この記事の対象:自動車整備分野で特定技能外国人を受け入れる、整備工場の経営者・工場長・総務担当者

認証工場とは:事業の種類と事業場ごとの認証

自動車整備分野の受入れ条件にある認証工場は、道路運送車両法第78条の認証を受けた事業場です。

入管庁の自動車整備分野のページは、特定技能所属機関が認証工場であることを条件にしています。認証工場は、道路運送車両法第78条第1項に基づく地方運輸局長の認証を受けた事業場と説明されています。

第78条第1項は、自動車特定整備事業を経営しようとする者が、事業の種類と特定整備を行う事業場ごとに、地方運輸局長の認証を受けなければならないと定めています。同条第2項は、認証で対象とする自動車の種類を指定し、業務の範囲を限定できると定めています。

特定整備は、施行規則第3条により、分解整備と電子制御装置整備に分かれます。この記事は、認証の基準と、認証後に守る主な事項を扱います。整備士の試験や、2号の実務経験の詳細は扱いません。

認証の基準:作業場・作業機械・従業員2人以上

施行規則第57条は、事業場の設備と従業員の基準を定めています。

法第80条第1項は、事業場の設備と従業員が国土交通省令の基準に適合することを認証の要件にしています。同条は、申請者が一定の欠格事由(拘禁刑の執行後2年以内、認証の取消しから2年以内など)に当たらないことも求めています。申請書の記載事項と添付書類は、法第79条が定めています。

施行規則第57条の主な基準は次のとおりです。分解整備を行う事業場は別表第四に掲げる規模の屋内作業場を、電子制御装置整備を行う事業場は同じく別表第四に掲げる規模の電子制御装置点検整備作業場を持ちます。

作業場の天井は対象の自動車の整備に十分な高さがあり、床面は平滑に舗装されている必要があります。事業場は別表第五の作業機械等を備え、特定整備に従事する従業員を2人以上置きます。

別表第四と別表第五の具体的な数字は、この記事では書いていません。申請の前に、条文と所轄の運輸支局で確認してください。

認証の基準の主な項目(道路運送車両法施行規則第57条)
項目基準の要点
作業場分解整備は屋内作業場、電子制御装置整備は電子制御装置点検整備作業場(別表第四の規模)
天井・床天井は整備に十分な高さ、床面は平滑に舗装
作業機械等別表第五に掲げるものを備える
従業員特定整備に従事する従業員が2人以上

整備士の人数要件:1・2級が1人以上、有資格者が従業員の4分の1以上

分解整備を行う事業場は、整備士の資格を持つ人の人数が、従業員の数に応じて必要になります。

施行規則第57条第7号イは、分解整備を行う事業場について、少なくとも1人の1級または2級の自動車整備士の技能検定の合格者を置くことを求めています。そのうえで、1級・2級・3級の自動車整備士の技能検定の合格者の数が、従業員の数を4で除した数(1未満の端数があるときは1)以上であることを求めています。

電子制御装置整備を行う事業場(ロ)と、分解整備と電子制御装置整備の両方を行う事業場(ハ)には、別の人数要件があります。電子制御装置整備に必要な知識と技能について、運輸監理部長または運輸支局長が行う講習を修了した人が、要件に含まれる場合があります。事業場の区分ごとの要件は、条文で確認してください。

分解整備を行う事業場の整備士の要件(施行規則第57条第7号イ)
要件内容
少なくとも1人1級または2級の自動車整備士の技能検定の合格者
有資格者の人数1〜3級の自動車整備士の技能検定の合格者が、従業員の数を4で除した数(端数は1)以上

認証後に守る事項:整備主任者・研修・記録簿・料金の掲示

認証を受けたあとも、設備と従業員の維持、整備主任者の選任、記録の保存などが続きます。

法第91条の2は、認証を受けた事業者に、基準に適合する設備の維持と従業員の確保を求めています。施行規則第62条の2の2第1項第7号は、事業場ごとに統括管理者を置くよう求めています。統括管理者は、特定整備に従事する従業員のうち所定の整備士の資格を持つ人から、少なくとも1人選びます。

仕事は、特定整備と特定整備記録簿の記載の統括管理です。この統括管理者が整備主任者です。

整備主任者は、新たに届け出た人と、最後に研修を受けた年度の末日を経過した人が、運輸監理部長または運輸支局長が行う研修を受けます(同項第8号)。整備主任者の氏名などは、事業の開始または変更の日から15日以内に、運輸監理部長または運輸支局長へ届け出ます(同条第2項)。

法第91条により、特定整備記録簿を備えて記載し、依頼者に写しを交付し、記載の日から2年間保存します。このほか、法第48条の点検・整備の作業を行う事業場では、料金の掲示と書面による概算見積りの交付も省令の遵守事項です。

フロン類をみだりに大気中へ放出しないことも含まれます。基準に適合しなくなったり、法令に違反したりすると、3か月以内の事業の停止または認証の取消しの対象になります(法第93条)。

特定技能の対象業務や試験の全体像は、自動車整備分野の協議会のガイドで確認できます。

認証後の主な事項
事項内容根拠
設備・従業員の維持認証の基準に適合する設備と従業員を維持する法第91条の2
整備主任者事業場ごとに統括管理者を置く。新任と年度ごとの研修の対象規則第62条の2の2
整備主任者の届出開始または変更の日から15日以内規則第62条の2の2第2項
特定整備記録簿記載、依頼者へ写しの交付、2年間保存法第91条
処分3か月以内の事業停止または認証の取消し法第93条
  • 事業場ごとに認証を受けているか(種類・事業場)
  • 従業員の数に対して整備士の有資格者が足りているか
  • 整備主任者を選任し、研修の受講年度を確認した
  • 特定整備記録簿の写しの交付と2年保存の運用がある

よくある質問

認証は会社単位で1回受ければよいですか?

道路運送車両法第78条第1項は、事業の種類と特定整備を行う事業場ごとに、地方運輸局長の認証を受けると定めています。外国人が働く事業場ごとに、認証の有無を確認します。

認証を受けていない整備工場でも特定技能外国人を受け入れられますか?

入管庁の自動車整備分野のページは、特定技能所属機関が認証工場であることを条件にしています。認証を受けていない事業場は、この条件を満たしません。

整備士は何人必要ですか?

分解整備を行う事業場では、1級または2級の自動車整備士の技能検定の合格者が少なくとも1人、1〜3級の合格者の数が従業員の数を4で除した数以上という基準です(施行規則第57条第7号イ)。電子制御装置整備を行う事業場の要件は別に定められています。

整備主任者の研修は毎年必要ですか?

施行規則第62条の2の2第1項第8号は、新たに届け出た整備主任者と、最後に研修を受けた年度の末日を経過した整備主任者に研修を受けさせると定めています。

特定整備記録簿は何年保存しますか?

法第91条第3項により、記載の日から2年間保存します。

参照した公的一次資料

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次に確認すること

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