この記事の対象:宿泊施設で特定技能2号への移行を考える運営会社の担当者、1号の外国人材の2号受験を支援する登録支援機関
観光庁が定める要領で、宿泊業技能試験センターが実施する
宿泊分野の特定技能2号評価試験は、観光庁の試験実施要領に基づき、一般社団法人宿泊業技能試験センターが実施します。
要領は、2号の在留資格を取得するために受験する外国人の試験について、公正で適正な実施に必要な事項を定めたものです。試験は学科試験と実技試験で行い、日本語で出題されます。専門用語には、英語や試験を行う国の現地語などの注釈を付けることができます。
学科試験は、コンピューターで解答するCBT方式か、紙のペーパーテスト方式で行います。実技試験は判断等試験と呼ばれる形式で、これもCBT方式かペーパーテスト方式で行います。国内試験は毎月実施する原則で、国外試験は数年間、同じ実施国で前年と同じ月に行う原則です。
1号の試験の出題科目や合格基準は、宿泊分野の1号評価試験のガイドで確認できます。
学科は50問程度の4肢択一。実技は3業務の判断等試験
学科試験は原則として4肢択一で、概ね50問程度が出題されます。合格は、学科と実技のそれぞれで正答率65%以上です。
学科試験は、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスの4業務について、専門的な知識を問います。加えて、安全衛生を確保するために必要な知識、心構え・身だしなみ・言葉遣い・立居振る舞い・接遇(マナー)といった一般的な知識、管理・マネジメント業務が範囲に入ります。
実技試験は、フロント業務、接客業務、レストランサービス業務の3業務について、宿泊施設の利用者の求めに応じて適切な対応をとれるかを問います。学科と実技のどちらか一方が65%に届かなければ合格にはなりません。
| 項目 | 学科試験 | 実技試験 |
|---|---|---|
| 方式 | CBTまたはペーパーテスト | CBTまたはペーパーテストによる判断等試験 |
| 出題の範囲 | フロント・企画広報・接客・レストランサービス、安全衛生、一般的な知識、管理・マネジメント | フロント業務・接客業務・レストランサービス業務 |
| 合格の基準 | 正答率65%以上 | 正答率65%以上 |
受験資格は年齢・在留資格・実務経験2年以上
試験を受けられるのは、試験日に満17歳以上の外国人で、さらに宿泊施設での実務経験が2年以上ある人です。
実務経験は、試験日の前日までに、宿泊施設で複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどの業務に2年以上従事した経験です。試験の申込みのときに、要領の別添様式の証明書を出します。
日本国内で受ける場合は、在留資格を持っていることが必要です。法務大臣が告示で定める外国政府・地域の機関が発行した旅券を持たない人は、対象から除かれます。
2号の対象分野や分野ごとの試験の違いは、2号の分野別の試験のガイドで確認できます。
- 候補者が試験日に満17歳以上で、在留資格があるか確かめた
- 複数の従業員を指導しながら宿泊業務に従事した期間が2年以上あるか、勤務記録で確かめた
- 要領の別添様式の実務経験証明書を用意した
申込みはセンターのサイトから。結果は30日以内にメールで届く
受験の申込みは、センターの公式サイトの申込フォームから行います。書類・電話・メールでの申込みは受け付けられません。
申込みでは、氏名、生年月日、性別、国籍、連絡用メールアドレス、受験会場、本人と識別できる顔写真、実務経験の証明書などを登録します。国内で受ける人は、在留カード番号(在留カードがなければパスポート番号)も登録し、受験料を前払いします。入金が確認できた時点で受付が成立し、入金後の内容変更やキャンセルは、原則として受け付けられず、受験料も返却されません。
受験会場と日時、受験票は、申込み時に作るマイページで確認します。受験票は印刷して当日持参し、受付で顔写真つきの身分証明書(国内受験は在留カードまたはパスポート)と合わせて本人確認を受けます。合否は、試験日から30日以内にメールで通知され、合格の場合はマイページに合格通知書が表示されます。
合格証明書は受入れ機関が手数料を納めて受け取る
合格後の証明書は、センターのサイトの合格証明書発行依頼フォームから、合格者本人または受入れ機関が申請します。
合格証明書は、センターが申請を確認し、受入れ機関が発行手数料を納めたことを確認した後に、受入れ機関へ郵送またはデータで送られます。合格通知書の閲覧期間は、合格証明書の有効期限と同じ10年です。
不正の手段で受験した人は、その試験の受験を禁止されたり、合格を取り消されたり、5年以内の期間を定めて受験できなくなったりすることがあります。また、合格しても在留資格が付与されるとは限らず、在留資格認定証明書の交付や変更の許可、査証の発給も別途審査されます。
分野全体の受入れ要件は、宿泊分野のガイドで確認できます。
よくある質問
宿泊分野の2号試験の合格基準は何点ですか?
点数ではなく正答率で定められ、学科試験と実技試験のそれぞれで正答率65%以上が合格です。
学科試験は何問出ますか?
原則として4肢択一で、概ね50問程度の出題とされています。
2号試験を受けるのに実務経験は必要ですか?
必要です。宿泊施設で複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどの業務に2年以上従事した経験が要件で、申込みの際に証明書を出します。
申込みは書類やメールでもできますか?
できません。宿泊業技能試験センターの公式サイトの申込フォームからのみ受け付けられます。
合格すれば必ず2号の在留資格が得られますか?
得られるとは限りません。試験の合格は、在留資格認定証明書の交付や在留資格変更の許可を保証するものではありません。
参照した公的一次資料
- 観光庁「宿泊分野特定技能2号評価試験実施要領」(令和6年2月、出入国在留管理庁掲載)(確認日:2026年10月26日、次回確認:2027年2月26日)
- 観光庁「宿泊分野特定技能1号評価試験実施要領」(令和6年1月、出入国在留管理庁掲載)(確認日:2026年10月26日、次回確認:2027年2月26日)
- 出入国在留管理庁「宿泊分野」(確認日:2026年8月22日、次回確認:2026年11月22日)
- 「宿泊分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(閣議決定、別紙9)(確認日:2026年9月26日、次回確認:2026年12月26日)