この記事の対象:出入国在留管理庁から指導勧告書や改善命令通知書を受け取った特定技能所属機関の責任者と、登録支援機関の管理者
3つの様式:指導・助言への報告と、改善命令への報告
参考様式の第5-1号〜第5-3号は、いずれも「改善報告書」です。何に対する報告かで様式が分かれています。
第5-1号は、入管法第19条の19に基づく指導及び助言を受けた特定技能所属機関が出す報告書です。第19条の19は、出入国在留管理庁長官が指導及び助言を行えると定めています。対象は、特定技能雇用契約と支援計画が基準に適合していること、その適正な履行と実施、出入国・労働に関する法令への適合です。
第5-2号は、第19条の21の改善命令を受けた特定技能所属機関が出す報告書です。長官は、第19条の19の各号の事項が確保されていないと認めるときに、期限を定めて改善に必要な措置をとるよう命じることができ、命令をしたときはその旨を公示すると定められています。第5-3号は、登録支援機関が、第19条の31の指導及び助言を受けた場合に出す報告書です。
指導から改善命令、罰則までの順序は指導・立入検査・改善命令のガイドで確認できます。
| 様式 | 出す機関 | 対象となる通知 | 書面の番号欄 |
|---|---|---|---|
| 第5-1号 | 特定技能所属機関 | 法第19条の19の指導及び助言 | 指導勧告書番号 |
| 第5-2号 | 特定技能所属機関 | 法第19条の21の改善命令 | 改善命令通知書番号 |
| 第5-3号 | 登録支援機関 | 法第19条の31の指導及び助言 | 指導勧告書番号 |
記載欄は3つ:受けた指導・命令の内容、講じた改善、措置を講じた日
3様式とも構成はほぼ同じで、冒頭に通知を受けた日付と番号を書き、続く3つの欄を埋めます。
冒頭には、報告日、宛先の「出入国在留管理庁長官」、機関の氏名又は名称、作成責任者の氏名及び役職を書きます。続く文では、「何年何月何日付け、何号」で通知を受けたことを書きます。この日付と番号は、指導勧告書または改善命令通知書の内容を見て記載するよう、様式の注意に書かれています。
1欄には、受けた指導及び助言の内容(第5-2号は改善を命じられた内容)を、通知書に書かれたとおりに記載します。2欄には、再発防止策を含めた改善の内容を具体的に書きます。3欄には、措置を講じた日として、改善措置が終了した日を書きます。
| 欄 | 書く内容 | 様式の注意 |
|---|---|---|
| 冒頭 | 通知を受けた日付と番号 | 通知書の内容を参照して記載 |
| 1 | 指導及び助言の内容(第5-2号は改善を命じられた内容) | 通知書に書かれた内容を記載 |
| 2 | 講じた改善の内容(再発防止策を含む) | 具体的に記載 |
| 3 | 措置を講じた日 | 改善措置が終了した日を記載 |
改善を証する資料は必ず添付する
様式の注意は、改善措置を講じたことについて、その内容を証する資料を必ず添付するよう求めています。
報告書の文章だけで済ませず、改善した内容を裏づける資料を付けることになります。どのような資料が必要かは通知の内容によって変わるため、様式には具体例が書かれていません。通知書の案内を確認し、不明な点は管轄の出入国在留管理局に問い合わせてください。
第5-1号と第5-3号の2欄は「講じた改善内容」、第5-2号の2欄も同じ「講じた改善内容」で、いずれも「再発防止策含む」という但し書きが付いています。改善の内容だけでなく、同じ事態を繰り返さないための対策も書く欄です。
- 通知書の日付と番号を、通知書を見て書いた
- 1欄に通知書の指摘内容をそのまま書いた
- 2欄に再発防止策を含めて具体的に書いた
- 3欄に改善措置が終了した日を書いた
- 改善を証する資料を添付した
改善が不十分な場合の扱いと、書類の省略への影響
第5-1号の注意には、改善が不十分な場合の扱いが書かれています。
第5-1号の注意には、改善が不十分である場合は、必要に応じて改善命令(法第19条の21)が行われ、改善命令に違反した場合は、特定技能外国人の受入れができないだけでなく、罰則の適用対象となると書かれています。
運用要領は、在留諸申請の提出書類を省略できる一定の基準の1つとして、過去3年間に指導勧告書の交付または改善命令処分を受けていないことを挙げています。この基準には、オンライン申請や電子届出で行うことなど、ほかの要件もあります。指導勧告書の交付を受けた機関は、書類の省略が認められるかどうかにも関わるため、通知を受けたら早めに内容を確認します。
よくある質問
第5-1号と第5-2号は、どちらを出せばよいですか?
受け取った通知で決まります。指導及び助言を受けた場合(指導勧告書)は第5-1号、改善命令を受けた場合(改善命令通知書)は第5-2号です。登録支援機関が指導及び助言を受けた場合は第5-3号です。
改善報告書には何を添付しますか?
様式の注意は、改善措置を講じたことを証する資料を必ず添付するよう求めています。具体的な資料は通知の内容によって変わるため、通知書の案内を確認し、不明な点は管轄の出入国在留管理局に確認してください。
3欄の「措置を講じた日」は、いつを書きますか?
様式の注意は、改善措置が終了した日を書くとしています。着手した日ではありません。
この様式を出せば、指導の内容は問題なしとされますか?
様式には、改善が不十分な場合に改善命令が行われることがあると書かれています。報告書の提出だけで問題がなくなるとは限りません。判断は出入国在留管理庁が行うため、不明な点は通知書の案内や管轄の出入国在留管理局に確認してください。
参照した公的一次資料
- 出入国在留管理庁「特定技能関係の参考様式(全体版)」(確認日:2026年10月22日、次回確認:2027年1月22日)
- e-Gov法令検索「出入国管理及び難民認定法」(第19条の18 届出・第19条の19〜21 指導助言・報告徴収・改善命令・第19条の26 登録の拒否・第19条の31〜34 登録支援機関への指導・取消し・第71条の3・第71条の4 罰則)(確認日:2026年10月1日、次回確認:2026年12月1日)
- 出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」(令和8年8月版)(確認日:2026年10月3日、次回確認:2026年12月3日)
- 出入国在留管理庁「特定技能関係の申請・届出様式一覧」(確認日:2026年8月1日、次回確認:2026年11月1日)