

受検したい職種が受検したい地域の都道府県で公示されていない場合は、その都道府県または都道府県協会に相談するよう、厚生労働省は案内しています。受検の計画を立てる前に、職種と地域の組合せで実施があるかを確認します。

出典:厚生労働省「技能実習生等向け技能検定の概要」(確認日:2026年10月4日)、厚生労働省「令和8年度都道府県随時試験実施予定(実習生向け)」(確認日:2026年10月4日)

育成就労評価試験との関係:基礎級・3級と同じ水準を目安にする

法務省・厚生労働省の試験の方針は、育成就労評価試験の初級を技能検定基礎級と、専門級を技能検定3級と同等の水準で設定するとしています。育成就労の試験の水準を知る手がかりになります。

育成就労評価試験は、育成就労の開始から1年経過時までに受ける初級と、3年経過時までに受ける専門級の2段階です。方針は、初級を技能検定基礎級と同等、専門級を技能検定3級と同等の水準にするとしています。

このページで説明した「技能実習生向けの随時試験」が、育成就労制度でどう扱われるかは、ここで確認した厚生労働省のページには書かれていません。育成就労の評価試験そのものの扱いは、別のガイドで整理しています。

出典:法務省・厚生労働省「特定技能制度及び育成就労制度に係る試験の方針」(確認日:2026年9月9日)、厚生労働省「技能実習生等向け技能検定の概要」(確認日:2026年10月4日)

よくある質問

技能検定の基礎級は、誰が受けられますか?

都道府県職業能力開発協会が実施する職種では技能実習生であれば受けられます。指定試験機関が実施する職種では、その職種の技能実習1号の修了予定者が対象です。

随時3級を受けるには、何が必要ですか?

都道府県協会が実施する職種では、基礎級に合格していることが必要です。指定試験機関が実施する職種では、その職種の技能実習2号の修了予定者が対象で、他の職種の基礎級に合格した人も含まれます。

受検料はいくらですか?

厚生労働省のページには金額が載っていません。受検する職種を扱う都道府県協会または指定試験機関に確認します。

育成就労評価試験は、技能検定と同じ水準ですか?

法務省・厚生労働省の試験の方針は、初級を技能検定基礎級と、専門級を技能検定3級と同等の水準で設定するとしています。試験そのものは、分野ごとに分野所管の行政機関が定めます。

参照した公的一次資料

試算に使う一次資料の一覧と確認状況を見る

次に確認すること

この記事の条件を引き継いで、未確認費目を整理する

続けて確認する場合は、育成就労評価試験の準備状況を確認するで条件と確認範囲をつなげられます。

続けて確認する場合は、技能実習から特定技能へ移行する場合の確認事項を見るで条件と確認範囲をつなげられます。

続けて確認する場合は、特定技能1号の技能測定試験の受験料を比べるで条件と確認範囲をつなげられます。

続けて確認する場合は、受入れ費用の費目を一覧で見るで条件と確認範囲をつなげられます。

個別の申請可否や審査結果を保証するものではありません。申請時点の最新資料と関係機関の案内を優先してください。